リュウちゃんの懐メロ人生

これからの安定電源は、

ガスコンバインドサイクル発電だ！

（広瀬隆氏）

６月７日、週刊朝日主催の「広瀬隆」氏の講演の再掲

http://www.ustream.tv/recorded/23140879

（以下のブログに掲載した時間は、上記サイトのだいたいの放送時間です）

（４）ほんの一瞬の間のピーク電力(56分～）

★今、関西電力が依存しているのは、狭い若狭湾に14基もある不安定電源である原発であるが、このままでは関西の経済界は遠からず存亡の危機を見返ることは明白である。

★特に企業は、原発という不安定電源を選択せずに、他の電源を選択しなければならない。今、企業では、分散型火力発電の見直しが始まっている。

★    真夏のピーク電力とは、どれほどの時間なのか？（57分0秒）

電力不足が起こるとすれば、真夏の特別な猛暑の日中の午後２～３時頃の。ほんの短い時間帯である。この最大電力需要を「ピーク電力」と呼ぶ。

つまり、夏中ずっと電力不足が起こる訳ではなく、夏季の全シーズンを通じて、ほんの数時間だけの電力不足を、「危機」として煽ってきたのである。

（昨年の関西電力の最大需要は、８月９日の2784万ｋｗでした）

加えて、病院、学校、一定規模のビルには、すべて落雷・地震・台風・洪水などの災害によって電力会社からの送電がストップした場合でも、停電しないよう、電気設備技術基準、消防法、建築基準法によって業務遂行に必要な非常用電源の設置が義務付けられている。

（５）昨年夏の東電管内の「電気予報」の欺瞞60分40秒）

★    この事につきましては、前回のブログ「関西電力のでんき予報はインチキだ！」で詳細に書きましたので、そちらをご参照下さい。尚、前回のブログに、Mehari様という方から詳細な反論を頂きましたので、現在コメント欄で再反論を書いています。やたらと長い再反論になってしまいましたが、興味のある方はそちらをご覧下さい。

（６）  電力会社の義務（65分10秒～）

★電力会社の努めは、「原発の運転」ではない。一般電気事業者と呼ばれる電力会社は、電力を安定供給する事が義努付けられた公共事業者である。

電力の安供給が出来ないのなら、電気事業者の資格はない。

（７）   電力料金は適切なのか？（67分42秒）

★電源別の発電単価（世界の常識）は、原子力発電よりも液化天然ガスによる火力発電のほうが遥かに安い。実際には中東に依存する石油火力は殆ど使われていない（石油の比率は現在11％くらい）、現在はガスが主力で、どこからでも輸入出来る。

★液化天然ガスの国際価格は、1BTU（＝252～253 カロリー）当たり２ドルを切ったが、日本はその８倍もの途方も無い価格で輸入している。これは「総括原価方式」で、いくらでも電力料金に転嫁出来るからである。

火力発電の主力は石油ではない！

将来のエネルギーの主役は「ガス」である。

（８）原発コストが増大するほど、電力会社は赤字体質になる（72分54秒）

★2012年３月決算で黒字だったのは、原発を持たない沖縄電力と、依存度の少ない中国電力の２社だけだった。

★    原子力だけで発電している日本原電と、火力だけで発電しているJパワーのの発電単価を比較すると、Jパワーのほうが遥かに発電コストが安い！

★    6月20日付け東京新聞によれば、東電は東北電力と原電から購入する電力が、向こう３年間はゼロであるにも拘わらず、年間1002億円の電力料金を家庭向け電気料金の値上げ原価に入れていた。東電の勝俣会長がこともあろうに、その原電の顧問として天下りする、こんなことが許されていいのか！

★    電力料金の値上げといっても、電力会社は何も精査していない。滅茶苦茶である。

（９）自然エネルギーでは、原発を代替することは出来ない（75分８秒）

（ソーラー発電）→豪雪などで完全に発電が止まる（79分40秒）

（地熱発電）温泉が枯れる、地震が起きる。

否定する訳ではばいが、自然エネルギーに過度に依存するのは時期尚早だし、危ない。

（10）これからの安定電源は、ガスコンバインドサイクル発電だ！（65分40秒～）

★これからの安定電源は、ガスコンバインドサイクル発電の普及が不可欠である。これは、原発の約２倍の熱効率の発電システムで、敷地さえあれば数ヶ月で設置可能、現在、東電川崎火力発電所で、４基150万ｋｗが稼動中、更にあと３基192万ｋｗを増設中、震災後、既に新規に170万ｋｗが設置済みである。原発と違って、スイッチを入れてから１時間で発電を開始出来る。

川崎天然ガス発電（株）のHP

http://www.kngg.co.jp/message/index.html

リュウちゃんが「広瀬隆氏の講演に学ぶ（１）」で原発再稼働賛成派の寄って立つ４つの賛成理由の大半は、以上の広瀬氏の講演に学ぶことによって崩れ去ったと思います。

広瀬隆氏が推奨しておられる「ガスコンバインドサイクル発電」につきましては、既に多くの電力会社が導入を図っています。既に全国の電力会社で、2100万kw余りのガスコンバインドサイクル発電が稼動中です。

問題は、

（１）   この発電方法のクリーン度

（２）   燃料の価格

です。

次回のブログでは、この問題点につきまして、別の角度から考えて見たいと思っています。