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リュウちゃんの懐メロ人生

リュウちゃんの懐メロ人生

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2009年10月29日
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戦後生まれのリュウちゃんにとりましては、伊藤久男さんは、懐メロ歌番組でお目にかかっただけです。あのギョロリと目を剥いた、ゴツゴツとした男性的な風貌、マイクが壊れるような大声量の豪快な歌唱、藤山一郎さんのソフトなクルーン唱法とは対極をなす歌唱です。

懐メロ歌番組で聴いた歌は、「イヨマンテの夜」、「ブラジルの太鼓」、そして「暁に祈る」などが印象に残っています。この内、「イヨマンテの夜」と「暁に祈る」の作曲者は、古関裕而、同じ福島県出身という事で、デビュー直後から、特別に深い親交があったようです。「イヨマンテの夜」は、例の戦後最大のメロドラマのヒット作、「君の名は」の挿入歌のひとつですね、以前紹介しました織井茂子さんの「黒百合の歌」と一対をなす歌のようにリュウちゃんは感じています。
伊藤久男さんの「君の名は」の挿入歌としましては、「イヨマンテの夜」の他に、「数寄屋橋エレジー」、「君、いとしき人よ」、「忘れ得ぬ人」などがあります。

「暁に祈る」は、昭和15年発表の歌、いわゆる「戦時歌謡」です。この歌は、同年の戦時国策映画「征戦愛馬譜・暁に祈る」の挿入歌です。
一番の歌詞(詞:野村俊夫)は以下の通りです。

ああ、あの顔で あの声で
手柄頼むと 妻や子が
ちぎれる程に 振った旗
遠い雲間に また浮かぶ

生来軟派者でありますリュウちゃん、軍歌を含む戦時歌謡はあまり好きではないのですが、この歌と、明治38年発表の唱歌「戦友」だけは例外的に好きな曲です。念の為、「戦友」の一番の歌詞(詞:真下飛泉)を挙げます。

ここはお国を 何百里、離れて遠き満州の
赤い夕日に照らされて 友は野末の石の下

この歌詞は7番までありまして、以下に7番の歌詞を挙げます。

戦いすんで 日が暮れて さがしにもどる心では
どうぞ生きて居てくれよ ものなど言えと願うたに

もう1曲、戦時歌謡で好きな歌を挙げます。東海林太郎さんの「麦と兵隊」です。一番の歌詞(詞:藤田まさと)は以下の通りです。

徐洲徐洲と 人馬は進む 徐洲居よいか 住みよいか
洒落た文句に 振りかえりゃ お国訛りのおけさ節
髭が微笑む 麦畑

「暁に祈る」の作曲は、伊藤久男さんの盟友、古関裕而、古関さんも戦時歌謡を多数作曲したようですが、この「暁に祈る」のように、単純な戦意高揚歌ではない、戦地に行かされた庶民の本当の感情を折り込んだ歌が多いように思います。「勝ってくるぞと勇ましく、、」の歌詞(詞:薮内喜一郎)で御馴染みの「露営の歌」も。歌詞の勇壮さとはうらはらに、短調(マイナーコード)で作曲されています。

「暁に祈る」も、マイナー・コードの歌です。
リュウちゃん、この歌では、特に第3節が好きです。何か勇壮な中に、悲しいような悲壮感が溢れているように思われます。

シーシーシーラーシドードーシラー ミーミドーシラドシー
ちーぎーれーるー ほーどーにー  ふッたー はーーたー

伊藤久男さんの歌の中では、「高原の旅愁」、「あざみの歌」「山のけむり」などの叙情的な歌が好きです。3曲共、作曲は八洲秀章(やしまひであき)

八洲秀章さんは、山田耕筰に師事した作曲家、ラジオ歌謡の「さくら貝の歌」、「あざみの歌」、「毬藻の歌」などが代表曲です。「あざみの歌」は、最初はラジオ歌謡用に八洲さん本人が吹き込んだそうですが、数年後に伊藤さんがレコーディングしました。

伊藤久男は、東京農大から帝国音楽大学に進学、当初はピアニスト志望、
昭和8年、コロムビアから伊藤久男名義で「今宵の雨」でデビュー
☆お島千太郎旅唄、☆白蘭の歌、★暁に祈る、★高原の旅愁、☆栄冠は君に輝く、☆イヨマンテの夜、★あざみの歌、★山のけむり、☆数寄屋橋エレジー、★君、いとしき人よ、☆ブラジルの太鼓、☆サロマ湖の歌、

安藤まり子は、武蔵野音楽学校(現・武蔵野音楽大学)卒業、昭和24年、藤山一郎とのデュエット曲「花の素顔」でデビュー
(★花の素顔)、★毬藻の歌、

伊藤久男が男っぽい、硬派の歌手だとすれば、近江俊郎はリュウちゃんと同じ、軟派の歌手と云えるのかも知れませんね、
近江さんの歌は、やはり「湯の町エレジー」、この曲は、幼・少年時代から聴きなじんでいました。また、「「山小屋の灯」は、近江さんの歌というよりは、昔からあった愛唱歌という感じで馴染んでいました。

カラオケをやるようになって、これまで近江さんの歌で、リュウちゃんが一番歌った回数が多いのは「南の薔薇」です。一番の歌詞(詞:野村俊夫、曲:米山正夫)は以下です。これは、昭和23年の曲です。

