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リュウちゃんの懐メロ人生

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2009年11月08日
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松島詩子さん、これまで、リュウちゃんにとっては何か特別な存在でした。何か都会的で垢抜けた存在、歌謡曲ではなくシャンソン、でもモダンな歌謡曲、
戦後生まれのリュウちゃんですから、松島さんの歌声は、懐メロ番組で聴いただけの人、しかも,聴いた曲は「マロニエの木陰」一曲のみ、成熟した女性の歌、

因みに、「マロニエの木陰」の一番の歌詞(詞:坂口淳)は以下です。

空はくれて 丘の涯(はて)に
輝くは 星の瞳よ
なつかしのマロニエの木陰に
風は想い出の 夢をゆすりて
今日も帰らぬ 歌を歌うよ

マロニエとは、栃の木の一種で、ヨーロッパ原産のセイヨウトチノキのフランス語、リュウちゃんは行ったことがありませんが、パリの並木道に植えられている街路樹だそうです。従いまして、上記の歌詞の「なつかしのマロニエの木陰」は、パリの並木道の情景のようです。
しかし、この曲の後に発表された「マロニエの並木道」では、銀座が舞台なのです。しかし、銀座には、「マロニエの木陰」の歌詞にある「丘」は無いし、
作詞の坂口淳は、何処のマロニエを詠ったのでしょうか?

幼少の頃から、最近に至るまで、松島さんの歌といえば、この「マロニエの木陰」一曲しか知りませんでした。しかし、この歌の印象は強烈で、この歌を通じて、松島さんはリュウちゃんの憧れの人となり、昭和歌謡のモダンな側面が
リュウちゃんの心に深く刻まれたのです。

それで、昨年、ステレオ録音による「決定版 松島詩子」という18曲入りのCDを入手しました。 このCDの録音の時期は定かではありませんが、日本で歌謡曲のステレオ録音が始まったのは、昭和30年代の後半からですから、松島さん60歳前後の録音だと考えられます。
このCDで、「マロニエの木陰」以外の松島さんの歌を知った訳です。なかでも、特にリュウちゃんが気に入った歌は、「花の溜息」、「喫茶店の片隅で」、「さよならも言わないで」、「スペインの恋唄」です。

この「決定版 松島詩子」のCDには、何故か彼女の最初の大ヒット曲であります「夕べ仄(ほの)かに」が入っていません、リュウちゃん、「夕べ仄かに」は、石原裕次郎のCDで聴いたのみで、オリジナルの松島さんの歌は聴いた事がありません。でも、裕ちゃんの歌唱は、本当に素晴らしいですね、現在のところ、リュウちゃんと致しましては、「夕べ仄かに」は裕ちゃんの歌唱で充分なのです。最近、よくカラオケで歌っています。

「さよならも言わないで」は、キングレコードの後輩、大津美子の「いのちの限り」に似た雰囲気を持った歌です。

大津美子はキングレコードで松島詩子さんの後継者的存在であったような気がします。最初の大ヒット曲「東京アンナ」や、「ここに幸あり」などは、松島さんが歌ったとしても、少しも不思議ではない感じのする曲ですね。

大津美子のデビューから50年後の平成17年に、キングレコードからメジャーデビューしたのが、リュウちゃんが現在最もお気に入りの秋元順子さんです。
平成17年といえば、丁度、松島詩子さんの生誕100年の年、
松島詩子→大津美子→秋元順子というキングレコードの女性モダン歌謡曲ヴォーカリストの大きな系列を感じます。洋楽で云えば、この三人はスタンダード・ナンバー歌手といった存在ですね。

秋元順子さんは、現在のところ、音楽的パートナーであります花岡優平さんが提供する曲で、充実したアルバムを制作していますが、懐メロファンのリュウちゃんと致しましては、是非、秋元さんの歌う懐メロ、すなわち、日本のスタンダード・ナンバーが聴きたい、という思いで一杯なのです。
戦前から昭和30年代までのモダン歌謡曲の懐メロは、リュウちゃんと致しましては、石原裕次郎とちあきなおみの歌唱が双璧なのですが、この鉄壁の二人に割って入る歌手が秋元さんだと考えています。

どんな懐メロがいいのかな? 以下はリュウちゃんによります秋元順子懐メロ・スタンダード・ナンバーアルバムの企画案です。
キングレコードさん、是非、秋元さんの「懐メロ・スタンダードアルバム」の実現をお願い致します。

