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テーマ:最近観た映画(54)
カテゴリ:日本映画(邦画)
小津安二郎「東京物語」から60年、 デビュー50年の山田洋次が小津に捧げるオマージュ
「東京家族」予告編 http://www.youtube.com/watch?v=VQjiqxx3rNw
先日、山田洋次監督の新作「東京家族」を観てきました。 この映画は今年82歳になる山田洋次監督の監督でビュー50周年記念作品、昭和36年公開のデビュー作「二階の他人」から数えて81本目の作品です。
リュウちゃん、山田洋次の大ファンです。彼の映画を初めて観たのは、昭和46年公開の「男はつらいよ~純情編」(寅さんシリーズ第6作、この時、リュウちゃん24歳、社会人になって3年目でした)ですが、渥美清の寅さんの魅力と、従来の日本の喜劇映画には見られなかった丁寧な映画創りにたちまち魅了され、以後、山田さんの旧作を追いかけて旧作上映館のハシゴ、新作は必ず封切時に複数回見るという「山田洋次映画放浪」が始まり、今日に至っています。
山田洋次監督は、まだ日本映画が全盛時代だった昭和29年に松竹に入社しました。ほぼ同期入社に、先頃亡くなった大島渚監督を始め、篠田正浩、吉田喜重のいわゆる「松竹ヌーベルバーグ三羽烏」がいます。当初は助監督としては不器用で、煌くような才能を持っていた「三羽烏」の影に隠れた地味な存在、監督デビューも上の4人の中では一番遅かったのですが、「松竹大船調」の正調路線を引き継ぐ巨匠になりました。
今回の「東京家族」は、そのタイトルからも判りますように、松竹の大先輩、小津安二郎監督の「東京物語」をベースにした作品です。恐らく山田洋次は、「東京物語」で描かれた昭和20~30年代の「家族」が、約60年を経て、また2011年3月11日の東北大震災の発生と、それに続く福島第1原発メルトダウンという大事故を受けて、今の「家族」がどう変質したのかを、「東京物語」と同じ構成で描きたかったのだと思います。
「東京家族」は、昭和28年公開の小津安二郎監督の世界的名作「東京物語」と、物語の構成も登場人物の設定も、一部を除き、ほぼ同じです。登場人物の名前も、ほぼ同じなのです。以下に「東京物語」と「東京家族」の出演者と、その映画上の人物名(役名)を挙げてみます。
(小津安二郎「東京物語」配役・役名)
(山田洋次「東京家族」配役・役名) ・橋爪功(平山周吉)・吉行和子(平山とみこ)・西村雅彦(平山幸一)・夏川結衣(平山文子)・中島朋子(金井滋子)・林家正蔵(金井庫造)・妻夫木聡(平山昌次)・蒼井優(間宮紀子)・小林稔待(沼田三平) (設定された登場人物と役名が同じか、ほぼ同じもの) (上京した老いた父)笠智衆=橋爪功(役名:平山周吉、年齢72歳) (上京した老いた母)東山千栄子(役名:平山とみ、68歳)=吉行和子(平山とみこ、68歳) (老いた両親の長男・開業医)山村聰=西村雅彦(平山幸一) (長男の嫁)三宅邦子=夏川結衣(平山文子) (長女・美容師)杉村春子(金子志げ)=中島朋子(金子滋子) (長女の夫・金井庫造)中村伸郎=林家正蔵 (周平の友人・沼田三平)東野英次郎=小林稔待 (登場人物の設定が違うもの) 原節子(平山紀子、老夫婦の戦死した次男の妻)=蒼井優(次男・昌次の恋人) 大坂志郎(周吉の三男、平山敬三)→「東京家族」では三男はいない。 香川京子(平山京子、周吉の次女、小学校教諭、両親と同居)=荒川ちか(ゆきちゃん、周吉の近所の中学生)→「東京華族」では、次女はいない。 妻夫木聡(平山昌次、周平の次男)→「東京物語」では、次男は戦死している。 「東京物語」では、老夫婦の子供は三男二女の5人。「東京家族」では老夫婦の子供は二男一女の3人という設定になっています(t因みに、小津安二郎は5人兄弟の次男、山田洋次は3人兄弟の次男です)
小津安二郎の「東京物語」の全篇がネットにありましたので、以下に貼り付けます。リュウちゃん、この映画は、ビデオで観ただけで、あまり印象には残っていなかったのですが、「東京華族」を観た後で改めて観ました所、興味津々になって来ました。ファンである山田洋次の作品を通じて、「東京物語」という作品にやっと興味が出てきたという次第です。 「東京物語」 http://www.youtube.com/watch?v=QLz0_MOjDI0
余談ですが、小津安二郎が卒業した三重県立第四中学校は伊勢市にあり、現在、宇治山田高等学校が同窓会を引き継いでいますが、男子高だった第四中学校の伝統はリュウちゃんの卒業した伊勢高等学校が引き継いでいると考えています。その意味で小津安二郎はリュウちゃんの高校の遥か先輩だと思っていて、彼の映画にも関心は深いのですが、残念ながら、これまで彼の映画に感情移入することは出来ませんでした。今回の山田洋次の「東京家族」を通じて、小津安二郎の世界をもっと知りたいと思っています。
次回、「山田洋次の新作「東京家族」を観る(下)」では。小津安二郎の「東京物語」との比較を通して、山田洋次の新作の魅力を語って見たいと思っています。
(以下、「山田洋次の新作「東京家族」を観る(下)」に続く)
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