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広島カープ考察

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2024.11.16
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カテゴリ:広島東洋カープ


『佐々木泰』

 それでは広島がドラフトで指名した選手を見ていきたいと思います。
今回はドラフト1巡目で指名した佐々木内野手、大学通算12本塁打を記録した三塁を守る右打ちのスラッガーで、俊足強肩と身体能力と体の強さも兼ね備えた選手です。
個人的に当初外れ1巡目の入札予想は渡部か麦谷ではないかと予想していましたが、外れ1巡目の入札は監督の希望した選手になる傾向がある事に気付き、直前の​記事​にて佐々木かもしれないと考えて最終予想に組み込み、予想が当たりました。

 まずは​ドラフトレポート​様や​一球速報​様が掲載されているデータを見ていきますと、1年目の春にキャリアハイの4本塁打を放ったものの、それ以降は最多で2本塁打に留まっており、順調に力をつけてきたとは言い難い印象を受けます。
それでもコンスタントに本塁打を打っており、全国大会でも大暴れしており、大舞台に強いタイプ?なのでしょうか。
この選手の打撃成績を見て一番意外なのは三振の少なさ、最も多く三振したシーズンで43打数8三振で5.60となっており、今秋は36打数で僅か4三振と非常に三振が少なくなっています。
通算でも322打数41三振で7.85と長打自慢の選手にしては非常に高い水準です。
そして四球ですが、こちらも割と多く選んでいるのが特徴で、四球数が三振数を上回るシーズンの方が多く、今秋はBB/Kが9四球/4三振で2.25と非常に高いBB/Kを記録しており、通算でも41三振/41四球で1.00と高い数字となっています。
これを見ると意外と打撃内容は荒削りというわけでもなく、それどころか寧ろ数字上では即戦力として期待できる可能性をも秘めていると言えるのではないでしょうか。
個人的に一つポイントとなってきそうなのが今秋の打撃成績・打撃内容、上記の通りミートや選球眼が傑出しており、打率も.306を越えている上に本塁打こそないものの二塁打・三塁打の合計が8本(今秋の安打数は11安打)となっており、殆どが長打となっています。
つまり、この打撃スタイルこそが佐々木が最も輝ける形なのではないかと感じ、本質的には中距離・中長距離タイプなのかもしれませんね。

 続いて打撃フォームですが、1年生の頃(​youtube​)と4年生春の頃(​youtube​)では構えが違っているのが分かります(ライトスタンドへ本塁打を打った際の​youtube​もありました)。
そしてこちらが4年生の秋の打撃フォームが映っています(​youtube​)が、4年生春の頃に比べるとバットを後ろに引きすぎないような形になっているのかな?と思います(4年生春はバットを後ろへ引いた際の右肘が張り出しているのに対し、4年生秋はそこまで張り出していないように見えます)。
ただ4年生春の時でも追い込まれてからは4年生秋のヒット集と同じような形になっており、ひょっとすると4年生秋は追い込まれてからのテイクバックを採用しているのかも?しれませんね。
これまではかなり強烈なスイングスピードを誇っていましたが、4年生秋は強烈なスイングスピードは抑えめになっていますが、それでも二塁打を打った際のスイングは十分鋭いだけに、適正なスイングをするようになったという事でしょうか。

 トップの際の体勢も4年秋は左肩が内側に捻られていないように感じ、バットを持つ手も両手がしっかりと張り出しており、踏み込んだ時にはバットを振り出して右肩も下がっているというわけでもなく、これならば四球もしっかりと選べる形になっているように感じ、ひょっとすると、この辺りの改善が4年秋の好成績に結び付いた要因かもしれませんね。
同じく千葉ロッテから1巡目指名を受けた西川の骨折によって戦線離脱してチームの緊急事態を迎えた事が佐々木を変えるきっかけとなったのかも?しれませんね。
スイングインパクト後を見ると打球に角度が付く形となっており、打ち終わった後の体勢を見ると右肩が左肩よりも高い位置に来ているのでスラッガーの打ち終わり方をしており、スイング軌道もそれほど悪いものではないように思います。
気になる部分としては踏み込んだ左足がスイングしている最中に爪先が本塁を向いてしまっており、ここをもう少し我慢できれば今のスイングでもオーバースイングしていた頃と遜色なくなるのではないかな?と思います。

 23年秋、24年春のシーズンは低迷していましたが、4年秋は本塁打こそないものの確実性で大きな成長を遂げており、打撃成績でも21年春以来の打率3割を記録している上に過去最少の三振数に過去最多の四球数と数字がそれを裏付けています。
また、長打も本塁打は0ですが、11安打中8本が長打でIsoPは.250と非常に高いので問題ないのではないでしょうか。
これまでは大振りしすぎるスイングや長打を打とうとし過ぎてテイクバックやトップの面で難があったのかもしれませんが、最後の最後でようやく自分の形を見つけたのではないでしょうか。
24年秋の打撃ならば1年目からでも活躍を期待できそうな印象で、三塁守備も非常に上手いと評判なだけに、意外と早期のレギュラー奪取を期待できるのかも?しれませんね。
ただ24年秋の打撃ならば中距離~中長距離という打撃スタイルになりそうで、打者のタイプとしては阪神の森下翔太のような打者になるのではないかな?と感じます。
同じくドラフト4巡目で指名された渡辺と共に広島の中軸を担う存在になってくれる事を大いに期待したい選手ではないかな?と思います。
個人的には両者共に1年目から活躍できる可能性はあると見ています

選手評価:B※(最終学年秋で自分の打撃を確立できたのかも?)






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最終更新日  2024.11.16 00:57:17
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