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テーマ:最近観た映画(54)
カテゴリ:外国映画(洋画)
ジュームス・エドガー・フーヴァー アメリカの歴史を裏で繰った凄まじい男の生涯、
「J・エドガー」予告編 http://wwws.warnerbros.co.jp/hoover/index.html#/home
先日、クリント・イーストウッド監督の新作「J・エドガー」を観てきました。 クリント・イーストウッド81歳、リュウちゃん、彼と、一つ年下の山田洋次監督のファンなのです。
2004年「ミリオンダラー・ベイビー」 2006年「硫黄島からの手紙」 2008年「グラン・トリノ」 2009年「インビクタス(敗れざる者)」 2010年「ヒアアフター(来世)」 そして、2011年「J・エドガー」、
日本では昨年2月19日に公開された「ヒアアフター」は、冒頭の津波のシーンが、直後に起きた東日本大震災を連想させるという理由で、3月11日で上映が打ち切られてしまいました。
あれからほぼ1年後の新作、リュウちゃん、いつものように何の予備知識も持たず、劇場に出かけました。
ひぇ!、37歳のレオナルド・ディカプリオが、77歳のFBI長官のフーヴァーを演じている。凄い老け役だ!
この映画は、1924年から1972年まで48年間、FBI(アメリカ連邦捜査局)の長官を務めたJ・エドガー・フーヴァーの口述筆記による回想録という形でドラマが進行します。全て実在した人物が登場、中でも、ケネディ大統領の弟・ロバート・ケネディ、第37代大統領リチャード・ニクソン、大西洋単独無着陸飛行に成功したアメリカの英雄、リンドバーグ、フレッド・アステアとミュージカル映画で共演した女優ジンジャー・ロジャース、1930年代の名子役で、その後共和党政権下で外交官として活躍したシャーリー・テンプルなどが実名で登場します。
この映画に出てくるエピソードについて、少し整理して見ました。
(1) 1919年司法長官邸宅爆破事件 (2) アル・カポネ、出リンジャーなどのギャングの摘発(1930~40年代) (3) リンドバーグの子息誘拐殺害事件(1932年) (4) キング牧師のノーベル平和賞受賞阻止画策事件(1934年) (5) ジョン・F・ケネディのスキャンダルと暗殺(~1963年)
フーヴァーが弱冠29歳でFBIの前身の司法省捜査局(BOI)の長官に就任した時以来、指紋などの科学的捜査手法の導入、捜査での武器使用、捜査対象者に対する盗聴などによる非合法的な情報収集などの手段によってFBIの勢力の伸ばし、自らの地位も確固たるものにしていきました。
特に、FBIの公式情報とは別に、「フーヴァー・ファイル」という非公式に盗聴などの手段で集めた政治家達ののスキャンダルのファイルを保持、これによってジョン・F・ケネディなどの政治家を牽制、また、キング牧師のノーベル賞受賞阻止などを画策しました。
映画のキャッチフレーズ、「8人の大統領が恐れた男」は、アメリカ政界を影から牛耳ったフーヴァー長官の力の源泉が、この「フーヴァー・ファイル」にあった事を如実に示していると思いました。
日本での反・原発の急先鋒の論客、広瀬隆氏の著書に「億万長者はハリウッドを殺す」という、20世紀アメリカの裏面史を書いた面白い本があります。 この本は、アメリカの歴史を金の力で繰る「ゴールドフィンガーは誰か?」というテーマで書かれていて、広瀬氏の結論は、モルガン、ロックフェラーの両財閥こそが、アメリカの政治を裏から操る「ゴールドフィンガー」だと結論付けます。この本の下巻155ページに以下のような記述があります。
アメリカ政府は、副大統領以下が本物の投機業者であり、大統領はその力の無い人物が据えられる。ことに一番重要なポストは財務長官と商務長官であり、銀行家、石油業者などの直接のボスがこれらのポストを独占し、国家の財政と商工業の為ではなく、モルガン=ロックフェラー連合の投機ビジネスの為に政策を打ち出してきた。
FBIに関しては、下巻157ページに以下のような記述があります。
FBIの使い道についても、ロバート・ケネディはまるで分かっていない。FBIがUSスチールの持ち物だという歴史さえ知らないのか。FBIの監督官は、E・P・モルガンだったのだ。
この映画を観た直後、「億万長者はハリウッドを殺す」を思い出し、久々にそのページを繰り、「日本のゴールドフィンガーは誰か?」という事に思いを巡らせました。 リュウちゃんの結論は、
金の力で政府・官僚・学会・マスコミを支配している電力会社と、その後ろで豊富な資金を提供している旧財閥を軸とする財界こそが、日本のゴールドフィンガーである。
この映画は、大半の日本人にとって馴染みのないアメリカの政治史の裏面を真正面から取り上げた作品です。従って、ディカプリオ演じるフーヴァー長官を始め、全ての登場人物に観る者は共感出来ません。映画作品としても感動とは程遠い視点で創られています。 但し、このような権力の中枢にあった人物を、その毀誉褒貶も含め、全て赤裸々に描いた作品が、ハリウッドのメジャーの会社で製作されたという点に、アメリカ社会のある種の健全性を感じました。
正力松太郎を正面から描いた佐野眞一の「巨怪伝」は、日本では映画化不可能だ!
この映画の音楽はクリント・イーストウッド監督自ら担当、簡潔なピアノ・ソロを基調とした音楽を付けていました。中にバッハの「ゴルトベルク変奏曲」を2曲使用、1曲は有名な「アリア」、もう1曲は第6か第9変奏曲だと思うのですが、現時点で確認出来ていません。 どなたかお判りになった方、教えて頂ければ幸いです。 ーーー
バッハ「ゴルトベルク変奏曲」より「アリア」~第7変奏
同m第8~14変奏 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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