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カテゴリ:クラシック音楽
シューベルト歌曲集「冬の旅」全曲紹介(3)
第12曲「孤独」 (大意) 僕は街道を通り、明るく楽しい生活の中を通り過ぎていく。重い足取りで、誰とも挨拶を交わさずに、ああ、大気がこんなにも穏やかで世の中がこんなに明るいとは、まだ嵐があれ狂っていた頃はこんなに惨めではなかったのに、 (対訳) http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert/d911/12.htm (演奏) http://www.youtube.com/watch?v=d_Lq9EsFdeU (コメント) 前半は沈んだ調子で淡々と歌われ、後半は異常な緊迫感に満ちた表現に一変する。最後に高揚をみせるが、後奏は、また沈んだ調子に戻る。
第13曲「郵便馬車」 (大意) 恋人の住んでいる町から郵便馬車がラッパの音を響かせてやってくる。居所も知れない僕に彼女から手紙など届く筈もないのに、何故か僕の胸は高まる。僕の胸は何故こんなに高まるのか? あの町はどんな様子か? 見たい、尋ねたい! (対訳) http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert/d911/13.htm (演奏) http://www.youtube.com/watch?v=-PKHoHvMvEw (コメント) この歌から「冬の旅」は第2部に入る。第2部の劈頭を飾るに相応しいファンファーレのように響く郵便ラッパで始まる。曲全体はABABの形式で出来ており、Aの部分は手紙が届くかもしれないという期待感、Bの部分は手紙が届かなかったという絶望感、この対比が美しい。
第14曲「霜おく頭」 (大意) 霜が僕の頭に降り積もり、白髪の老人のようになった。僕は老人になれたと喜んだが、霜はすぐに溶けてまた黒髪に戻った。僕は自分の若さが怖い。墓場まで何と遠いことか!僕は長い旅路で、どうして白髪にならなかったのだろうか? (対訳) http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert/d911/14.htm (演奏) http://www.youtube.com/watch?v=GlNOHRbSnuc (コメント) 全体に歌うというよりは語るという感じのレチタティーヴォ(朗唱)風の歌である。若者の重苦しい心象風景を表現した重苦しい歌。中間部の「墓場(棺桶)まで何と遠いことか!」を詠嘆的に2度繰り返す部分が聴き所である。
第15曲「からす」 (大意) 一羽のカラスがあの町からずっとついて来て、僕の頭の上を飛び廻っている。 カラスよ、変な奴だな、僕から離れないのは僕を餌食にしようとしているのだな、カラスよ、僕はもう遠くへは行かないから、墓場まで忠実について来ておくれ。 (対訳) http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert/d911/15.htm (演奏) http://www.youtube.com/watch?v=DqdXGu9fGpI (コメント) 一貫した3連符の伴奏がこの曲を支えている。それは迫り来る死に向って淡々と歩んで行く表現のように思われる。「カラス」は死をイメージする鳥、「冬の旅」では、「かえりみ」、「春の夢」(Raben)に次いで、3度目の登場。「3連符」と「カラス」は、「冬の旅」の通奏低音のようである。「冬の旅」の中で、最も美しい曲の一つである。
第16曲「最後の希望」 (大意) あちこちの木々にたくさんの葉っぱが色づいている。僕は木々の前で物思いに耽る。ある1枚の葉っぱを眺め、それに最後の希望を託す。風が吹き、葉っぱは地上の落ちてしまった。それと一緒に僕の希望も消えてしまった。僕は地面に倒れ伏し、希望を葬った墓の上で涙を流す。 (対訳) http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert/d911/16.htm (演奏) http://www.youtube.com/watch?v=DjnbEVornB4 (コメント) ピアノ前奏は、調性が不安定な不思議で実に魅力的な動きをする、まるで後世の印象派の音楽を先取りしたかのような特別な異彩を放つ曲である。この詩は、アメリカの作家O・ヘンリーの短編小説「最後の一葉」に影響を与えた可能性がある。歌の最後で2度「号泣」(Wein' Wein')するところは、この歌曲集全体のクライマックスとも思われる。
第17曲「村にて」 (大意) 夜、ある村に入った。犬が吼え、鎖が鳴る。眠っている村人は、儚い夢を見るが目覚めと共に夢は消えてしまう。 番犬たちよ、僕を吼え続けてくれ!僕は全ての夢を見果ててしまったのだ! (対訳) http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert/d911/17.htm (演奏) http://www.youtube.com/watch?v=GjJEN-b1xKA (コメント) 前奏の長いトリルは犬の吼え声を描写したものか、歌はトリルの中で突然始まる。中間部にはパイジェルロの歌劇「美しき水車小屋の娘」のアリアが引用されている。伴奏と歌唱が渾然一体となり、新しい表現に到達したという意味で、「最後の希望」と並び異彩を放っている歌である。
(以下、「シューベルト歌曲集「冬の旅」全曲紹介(4)に続きます」
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最終更新日
2013年06月02日 05時28分55秒
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