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テーマ:最近観た映画(54)
カテゴリ:外国映画(洋画)
少年パイと虎の漂流、 余りにも美しくリアルな映像、しかし、残酷な真実の予感 (「ライフ・オブ・パイ」オフィシャルサイト) http://www.foxmovies.jp/lifeofpi/
(「少年タイガー(第2巻)表紙絵」)
1960年生まれのパイ、両親はインドで動物園を経営していましたが、パイが16歳の時、動物園の経営が成り立たなくなり、一家はカナダに移住を決意、日本船籍の貨物船で、動物と一緒にカナダに移住することになります。
う~ん、この辺りの話は、旧約聖書の「ノアの箱舟」を思い起しますね。この設定にも、原作者ヤン・マーテルの何らかの意図があるのかも知れません。
航海の途中、嵐に巻き込まれ、貨物船は難破、少年パイは洋上に投げ出されます。やっと一艘の救命ボートにたどり着き、乗り込みますが、そこには、瀕死のシマウマ、ハイエナ、オラウータンが乗り込んでいます。
救命ボートに乗り込んだ動物が、シマウマ、ハイエナ、オラウータン、 この3種類の動物の選択にも、作家の深い意図があるのかな?
少年パイが救命ボートに乗り込んだ後を追うようにして、海に投げ出されたベンガル虎がボートに乗り込んで来ます。虎はいち早く先に乗り込んでいたシマウマ、オラウータン、ハイエナを食べてしまい、パイを狙います。パイは、ボートにあった浮き輪とオールで、更に小さい救命イカダを作り、それをロープでボートと繋ぎ、一時虎から難を逃れます。ボートの中には数十日分の非常食と水、これを虎の隙を覗ってボートに取りに帰り、当面の命を繋いで行きます。
少年と虎は、かって父親が経営していた動物園で飼育されていましたので、全く初対面という訳ではありません。少年は動物園で、この孤高にして雄大で美しい動物に畏敬の念を抱いていました。一度だけ、虎に近づこうと思い、虎に肉を与えようとするのですが、もう少しで虎が少年の手から肉を食べようとした時、両親に発見され、肉を与える行為は失敗に終りました。あのシーンで、リュウちゃんは、虎と少年が、多少の近親の念をお互いに抱き、ボートで漂流する時にも、その近親感から、虎が少年を襲うことを少し躊躇したのではないかと解釈しました。
少年は、動物園時代、虎に「リチャード・パーカー」という名前を密かに付けていました。漂流の時にも、虎に呼びかjける時には、常に、「リチャード」ではなく、「パーカー」でもなく、フルネームの「リチャード・パーカー」と呼びかけたのです。
「リチャード・パーカー」 この名前に、この物語を解き明かす鍵がありそうだぞ?
試みに、「リチャード・パーカー」をネットで検索しましたところ、先ず出てきたのが以下の記述です。
リチャード・パーカーは、イギリス海軍の水兵であり、1797年にイギリスのノア泊地で発生した大規模な反乱(「ノアの反乱」)の首謀者、絞首刑に処せられた(ウィキペディアより転載)
「ノアの箱船」と「ノアの反乱」、う~ん、共通点がありそうだぞ?
漂流して数十日が経過し、ボートに備蓄されていた食糧も水も尽きて、虎も少年も体力が消耗し、小康を保っていた少年と虎の関係も、最後の危機を迎えた時、海中から無数のトビウオが飛び立ち、船はトビウオで満たされます。トビウオを追いかけてきた大きなマグロもボートに飛び込んで来て、虎と少年の危機一髪の関係は解消されます。厳格なベジタリアンだった少年も、行き抜くためにはトビウオやマグロを躊躇なく食料品にして生き抜くことになります。
このトビウオが乱舞するシーン 3Dの効果満点、素晴らしい映像だ!
かって、映画「アバター」(予告編は下記)で、3D映画に新境地を極めたジェームズ・キャメロン監督はこの映画について、「これこそ3D映画のあるべき姿」と大絶賛していますが、リュウちゃんもこの意見に全面的に賛成です。 「アバター」に続き、素晴らしい3D映画が誕生したと思いました。
「アバター」予告編 http://www.youtube.com/watch?v=8-XXDzOJ1m8
このシーンあたりから、映画は、幻想的な海の神秘を描いた素晴らしい映像が連続します。海から壮大な波飛沫を上げて舞い上がるクジラ、ボートの底を悠々と泳ぐジンベエザメ、夥しいミーアキャットの群れる不思議な島、、、
この映画の漂流の部分の映像は、観る者にとりましては実写としか見えませんが、大半がCG(コンピューターグラフィックス)で作られているそうです。
極め付きは、虎のリチャード・パーカー、どう見ても実物の虎に演技させているとしか見えないのですが、ほぼ100%CGで作り出されたものなのだそうで、少年を演じたスラージ・シャルマは、撮影では一度も虎と絡んでいないのだそうです。
この素晴らしいCGを担当したのは、「猿の惑星~創世記」、「ナルニア国物語」などを創り出した視覚効果スーパーバイザーのビル・ウェスティンホファー、今年のアカデミー賞(視覚効果賞)にノミネートされました。
成人したパイは、映像で表現されたように虎との227日間の漂流の話をカナダ人の小説家(多分、原作者のヤン・マーテル)に話し終えるのですが、作家はこの途方も無い話に疑念を抱きます。
この途方もない話は、本当にあった話なのか?
作家の疑念を察知したパイは、次のように話します。
実は、もう一つ、「虎が出てこない話」があるのだ。
映画では語られなかった「虎が出てこない話」 この話こそ、映画で少年パイが虎のことを常に「リチャード・パーカー」と呼び続けたことに関連する、恐ろしい話のようなのです。
この話につきましては、次回、「話題の映画「ライフ・オブ・パイ~虎と漂流した227日」を観る(3)~エピローグ」で話して見たいと思います。
(話題の映画「ライフ・オブ・パイ~虎と漂流した227日」を観る(3)~エピローグ」に続く)
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