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リュウちゃんの懐メロ人生

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2013年07月31日
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カテゴリ:日本映画(邦画)

 

「日本の少年よ、まだ風は吹いているか?」

「はい、大風です」

「では、生きねばならん!」

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映画「風立ちぬ」予告編

http://www.youtube.com/watch?v=-Q6pStcvr4U

 

映画「風立ちぬ」詳細ストーリー

http://hayao-ghibli.seesaa.net/article/366784080.html

 

 

リュウちゃん、ずっと以前から宮崎駿のファンでした。

といいましても、彼の作品を初めて劇場で観たのは、1988年公開の「となりのトトロ」からなのですが、以降、新作が公開される度に、必ず劇場に足を運びました。「魔女の宅急便」、「紅の豚」、「もののけ姫」、「千と千尋の神隠し」、「ハウルの動く城」、「崖の上のポニョ」、

、映画のテーマはかなり雑多なのですが、宮崎さんの歳を重ねるに従い、普通のアニメ作家とは逆に、どんどん少年に逆行していくかのようなファンタジーの自在さに、いつも感嘆していました。

 

宮崎さんは、まるで「ハウルの動く城」のヒロインのように、年々若返っている!

 

5年前、「崖の上のポニョ」を観た時も大感激しました。早速、横浜に住んでいるリュウちゃん唯一の女性メル友さんに「本日、ポニョを観て唖然、正にイメージの奔流!」というメールを送信しました。そのメールで、以下のように感じたイメージを羅列しました。

 

シューマン;楽しき農夫、パステル・カラー~わたせせいぞう、ブリュンヒルデ~ワルキューレの騎行、シレーヌあるいはセイレーンあるいはオンディーヌあるいはおフェーリア、アンデルセンの反転、空中浮遊から水中浮遊へ、月の裏側、デボン紀あるいはカンブリア紀の海、エッシャーのメタモルフォーゼ、ギリシャ神話、ゲルマン神話、北欧神話の止揚(アウフへーべ)、、、

 

宮崎駿は益々少年になり、自在にイメージの奔流の中に遊んでいる。

 

今回の「風立ちぬ」は、初めて実在した人物を主人公にした作品で、観る前には「ポニョ」のようなイメージの奔流は余り期待出来ないのかなと思っていましたが、これが大違い!見事なファンタジー映画になっていました。

 

「崖の上のポニョ」の顰に倣い、「風立ちぬ」でリュウちゃんが感じたキーワードを以下に羅列してみます。

 

空を飛ぶ夢、青い空・白い雲、古い木造建築、風、妹、流星、帽子、2等車、3等車、関東大震災、初恋、鯖の骨、冬の旅、隼、七試、九試、ゼロ戦、空白の10年、紙試行機、写生する若い女性、パラソル、会議は踊る、特高警察、軽井沢、魔の山、誰が風を見たでしょう、肺結核、サナトリウム、純愛、抱擁(ベーゼ)、いのちの初夜、堀辰雄「菜緒子」、喫煙、、

 

★    主要なキーワードから、この映画の魅力に迫る。

(1)「空を飛ぶ夢」

この映画では、上記に掲げた「詳細ストーリー」にあるように、航空機設計の大先輩・ジャンニ・カプロー二との夢のシーンが6回出てきます。最初ほうのの夢のシーンのカプロー二の台詞は、「いいかね、日本の少年よ、飛行機は戦争の道具でも商売の手立てでもなく、それ自体が美しい夢なのだ。設計家は夢に形を与えるのだ」

またドイツに視察に行った時に観た夢では、カプロー二は「空を飛びたいという夢は、呪われた夢でもある。飛行機は殺戮と破壊の道具になる宿命を背負っているのだ」、対して二郎は「私は美しい飛行機を作りたいと思っています」と答えます。

最後の夢は、敗戦直後、戦闘機の残骸が地上に累々と横たわっている草原でカプロー二は二郎に「君の10年はどうだったかね?」と問いかけます。二郎は、「力は尽くしました、終りはズタズタでしたが」、カプロー二「国を滅ぼしたのだからなぁ~」と対話します。

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映画の中の堀越二郎は、少年時代に飛行機を作るという夢に憧れ、首尾良く航空機製造会社に設計技師として職を得て、少年時代の夢を実現しますが、その時の日本は日中戦争から太平洋戦争に突入した時代、二郎は性能の良い戦闘機を作ることを要求され、その要求を淡々とこなしていきますが、少年時代の夢からは遠くかけ離れてしまったという感慨を持ちます。

 

この「夢のシーン」は、「戦闘機は好きでも、戦争は嫌い」という宮崎駿のメッセージですね。リュウちゃん、このメッセージに深い共感を覚えました。

 

戦闘機設計の神様であった堀越二郎の話を、

見事に反戦ファンタジー映画に替えてしまった宮崎駿の離れ業に脱帽!

 

(2)ヒロイン菜穂子との「純愛」

堀辰雄の小説「風立ちぬ」から取ったヒロイン「里見菜穂子」との恋愛、結婚、死別のエピソードは、この映画の最大の見所だと思いました。

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堀越二郎と里見菜穂子が知り合いになったのは、1923年(大正12年)9月1日、群馬から上野に向う汽車の中、3等車に乗っていた二郎の帽子が風に飛ばされ、二等車に乗っていた菜穂子にキャッチされます。汽車が上野に到着する寸前、関東大震災が発生、二郎は菜穂子一行を助け、上野の実家に送り届けます。この時、二郎は20歳、東大航空工学科の学生でした。

 

二人が再会したのは、関東大震災から10年経った1933年(昭和8年)、軽井沢でした。菜穂子は既に肺結核に罹っていて、軽井沢で療養していました。二人は再会を歓び、二郎は菜穂子の病気を承知の上で婚約、翌年結婚します。

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しかし、この結婚生活は僅か1年足らずで、菜穂子の死によって閉じられるのです。

 

映画のラストシーンで、夢の中の菜穂子は二郎に微笑みかけ、「あなた、生きて、、」と囁きます。その直後、風が立ち、菜穂子は風に溶けるように消えてしまうのです。

 

深い余韻の残るラストシーンで、ここでリュウちゃん、涙が込み上げて来ました。切ない物語ですが、現代のこの手の話によくある「お涙頂戴」の過剰な表現では無く、抑制の効いた節度ある表現が、かえって観る者の感動を深いものにしたのだとリュウちゃんは思いました。

 

昔、名画座で観た今井正監督の反戦映画の名作「また逢う日まで」を思い出しました。

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(以下、宮崎駿の新作「風立ちぬ」を観る(3)に続きます)

ーーー

中島みゆき「この空を飛べたら」

http://www.youtube.com/watch?v=YCdtHUr9Jlw

 






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最終更新日  2013年07月31日 16時05分49秒
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