南の薔薇そよ風に ほほえむ君の姿
胸に抱(いだ)き接吻(くちづけ)る 花よ薔薇の花
麗(うるわし)の月の宵 共に杯(さかずき)あげ
君よ歌え恋の歌を 悩ましこの胸 燃え立つ恋
南の国スペインの 君はやさしき薔薇

因みに、リュウちゃんが「南の薔薇」と対をなす曲だと考えています藤山一郎の「懐かしのボレロ」の一番の歌詞(詞:藤浦洸、曲:服部良一)を以下に挙げます。こちらは、昭和14年の曲です。

南の国唄の国 太鼓を打て拍子を取れ楽しき今宵
南の星十字星 いとしの瞳に似て
輝けるは愛のひかり 今宵もあの空に
高くひびけ想い出の 懐かしのボレロよ

「南の薔薇」の舞台はスペイン、「懐かしのボレロ」の舞台は十字星の見える南方、舞台の違いはあっても、詞といい、曲(ボレロ?ハバネラ?フラメンコ?、リュウちゃん、リズム音痴で、このあたりの区別がよく判りません、トホホ!なのです)といい、本当に似ているのです。でも、リュウちゃんは、両曲共、本当に好きなのであります。

近江さんの歌で、最近覚えて、よくカラオケで歌っていますのが、「黒いパイプ」という曲です。これは、二葉あき子さんとのデュエット(共唱)曲です。一番の歌詞(詞:サトーハチロー、曲:服部良一)は以下です。

君に貰ったこのパイプ 昼の休みの窓辺に寄れば
黒いパイプに青空うつる 黒いパイプに青空うつる

過ぎし日曜と同じように どこからどこまで青い空
黒いパイプに想い出写る 黒いパイプに想い出写る

リュウちゃん、「黒いパイプ」というタイトルを聞いた時には、何かハードボイルドな曲なのかな?と思いました。かって高峰秀子さんが、次回作の映画のタイトルは「二十四の瞳」だと聞かされた時に「24の目を持つ怪獣映画かな?」と思ったというエピソードを思い出しました。

曲の前半は短調、「過ぎし日曜、、」の部分から長調に転調します。メロディラインの柔らかな、ノスタルジックないい歌なのです。

もう1曲、「別れの磯千鳥」、この歌、以前紹介した渋谷警察裏の歌声酒場「季味」のママ、キミちゃんの大好きな曲です。一番の歌詞(詞:福山たか子?、曲:フランシス座波)

逢うが別れのはじめとは 知らぬ私じゃないけれど
切なく残るこの思い 知っているのは磯千鳥

この歌は日系二世のアマチュア作曲家、フランシス座波(ざなみ)が昭和16年頃に作曲した歌で、太平洋戦争中、日系二世のアメリカ兵の間で広く歌われていた歌のようです。太平洋戦争中の日系アメリカ人の運命につきましては、山崎豊子さんの長編小説「二つの祖国」で余すところなく語られています。この小説、本当に感動的です。機会がありましたら、是非読んでみて下さい。
戦後、多くの歌手の競作があったようですが、ここでは近江さんの歌として挙げておきます。

この、「別れの磯千鳥」に冒頭のメロディがよく似た歌があります。昭和29年に作られた「岸壁の母」(詞:藤田まさと、曲:平川浪竜)です。
それぞれの曲の冒頭のメロディと詞を以下に挙げます。

「別れの磯千鳥」
ソーラーソミソドミーレドーラーシドーシラソー
あーーうは わかれーーのーはーじめーとーはー
「岸壁の母」
ソーラソミ   ソドミーレドーレドーレミー ミソラソー
はーーはは(わ)きましーーたーきょうーーもーきーたー

冒頭の9音が同じ、リズムも同じですね、しかし、このブログでは、このような類似性をあげつらう事は本意ではありませんので、単に指摘するにみに止めておきます。「岸壁の母」のテーマは、シベリア抑留あるいは、中国からの帰還を待つ母の心情を歌ったもの、山崎豊子さんの小説で云えば、シベリア抑留は「不毛地帯」、中国残留孤児については「大地の子」で、余すところなく描かれています。山崎豊子さん、凄い作家です。


近江俊郎は、武蔵野音大中退、昭和11年、タイヘイレコードから、鮫島敏弘名義で、「すべるよスキー」でレコード・デビュー、
(★悲しき竹笛)、★山小屋の灯、★湯の町エレジー、☆湯の町夜曲、(★愛の灯かげ)、★南の薔薇、★黒いパイプ、★ハバロフスク小唄、★月夜船、★別れの磯千鳥、

「ハバロフスク小唄」もリュウちゃんの幼少期に「ハバロスクーラララハバロスクーラララハーバロースークー」とよく口ずさんだ歌ですが、オリジナルは、伊藤久男との共唱のようです。男性二人のデュエット、珍しいですね。

歌謡曲の創成期、書きたいことがどんどん膨らんで来まして、なかなか終わりが見えてきません、少なくともあと数回は続ける予定です。しばらくおつき合い下さるよう、お願い致します。

今回の★☆追加
★→13曲、☆→8曲
累計
★→482曲、☆→420曲、合計902曲です。





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最終更新日  2009年10月29日 20時42分39秒
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