アメリカの影響力低下、沖縄県民の本意は?
地理的条件と多数のロシア住民の意向によるロシアのクリミア編入で、シリア内紛以後のアメリカの影響力低下が問題になってきています。アルゼンチンとイギリスのフォークランド紛争の時と比べると、今回のクリミア紛争の方が地理的条件と住民の意思も絡み複雑です。しかし、イギリス本土より遥か彼方の南米アルゼンチンに近いイギリス植民地のフォークランド紛争の時には、アメリカ軍はイギリス軍への最大の同盟国援助軍備体制を引き支援しました。なぜ、フォークランド紛争時と今回のクリミア紛争との差が出たのかは、政治力学とアメリカ自国の利害バランスと世界情勢に与える影響の大きさを考えた場合、正義論だけでアメリカ軍が動くわけではないと言う現実を示した事実と捉えなければなりません。オバマになってからのアメリカの世界戦略で、アメリカの軍事力を頼りにしてきた同盟各国が「他国との紛争及び戦争状態に陥ったとき助けてくれるのか?」と不安を感じてきています。尖閣問題では、アメリカは同盟国である日本を支援すると言っていますが、いざ尖閣紛争となったとき、アメリカにとっての中国経済と日本との利益バランスを考えた時、本気で尖閣紛争を守ってくれのか?、その時になってみなければ解らない!!!が現実で、あやふやな状態になりつつあります。「尖閣など捨ててしまえ」と言う政治家と国民もいるようですが、その人たちは、そうした時におとずれる結末を理解できていないのでしょう、尖閣を捨てた事による損害の大きさは、尖閣領海の経済損失だけではなく、理性なき蛮国が、米軍基地撤収と辺野古問題で揺れに揺れている沖縄も狙っていることは明らかな事実。日本の置かれている立場は、今までは、まやかしの平穏がうまくいき過ぎていただけで、いずれは必ず訪れる結果を甘く見過ぎていたのです。オバマの外交戦略は、現在日本が置かれている現状にとっては好都合と捉える事も言えます。国際法に乗っ取って、国際法違反の戦闘行為と侵略と認められる蛮行があった時、アメリカの後ろ盾が期待できないと言うのであれば、地域的小規模紛争を数日で決着を付けられる、圧倒的攻撃力を日本が持つ以外防衛手段は無しと言うことになりまから、それ等を実行できる法体制を早急に整備する緊急性が整ってきたと言えます。ロシアのクリミア編入に対して、世界各国が黙認せざるを得ずの結果により、中国が尖閣実効支配に向かうことは確信の現実的になってきました。沖縄県民は軍事基地撤退を求めていますが、本当にそれでよいのでしょうか?大いに疑問を感じます。 それが沖縄県民の民意となった場合は、沖縄の非武装中立独立が理想なのかもしれませんが、それを現実化した時は、中国の脅威をもろに受けとめることも納得していると理解せざるを得ません。本当にそれでよいのでしょうか、沖縄県民の考える平和と繁栄には程遠い、正逆の違った別世界が訪れる事は間違いないでしょう。オバマのおかげで、アメリカの軍事力の傘も当てにならなくなり、その相乗効果の皮肉により、日本の真の自主独立も夢ではなくなってきました。日本がアメリカの後ろ盾が信用できないとなれば、蛮国中国は日本の軍事力増強と防衛法体制が整わずにいる隙を突き、尖閣事変を仕掛けてくることは高い確率で間違いないでしょう。しかし、新聞メディア報道とジャーナリストの討論を見ている限りでは「尖閣紛争が起こってからの結果でなければ防衛力強化の決断は出せない」が多数のようで、政権政党の中では、公明党が国亡論法の確信的主犯とはっきり断言できます。公明党曰く、話し合いが大事であり尖閣紛争が起きるとは限らない?...話し合いとは蛮国の言うがままになるしかないわけで、これでは、なし崩しで問題外、起こった場合にどう対応するのかが緊急事態のはず!、尖閣事変を防衛力強化以外に防ぐ手立ては?=中国の言いなりになれば良い.....この考え方が、社会党/民主党/公明党含む穏健派と沖縄の米軍基地撤退派の主たる理論であることは明らかでしょう。沖縄の基地完全撤回を求めている沖縄県民は、非武装中立独立国家を求めていると考えられますから、この穏健派の人たちは、基地の存在の理由に無頓着で裕福な人たちと、政治と世界情勢に全く無知な人たちなのでしょう。沖縄は琉球王国の時代と同じで、地理的にみてロシアのクリミア編入に似ていますから、このまま日本がなにもせず尖閣を中国に明け渡した状態になっても、沖縄県民が日本と米国の傘から外れたいと考えているのであれば、沖縄県民は中国の属国になる事に、ためらいを感じていないと言うことになります。