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リュウちゃんの懐メロ人生

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2013年05月29日
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カテゴリ:クラシック音楽

 

シューベルトの歌曲集「冬の旅」全曲紹介(1) 

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6月1日、PM2時から大阪の(イシハラホール)で、後久義昭さんの「冬の旅」全曲コンサートが開催されます。今回のブログからシューベルトの歌曲集「冬の旅」全24曲について順次紹介させて頂きたいと思います。

 

各曲毎に「歌詞大意」、「歌詞対訳」「演奏」、「コメント」をつけて紹介致します。

「歌詞大意」「コメント」は、3月31日の第2回プレ・コンサートで後久さん自身がパンフレットに書いた文章を(主として)引用致しました。

「歌詞対訳」はネットにあった下記サイトからURLを貼り付けました。

http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert.htm

 

「演奏」は、haruyukiismさんがUPされている「冬の新宿御苑とシューベルトの冬の旅」を全面的に借用させて頂きました。演奏者は、不世出の名バリトン、ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ、ピアノ伴奏は名手のジュラルド・ムーアです。

 

それでは(冬の旅)をお楽しみ下さい。

 

シューベルト:歌曲集「冬の旅」(1)

第1曲「おやすみ」

(歌詞大意)

冬の夜、失恋した若者は、恋人の住んでいる町から去っていく。若者は恋人とすごした春の回想にふけるが、今は冷たい雪に覆われた冬。若者は自分がただのよそ者であると感じ、あてもない旅に出ようとする。恋人の家の扉に「おやすみ」と書き残し、旅に出る。

(歌詞対訳)

http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert/d911/01.htm

(演奏)

http://www.youtube.com/watch?v=nsHSSoZfUtQ

(コメント)

冬の旅」全曲の序曲ともいうべき曲で、この曲全体に貫かれている歩行のリズムがきわめて印象的である。単調な伴奏は淋しい響きを持って暗闇の遥か彼方から映像がクローズアップされるイメージで淡々と歌われる。4回出て来るGute Nacht(おやすみ)という言葉は、若者の複雑な心情を反映して微妙に変化していく。

 

 

第2曲「風見の旗」

(大意)

恋人の家の風見の旗が揺れている。風に翻る旗に恋人の嘲笑が重なり、全ての破局の原因は恋人の不実に満ちた裏切りにあったことに今更ながら気付く。

(歌詞対訳)

http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert/d911/02.htm

(演奏)

http://www.youtube.com/watch?v=76MNmtXmD94

(コメント)

いきなり荒々しいオクターブの伴奏で始まる。恋人の不実に若者の怒りが爆発する。恋人への怒りを歌った歌は、この1曲だけである。風に翻る旗を表現した伴奏と、怒りを表現した歌の対位法的処理が見事な歌である。

 

第3曲「凍った涙」

(大意)

凍った涙が頬を伝って落ちる。自分でも気付かないうちに泣いていたのか。涙よ、どうしてそんなに生ぬるいのか、熱く胸から湧き出した時には冬の全ての氷を溶かしてしまうほどだったのに。

(対訳)

http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert/d911/03.htm

(演奏)

http://www.youtube.com/watch?v=mzjo-NapPUo

(コメント)

「風見の旗」の怒りの爆発から一転して、また「おやすみ」の歩行のリズムに戻る。しかし歩行のリズムは滑らかに流れない。恐らく若者はよろめきながら歩いているのだろう。簡素な伴奏が効果的な悲しみに溢れた歌。

 

第4曲「氷結」

(大意)

かって彼女が僕の腕にすがって歩いた緑の草原、彼女の足跡を虚しく雪の中に見つけようとしている。口づけと熱い涙で大地の雪を溶かしてしまいたい。花も緑も雪の下で死に絶えた。僕の死んだも同然の心の中には彼女の姿が凍りついている。僕の心が溶け出せば彼女の姿も流れ去ってしまうだろう。

(対訳)

http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert/d911/04.htm

(演奏)

http://www.youtube.com/watch?v=85h-BotjGxo

(コメント)

疾走するような3連符が印象的な歌、これは大地を吹きぬける寒風を描写したものか、あるいは若者の心が奔放に駆け巡る様子を描いたものと思われる。声部とピアノを対位法的に絡ませ、若者の心を激しい衝動として表現し、緊張感に満ちた歌である。

 

第5曲「菩提樹」

(大意)

真夜中に若者は泉の辺りに立つ菩提樹の傍まで来て、楽しかった過去を思い出す。楽しいにつけ苦しいにつけ、この菩提樹の下で甘い夢を見たり、幹に愛の言葉を刻んだりした。今夜も枝がざわめいて若者を樹の下で憩うように誘った。

突如、冷たい風が吹き、帽子と共に甘い思い出を吹き飛ばす。若者は菩提樹の場所から遠くまで離れてしまったが、今もなお、あの枝たちが優しく誘うささやきが聞えてくる。

 

(対訳)

http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert/d911/05.htm

(演奏)

http://www.youtube.com/watch?v=3X6WwAVo7RE

(コメント)

調性や旋律が大きく変わる4節からなる有節歌曲。3連符のピアノが木の葉のざわめきを思わせて描写的である。音楽的にも精神的にも、「冬の旅」の中核を担う極めて高度で重要な曲。イギリスのシューベルト研究家・リチャード・キャンベルは「ほとんど歌えないほど美しい」と述べた。

「ローレライ」の作曲で有名なドイツの作曲家フリードリッヒ・ジルヒャーは、第1節の民謡的な部分の旋律だけを取り出して、誰にでも歌える曲に編曲したが、これはシューベルトのオリジナルの深遠な世界を切り捨ててしまったものだといえる。

 

(以下、初夏に聴くシューベルトの「冬の旅」~後久義昭コンサートに寄せて(3)に続きます)

 






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最終更新日  2013年06月02日 05時33分15秒
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