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カテゴリ:唱歌・抒情歌・童謡
若し、世界で、「歌のオリンピック」なるイベントが開催されたとしまして、各国から、その国を代表する歌を3曲づつエントリーすると致しますと、日本の代表は、どんな歌がエントリーされるのでしょうか? 欧米で、一番ヒットした日本の歌は、坂本九の「上を向いて歩こう」だから、この歌はエントリーされるのかな?オリンピックや、様々な国際イべントで歌われて、世界で一番知られている歌は国歌「君が世」だから、これもエントリーされるのかな?しかし、国歌はエントリー対象外にしないと、国歌のコンクールのようになってしまうな。日本を代表する歌手は美空ひばりだから、「川の流れのように」などもエントリー候補曲だな、いや、現在、現役バリバリで活躍している中島みゆきの曲も入れたいな、「崖の上のポニョ」の歌も入れたいし、浜崎あゆみの歌も入れたいし、、、 と、まあ、人によって様々なエントリー曲が浮かんでくるかと思われますが、「懐メロ」リュウちゃんと致しましては、日本の究極の懐メロであります滝廉太郎の「荒城の月」は、是非入れたい曲です。 「荒城の月」(詞:土井晩翠) 春高楼(こうろう)の花の宴(えん) 巡(めぐ)る盃(さかずき)かげさして 千代(ちよ)の松が枝(え)わけ出(い)でし 昔の光いまいずこ 「荒城の月」は、明治33年に作曲されました。何と、滝廉太郎、若干21歳(!)の時でした。(有名な「箱根八里」や「花」も、この年の作曲です)、箱根八里」と並んで、文部省が編纂した「中学唱歌」に取り入れられ、以降、日本の名歌として、広く親しまれる歌となりました。 「荒城の月」の歌い出しのメロディは、以下のようです。 ミーミーラーシードーシーラー ファーファーミーレーミー はーるーこーおーろーおーのー はーなーのーえーんー 既にお馴染みのメロディですね、リュウちゃんも大好きな歌です。 しかし待てよ?このメロディ、別のところでも聴いたことがあるな、何処で聴いたのかな? リュウちゃん、閃きました!「荒城の月」の冒頭のメロディは、クラシックの有名なヴァイオリン曲「ツィゴイネルワイゼン」の冒頭のメロディにそっくりではないか!! 「ツィゴイネルワイゼン」の冒頭のメロディは以下のようです。 ミーラーシードーシー ラシドシラー♯ソラー 「荒城の月」のメロディは、最初の「ミ」の音がダブりますが、「ツィゴイネルワイゼン」と冒頭の6音が同じです。滝廉太郎は「ツィゴイネルワイゼン」を知っていたのでしょうか? 「ツィゴイネルワイゼン」は、スペイン・バスク地方生まれの大ヴァイオリニスト・作曲家であるパブロ・デ・サラサーテによって明治11年(1878年)に作曲されました。滝廉太郎が生まれたのが明治12年ですから、単に年代だけで考えると、知っていた可能性はあるといえそうですが、当時は現在と違って、まだ洋楽は、殆ど日本に入って来ていない黎明期です。 滝廉太郎は、明治27年(1894年)に15歳で東京音楽学校入学、明治31年、本科卒業、明治34年(1901年)ドイツ・ライプツィッヒ音楽院に文部省外国留学生として留学するも、2ヵ月後に肺結核を発病、留学1年で帰国、その後、父の故郷である大分県で療養するも、明治36年6月29日、大分市の自宅で死去、享年僅か満23歳、 上記の年譜を見る限りでは、20世紀初頭に1年間とは云え、ドイツに音楽留学したいましたので、ライプツィッヒで、「ツィゴイネルワイゼン」を聴いた可能性は大いにありそうです。 まてよ?「荒城の月」の作曲は、明治33年、ライプツィッヒ留学の1年前ではないか!とすると、若し「ツィゴイネルワイゼン」の影響があったのだとすれば、東京音楽学校在学中の事だな、この頃、既に「ツィゴイネルワイゼン」の楽譜が日本に入っていたのかな? まてよ?「ツィゴイネルワイゼン」とおなし出だしのメロディの曲は他にもあるな、そうだ!