「Be delicious(美味しゅうなーれ)~」はまるでロバートから安子へのラブレター。
朝ドラ「カムカムエブリバディ」で「村雨辰剛」さん演じるロバートが安子の作る「おはぎ」がどうしてこんなに美味しいのか尋ねる場面で、娘のるいと「あんこのおまじない」をロバートに披露します。 「美味しゅうなーれ。美味しゅうなーれ。時計は見ずに、あずきを見つめ、どうして欲しいのかあずきの声を聞く。そしてそのあずきで作ったおはぎを笑顔で食べる人たちの顔を思い浮かべる・・」 それを聞いていたロバートがすぐ英訳し手にしていたノートに綴っていきます。テレビに映し出された手書きの英訳をパチリ。 『 Listen to the red beans. Never trust the clock. Keep an eye on them. They'll let you know what to do. Imagine the happy smiles of the people eating them. Be delicious, be delicious, be delicious. This feeling flows into the beans until they become delicious sweet cake 』 おはぎと英語をこの上なく愛する安子にとって、これはラブレター以上の物ではないかなぁと・・・。 「カムカムエブリバディ」の脚本家「藤本有紀」氏の脚本の素晴らしさをまたしても実感する場面でした。こんなラブレターをもらって果たして安子は勇のプロポーズを受けることになるのか・・明日の朝ドラが待ち遠しいです。 もう一つの場面、ロバートが一番好きな日本語を「木漏れ日」と言い、その理由が英語でこの美しい情景を1語で表す言葉がないからという木漏れ日を浴びながらのシーンはまるで絵画のようだと思いました。確かに辞書を引くと「Sunlight filtering through trees」と出てきますが、「こもれび」とたった4つの音でそれを表現する日本語はやっぱり凄いなぁと改めて思いました。 ところで村雨さんが「筋肉体操」に出ている人と言われれば「あぁ~、そう言えば、庭師の・・。」とキン肉マン振りが浮かびますが、今回の朝ドラ出演で「名前が日本人?」と気が付きウィキペディアで調べてスウェーデン生まれで日本に帰化していたことを知りました。 帰化を決めた時に両親から「もし戦争になったら日本のために戦って死ねるか」と問い詰められ(それに対しての返事は書いてありませんでしたが)帰化が許されたそうです。 日本文化や日本語を愛する村雨さんの嵌り役かなと思い、スウェーデンのご両親も朝ドラ出演を喜んでくれているだろうなぁと思うと何だかウルっとしてしまいました。 あんこ好きの私には残念ながらシンガポールで美味しい「おはぎ」を見つけるのは難しいので、昨日は「どら焼き」を・・。