リュウちゃんの懐メロ人生

豪気天を衝く神路の鉾杉、
内宮の巨樹、天に向かってすっくと延びる。

先週、また女房と一緒に、故郷の伊勢に里帰りしてきました。

伊勢の里帰りの楽しみは、女房の実家から徒歩10分の所にある伊勢神宮（内宮）の散策です。リュウちゃんは内宮から10キロ程離れた二見町の出身なのですが、昔から信仰心が薄く、生粋の伊勢人から見ると「罰当たりな人間」なのですが、昔から伊勢神宮の荘厳な雰囲気には圧倒させられて来ました。

内宮の境内の鉾杉、「神路の鉾杉」、正に荘厳！

リュウちゃんが幼い頃は、内宮境内には冒頭の写真のような杉の巨木が境内の参道に、森に、それこそ密集するように何百本と自生し、昼なお暗い鬱蒼とした景観が見られたのです。

昭和34年９月26日、リュウちゃんが中学校一年生の時、「伊勢湾台風」が近畿・東海地方を襲いました。この台風は、名古屋市、三重県北部を中心に死者5098人という未曽有の被害を出したのですが、伊勢では暴風による被害が凄まじかったのです。リュウちゃんは台風通過の一週間くらい後、内宮に行って見たのですが、以前あれほど鬱蒼としていた大森林の鉾杉が暴風でバタバタと倒れ、無残な様相でした。

内宮の鉾杉、半分くらい倒れてしまった！

伊勢湾台風の３年後、外宮と内宮の間の倉田山にある伊勢高校に入学、合唱部に入りましたが、そこで高校の前身である旧制三重県立第四（宇治山田）中学校（通称：山中）の校歌を歌う機会があり、その格調高い歌詞と山田 耕筰作曲のメロディに魅せられました。以下のサイトに、この校歌のことが詳しく紹介されていますので貼り付けます。斉唱の音もこのサイトにありますので、興味のある方は聴いてみて下さい。

三重県立第四中学校（宇治山田中学校）校歌（詞：小野寺 晤朗、曲：山田耕作）
http://archive.geidai.ac.jp/659

以下に「山中校歌」の一番の歌詞を挙げます。

萬民仰ぐ神霊の地に
文武を励む五百の健児
豪気天を衝く神路の鉾杉
千歳（せんざい）尽きせぬ五十鈴の流れ
高き潔き心を磨く

「豪気天を衝く神路の鉾杉」、内宮の巨大な鉾杉を形容するに、一番相応しいフレーズだと今でも思っています。
以下、内宮の参道にある鉾杉やクスノキの写真をUPします。

下の鉾杉は、内宮正殿から「荒祭宮」（内宮の別宮）に向かう参道の途中にある「鉾杉」です。ある調査に寄れば、内宮で一番巨大な鉾杉は幹周り10,5m、高さ約50mとされていますが、この鉾杉のことなのかも知れませんね。
余りに見事な鉾杉なので、参拝者はこの幹に頬擦りして木のパワーを頂いています。

太古のロマンを秘めた大水神社の巨大なクスノキ、圧巻！

内宮で一番巨大な樹木はどれなのか？

この疑問を探求するために更に散策しました。上記の巨大なクスノキは、宇治橋の鳥居から200m位外側に歩いた駐車場のタクシー乗り場の奥にある摂社「大水神社」の境内の裏に生えています。

この巨大なクスノキ、内宮で一番の巨樹だ！

しかし、この大クスノキは、観光スポットから外れているせいか、内宮の賑わいとは対照的に、参拝する人は誰もいません、内宮が地元の女房も、このクスノキは全く知らなかったとのこと、実に残念です。

リュウちゃんも、今回の散策で、初めてこの巨大クスノキの存在を知ったという次第、伊勢神宮は、「正宮」（外宮、内宮）、「別宮」、「摂社」、「末社」を合計すると、全部で125もの神社があります（大水神社の詳細につきましても、下記サイトから検索出来ます）
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E5%AE%AE125%E7%A4%BE%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

「伊勢神宮125社」には、リュウちゃんの知らない巨樹がまだイッパイありそうだ。

皆様、内宮に参拝される機会があれば、是非、この巨大なクスノキのある「大水神社」に立ち寄り、パワーを頂いて下さいね！