●松島詩子の曲→「夕べ仄かに」、「マロニエの木陰」、「喫茶店の片隅で」、「スペインの恋唄」、「さよならも言わないで」
●大津美子→「東京アンナ」、「ここの幸あり」、「いのちの限り」、
●岡晴夫→「東京の花売り娘」、「逢いたかったぜ」
●小畑実→「星影の小径」
●津村謙→「待ちましょう」
●三条町子→「かりそめの恋」
●高英男→「雪の降る町を」
●若原一郎→「山陰の道」
●ペギー葉山→「ケ・セラ・セラ」
●中原美紗緒→「河は呼んでいる」、「フル・フル」、「ジェルソミーナ」
(以下はキングレコード以外)
●奈良光枝→「赤い靴のタンゴ」、「白いランプの灯る道」
●美空ひばり→「津軽のふるさと」、「川の流れのように」
などなど、、、、

松島詩子は、昭和7年、柳井はるみの芸名で歌手デビュー、昭和10年キングレコードより、松島詩子の芸名でデビュー
★夕べ仄かに、★マロニエの木陰、☆花の溜息、☆さよならも言わないで、★喫茶店の片隅で、☆マロニエの並木路、☆夜のヴァイオリン、☆スペインの恋唄、


リュウちゃんの幼少の頃には、オカッパル(岡晴夫)の「憧れのハワイ航路」と「啼くな小鳩よ」の2曲が、まだよくラジオから流れていたのだと思います。
この2曲は、何となく自然に覚えたという記憶があります。
いや、それとも近所の従兄の家の蓄音機で覚えたのかな?
少なくとも、「啼くな小鳩よ」は、この従兄の家の蓄音機で聴いたことは確実なのです。一般的には、「憧れのハワイ航路」のほうがヒットしたようですが、リュウちゃんにとっての最初のオカッパル体験は「啼くな小鳩よ」なのです。

社会人になった当初は、リュウちゃんの中ではオァッパルさんはすっかり忘れた存在になっていました。あの終戦直後の世相を反映した「底抜けの明るさ」が、当時、三重の田舎から上京し、社会人になったリュウちゃんの心情にフィットしなくなっていたのでしょうね、当時、リュウちゃんの心を捉えていた歌は、三橋美智也、春日八郎、青木光一や島倉お千代さんなどの「ふるさと歌謡曲だったのです。

映像カラオケの時代になって、今は廃れてしまったVHDカラオケの、とある曲にリュウちゃん、すっかりハマったのです。その曲は「青春のパラダイス」、この曲がオカッパルさんの昭和21年のヒット曲だということは、少し後で知りました。従いまして、この曲は純粋に映像カラオケのみで覚えたのです。「底抜けの明るさ」はあるものの、何か陰影のある、哀愁を含んだ歌、そうです、この歌はマイナー・コードで作曲された「明るい曲」という、珍しい曲なのです。

この曲の最後の節の歌詞(詞:吉川静夫)は以下です。

若き生命(いのち)輝くパラダイス 二人を招くよ

本当はこの節はブレス(息つぎ)を入れず、一気に歌わなければいけないのですが、肺活量の乏しいリュウちゃん、どうしても「パラダイス」と「二人」の間でブレスを入れてしまうのです。情けない限りなのであります。

リュウちゃんが50代になってから覚えたのが、オカッパルの最後のヒット曲となりました「逢いたかったぜ」

この曲の一番の歌詞(詞:石本美由起)は以下です。

逢いたかったぜ 三年ぶりに
逢えて嬉しや 呑もうじゃないか
昔なじみの昔なじみの お前と俺さ
男同志で酒くみ交わす 街の場末の縄のれん

歌詞がいかにも会社勤めからリタイア寸前のオジさんの心情にピッタリの歌ですね、春日八ちゃんの「あれから十年たったかなア」と双璧のオジさんソングであるとリュウちゃんは思っています。

この歌は、ゴロムビアのアンソロジーCDで聴きましたので、盟友である上原げんとさんがキングからコロムビアに移籍した後、オァッパルも移籍したのでしょうね、上原げんとは、流しの演歌師をしながら作曲の勉強をしたという苦労人で、キングレコードでは岡晴夫の一連の歌の他に、津村謙の「流れの旅路」や小畑実の「薔薇を召しませ」などを作曲しています。
コロムビアに移籍してからは、御存知、美空ひばりの「ひばりのマドロスさん」、「港町十三番地」などのマドロス物で名を馳せました。

この歌も最後の節、特に「縄のれん」のところが難しいのです。リュウちゃん、オリジナルのオカッパルの歌唱ではなく、ちあきなおみさんの歌唱で、この歌をやっとリュウちゃんのレパートリーにしました。

岡晴夫は、昭和13年、盟友である作曲家・上原げんとと共にキングレコード専属契約、昭和14年「国境の春」でデビュー
☆上海の花売娘、☆港シャンソン、★東京の花売娘、★青春のパラダイス、★啼くな小鳩よ、★憧れのハワイ航路、★逢いたかったぜ、

今回の★☆追加
★→8曲、☆7曲、
(これまでの累計)
★→490曲、☆→427曲。合計917曲です。

●歌謡曲の創成期、まだまだ続く予定です。





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最終更新日  2009年11月08日 21時28分31秒
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