フランス近代の作曲家、ガブリエル・フォーレの「夢のあとに」も、出だしのメロディが同じだ! 「夢のあとに」ので出しのメロディは、 ミーラーシードーシラ ドシララーソー 「荒城の月」の後の日本の歌の中にも、同じで出しのメロディの曲があるな、 ひとつは、「出船」(詞:勝田香月、曲:杉山長谷夫) ミーラーシードードシーラーレーレミーファーファーファミー こーよーいーでーふねーかーおーなごーりーおーしやー もう一つは、「君恋し」(詞:時雨音羽、曲:佐々紅華) ミーラーシードーシラシードーシーラソ♯ファラーファーファミファーソーミ よーいーやー、いーせーまーれーばーなーやーみーはー はーてーなーしー はて?、これらの曲は、「荒城の月」の影響があるのかな? 「荒城の月」と並ぶ滝廉太郎の名歌に、「秋の月」という曲があります。 ひかりはいつも 変わらぬものを ことさら秋の月の影は などか人にもの思わせる などか人にもの思わせる ああ 鳴く虫も同じ心か ああ 鳴く虫も同じ心か 声の悲しさ 「秋の月」は、「荒城の月」と同じ年(明治33年)に、合唱組歌「四季」の「秋」の曲として作曲されました(詞:滝廉太郎)この曲の冒頭のメロディは下記です。 ラーシドーレミーミミーラファーミレーファファーミー ひーかりーはいーつもーかわーらぬーものーをー このメロディも、クラシックの曲で聴いた事があるな? またまた閃きました!チェコの作曲家、スメタナの連作交響詩「わが祖国」の中の2曲目、「モルダウ」と冒頭がよく似ています。「モルダウ」の主題のメロディは以下です。 ミラーシドーレミーミミーファーファーファミーミレーレーレドーレドードシーシーシラー 最初のアウフタクトの「ミ」を除きますと、最初の7音及びリズムが同じです。 この連作交響詩の初演は、明治15年(1882年)、滝廉太郎3歳の時です。 「秋の月」と冒頭が同じメロディの曲に、「惜別の歌」(詞:島崎藤村、曲:藤江英輔)があります。「惜別の歌」の冒頭は以下の通りです。 ラーシドーレミーファミーラーソドーレミー とーおきーわかーれにーたーえかーねてー 念の為、藤村の原詩を以下に挙げておきます。 1 遠き別れにたえかねて この高楼(たかどの)に登るかな 悲しむなかれ我が友よ 旅の衣をととのえよ 2 別れといえば昔より この人の世の常なるを 流るる水を眺むれば 夢はずかしき涙かな 3 君がさやけき目のいろも 君くれないのくちびるも 君がみどりの黒髪も またいつか見んこの別れ 4 君の行くべきやまかわは 落つる涙に見えわかず 袖のしぐれの冬の日に 君に贈らん花もがな この歌は、太平洋戦争 の末期、昭和20年の冬に、当時、中央大学の学生であった藤江英輔氏が友人から教えられた島崎藤村の「若菜集」に収められています「高楼」という詩に付曲したもので、まもなく、学徒動員で出征していく学生を送別する歌となり、その後、中央大学の学生歌となりました。 私達は、昭和36年に小林旭が吹き込んだレコードで、広くこの歌を知る事となりました。このシングル盤は「北帰行」のB面曲でしたが、A面の「北帰行」と共にヒットし、スタンダード曲になりました。尚、A面の「北帰行」は、昭和16年、当時。満州国の旅順高校(旧制)の学生であった宇田博が、素行不良で同校を放校される事になり、失意の中で奉天の親元に帰る事になった際に、彼自身によって作詞・作曲された曲だそうです。 お話が段々、あらぬ方向に向かい始めました、最初の疑問に戻ります。 滝廉太郎は、サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」、スメタナの「モルダウ」を、明治33年の時点で知っていたのでしょうか? (以下、「3つの月の歌」(下)に続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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