猪突猛進

今朝カズがベランダの床を指差して
｢セミ,セミ」
と叫んでいた.

え～～セミがいるんだ・・・
と思い覗いてみると
裏返って死んでいるセミが・・・
どうしよう、虫怖い.

「カズ、取るゥ」

恐ろしい言葉が返ってきた.

「えっ！！」

ということは、処理を私がするって事？？

でも子供の自主性と、
このままベランダにおいておいてもしょうがない.
と、一大決心。

｢じゃあカズとって.」

｢カズとお母さん、行くゥ」

・・・やっぱり、そうなるのね。

ベランダの窓を開けて
カズが外に出て
セミの羽をつかむと。

ビロロロロン！！！！！

セミが生きていたんだよ～.
羽をつかまれいきかえったセミが
カズの手の中で
ビロロロロン
って羽をパタパタしてるんです..

よみがえり・・・じゃないか。

わたしは「ぎゃぁ！！！｣って驚いたんだけど
それより先につかんだ本人がびっくりして
セミを振り払いベランダから部屋の中へ.
そして私のところへ.

・・泣くかなぁ？

と思い先手を打った.

「カズ、びっくりしたね.
　生きてたね、セミさん.
　セミさんを助けたんだね。
　カズはアンパンマンみたいだね.
　
　ひっくり返って動けなかったから
　セミさん喜んだんじゃない？.」

そしたら、泣かなかったな.
セミの行方を探しながら目に涙をためてたなぁ.
男の子だね.

そして、暫くして窓を見てみると
なんとそこにセミがとまってるのではありませんか？？

違うセミかもしれないけど、
私にはあのセミさんかな、と思え

「カズ、カズちょっと来てみて.ほら、セミさん.
　ありがと　言いに来たんじゃない？カズのところに.」

カズ　｢セミさん、ありがとね。」

チョット違うかな？？カズ君.