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テーマ:最近観た映画(54)
カテゴリ:日本映画(邦画)
息子を取り違えられた二組の夫婦 血の繋がり、一緒に生活した時間、 どちらが大切なのか?
是枝裕和監督が、この映画を着想したのは、以下のような経緯があったようです(以下、リュウちゃんの前回のブログで貼り付けた「対談」の一部を抜粋します)
(河瀬直美)それに今の自分の家族で、子どもが「お父さん何してるんだろうな、きょう日曜日だけどなあ」とか、今日思ってないんですか?それは大丈夫ですか? (是枝裕和)それはあったよ~娘が3歳だったかな。結構長期で九州のロケだったから、長期に家を空けて、久しぶりに戻ったら、お互いに緊張しちゃって、部屋の隅と隅で、どういう声を掛けたらいいんだろうか分かんなくて、ようやく馴染んだなと思って、翌日、仕事に行くときに「また来てね」って言われた。ほんとに言うんだ、これギャグじゃないんだと思って、よくそういう冗談を聞いた記憶があるんだけど、ほんとに言われっちまったなあと思って、これはまずい、と思って、自分とこの子をつないでるものってのは、こっちが意識してるよりももっと何か、娘の方では、いない間に切れてるなと思った。
父親と子どもをつないでるのは、いったい何なんだろうか。血のつながりに頼ってていいんだろうか、それともやっぱり共有される時間というのが大事なんだろうか、っていうのは切実な問いとして、それからあって、それだから、今度の『そして父になる』という、血なのか時間なのかとどっちか選ばなくっちゃいけない父親というのは、そのへんの自分の自問自答から生まれている映画ではあるので、、、
上記、「是枝×河瀬対談」で是枝監督が語っているように、「そして父になる」は、産院で息子を取り違えられた二組の夫婦と子供たちのドラマです。 福山雅治×尾野真千子演じるエリート・サラリーマン夫婦、都心の高級マンションに住み、息子に自分のようなエリートになって欲しいと期待していますが、普段は仕事の忙しさにかまけて、息子と親しく接する機会を殆ど持っていません。
リリー・フランキー×真木よう子演じる、もう一組の夫婦は、群馬で小さな電気店を営む「庶民」です。この夫の職場は、家庭でもある電気店なので、彼はいつも子供と一緒に生活しています、お風呂に入るのも子供達と一緒、子供達を自由奔放に育てている、「いいオヤジ」なのです。
この二組の対照的な夫婦の間に、同じ病院で出産した「赤ちゃん取り違え事件」が持ち上がります。
6年も自分の子供として育てた息子が、実は他人の子供だった!
映画は、息子の「取り違え」が発覚したところから始まり、二組の夫婦の葛藤、子供達の葛藤をきめ細かく描いて行きます。 結局、お互いの子供を交換し、実の父母の所に戻す結論になりますが、その過程で、いきなり交換するのではなく、お互いの家に交換ホームスティさせ、段々と子供達に慣れさせ、納得させて行く、この過程がこの映画の「見所」だとリュウちゃんは思いました。
この映画のエンドロールには、参考文献として、奥野修司著「ねじれた絆~赤ちゃん取り違え事件の十七年」という本が挙げられています、この本は、1977年に沖縄で起きた「赤ちゃん取り違え事件」を、その後日談まで克明に追跡したノンフィクションですが、あくまでもこの映画の参考文献であり、「原作」とも、「原案」とも違うようです。
★ グレン・グールドの弾くバッハ「ゴルトベルク変奏曲」の「アリア」 、http://www.youtube.com/watch?v=N2YMSt3yfko
「そして父になる」でリュウちゃんがビックリしたのは、映画音楽として上記グールドの弾くバッハの「ゴルトベルク変奏曲」の冒頭の「アリア」が3回に渡って使われていたことでした。
これ、どんな意味があるのだ?
「ゴルトベルク変奏曲」を使った映画としては、1991年公開の「羊たちの沈黙」を初めとして、幾つかの映画で使われた人気曲ですが、激しいアクションを伴う映画に使われるのが常でした。
是枝監督は、或るインタビューで、以下のように語っています。
(是枝)グールドは、20年くらい前、テレビのドキュメンタリーで一度使ったことがあって、それ以降、何枚か買って持っていたんです。今回、ピアノ曲をいろいろ当ててみた中で、いちばんしっくりくるのがグールドだった。ただ、最初は本物は使えないということだったので、「グールドみたいな音」にしようと思っていたんですけど(笑)、結果的に許可が下りたので良かったですね。
「ゴルトベルク変奏曲」は始めと終りに「アリア」があり、その間を30の変奏曲の計32曲で構成されている音楽です。「アリア」は、日常的な音楽といいますか、ある腫、混沌とした音楽です。最後の「アリア」は、また最初の「アリア」に戻り、未来永劫に続いて行く、、、この映画の主人公達も、子供達も、あの映画のラストで全てが解決された訳でなく、ドラマは未来に続いて行く、、、
、「ゴルトベルク変奏曲」のアリア」をこの映画で3回も使ったのは、このような意味があったのではないかと、リュウちゃんは勝手な妄想をしたのですが、皆様はどう考えられるのでしょうか?
最後に、リュウちゃんのブログ友達で、小説家、イラストレーターでもある 花村美葉さんの素敵なブログを紹介させて頂きます。 http://plaza.rakuten.co.jp/mitamitamita501/diary/201310040001/
彼女はこのブログで以下のように言っています。
「そして、父になる」を観てきました! この映画にはとても感動しました・・・・。 暫く、余韻が冷めやらず・・・思わず拍手してしまいそうになりました・・・。
皆さま、秀逸なこの映画、観て損は無し! です!
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