リュウちゃんの懐メロ人生

2020年の東京オリンピックを成功させる為の必要条件は

全原発の停止と速やかな廃炉だ!

（スイス、ローザンヌの記念碑）

日本時間９月８日午前５時過ぎ、2020年のオリンピック・パラリンピック開催都市が東京に決定、日本中が歓喜の渦に包まれました。

2020年のオリンピック招致活動は、ご承知のように、東京、マドリード（スペイン）、イスタンブール（トルコ）の３都市に絞られましたが、決定日の直前に福島第１原発の汚染水漏れが世界中の大きなニュースになり、決定の直前のプレゼンでは、この問題に関心が集中し、「東京危うし」と思われましたが、決定直前の最終プレゼンに於いて、安倍首相が

「状況はコントロールされており、東京にダメージは与えない」、

「汚染水の影響は、原発の港湾内の0.3平方ｋｍの範囲内で完全にブロックされている」、

「（汚染水問題の）抜本解決に向けたプログラムを私が責任をもって決定し、既に着手している」

とコメント、これが東京招致決定の「決め手」となったとされています。

しかし、以上の首相発言に対し、福島県民からは、

「東京が安全だったら、それでいいのか？」

「それならば、なぜ２年半もの間、ひどい福島を放置してきたのか。ばかにしている」

などの反発の声が上がっています。

また、原発事故当事者の東電は９日に開かれた記者会見で、安倍首相が発言した「原発の港湾内の0.3平方ｋｍの範囲内で完全にブロックされている」を半ば否定し、「一日も早く（状況を）安定させたい」と応じた上で、政府に真意を照会したことを明らかにしました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130909-00000101-mai-soci

安倍首相は、どうしても東京にオリンピックを招致するために、「出まかせ」の発言をしたのではなかったのか？

勿論、平時であれば、リュウちゃんも日本でオリンピックを開催することは大歓迎なのですが、福島原発の事故が全く収束の目途が立っていない現在、事故は完全に収束出来るかのような首相発言は、余りにも軽率なのではないでしょうか？

2020年にオリンピックの東京招致が決まって、日本には何が起こるのでしょうか?　以下、ランダムに政府筋の言い分を挙げて見ます。

（１）   日本人が「下向き」の姿勢から、希望ある「上向き」の姿勢になる。

（２）   経済効果は少なくとも３兆円、最大150兆円、

（３）   株価は右肩上りに転じた、

（４）   首都圏を中心とする地価上昇、長かったデフレ基調を脱し、インフレ基調に転じた。

（５）   企業収益は上がり、企業活動は活発になり、国民の給与は上がり、雇用も増大する。

う～ん、日本の経済に関しては、いい事ずくめに見えますね。

しかし、この「オリンピック効果」の恩恵を受けるのは、国民のごく一部の人々に限定されると思います。

他方、リュウちゃんのような一般庶民にとりましては、「オリンピック効果」はマイナスにはたらく筈です。

（１）   景気回復で物価上昇は必至、しかし、年金支給額増額は期待薄、

（２）   来年４月、８％の消費税増税は必至、再来年19月、10％の消費税増税も必至、これでは一部の富裕層を除き、大半の庶民の生活の困窮化は必至。

安倍首相はオリンピック招致のプレゼンで、「福島第１原発の汚染水の問題の抜本的解決に私（安倍首相）が責任を持って当たります」と世界に公約しました。

しかし、現在の所、汚染水対策に国費（税金）470億円を投入することを決めただけで、具体的な工程は何一つ示されていません。これでは、オリンピック招致のために、出来もしないことを世界に空約束したと言われても、返す言葉がなうい筈です。

以下に、７年後の東京オリンピックを成功させるための必要条件を安倍政権に対して提言したいと思います。

（リュウちゃんの安倍政権に対する提言）

（１）   政府は９月３日に、福島第１原発の汚染水問題の抜本的解決に向けて470億円の国費投入などを決めましたが、これはオリンピック招致に向けた「付け焼刃的対策」としか思えません。汚染水問題一つだけでも、こんな「端金」では、到底解決不可能はことは、火を見るより明らかです。

（２）   更に言うと、汚染水問題は、原発事故全体から考えますと、派生的な一問題に過ぎません。より本質的な問題は、４号機の燃料プールにある1500体以上もある「使用済み燃料棒の処理問題」です。ここが大地震などで「爆発」すれば、チェルノブイリの10倍もの放射性物質が撒き散らされる懸念があります。

http://www.47news.jp/47topics/e/245207.php

（３）   更に本質的な問題は、１～４号機の「廃炉」問題です。この具体的な工程表が明らかにされない内は、第２、第３の汚染水問題が起きることは必至です。目先の「付け焼刃的対策」ではなく、本質的対策がなされない限りは国民の不安は決して消えないのです。

（４）   東北大震災の最大余震は、現在のところ、大震災と同日に起きたＭ7,7です。スマトラ沖大地震の余震から考えて、Ｍ8,5クラスの余震が起きる可能性は十分にあります。その時、４号機の燃料プールは耐えられるのか？

（５）   更に、首都圏直下型大地震、南海トラフ大地震の発生が秒読みに入っていると云われています。日本全体が地震の活動期に入ったと云われている中で、福島原発のみならず、原発をこのまま稼働することは、危険千万です。

（６）   ７年後に世界の人々が安全で素晴らしい東京オリンピックを楽しむ為の必要条件は、「全原発の停止と、速やかな廃炉」しか無いとリュウちゃんは考えています。

（７）   幸いなことに、原発に替わる新たなエネルギー源は、首相の友人でもある青山繁晴氏の提唱する日本海側のメタンハイドレートを燃料にして、ガス・コンバインドサイクル発電を大幅に増やすことで、十分に賄える筈です。

安倍首相殿

2020年の東京オリンピックを成功させる為にも、原発依存を放棄して、名実共に安全・安心な日本国家を作ってくれることを強く期待致します。