リュウちゃんの懐メロ人生

鬱蒼とした春日大社境内
巨樹の根本に鹿遊ぶ

（前回のブログの続きです）

飛火野の「鹿寄せ」を見た後、春日大社の境内の原始林を散策しました。
この辺りは、ユネスコの世界文化遺産「古都奈良の文化財」の一要素となっています「春日山原始林」の「裾野」に当たる処です。
春日山は春日大社の「聖なる森」とされていて、西暦841年から、もう1200年近くも狩猟や木材の伐採が禁じられた為、市街地のごく近くにあるにも関わらず、鬱蒼とした原生林が約250ヘクタール（2,5平方キロメートル：東京ドーム53個分の面積）に渡って拡がっているのです。

ここは伊勢神宮と同じく、巨樹の宝庫だ！

飛火野から春日大社の参道に入り、萬葉植物園を右折し、２の鳥居に向かう参道の右側に「鹿苑（ろくえん：鹿の保護施設）」があります。鹿苑の裏側の小道が、春日大社境内の森で、一番の巨樹スポットです。

この辺りはブナ科コナラ属の常緑高木「イチイガシ」の群生地として全国的にも有名で、「春日大社境内のイチイガシ巨樹群」という名称で奈良市の天然記念物に指定されているのです。冒頭の写真も、境内に20数本あると云われています幹周３ｍを超えるイチイガシの巨樹です。

下の写真は、冒頭の鹿の右側に根本が写っているイチイガシを見上げたショットです。

この辺りの一番の巨木はどれなのだろう？

と思い、散策しましたが、直ぐに下の写真の巨樹に出逢いました。

巨樹の大きさを実感して頂こうと思い、同行した女房殿に木の根本に立ってもらいました。

上の写真から推定すると、幹周５～６ｍはありそうだ！

下の写真は、春日大社の摂社・「若宮神社」の傍にある「イチイガシ」です。

若宮神社の大クスノキ、奈良県で１～２位を争う巨木だ！

イチイガシ群生林を抜けて春日大社の摂社・若宮神社の石段を上りました。上の写真の「若宮の大クス」は、石段の右側の石灯籠の奥にあります。木の根本の立札に寄れば、この「大クス」は樹高24m、幹周11,46m、奈良県で１～２を争う巨樹だとのことです。伝説によれば、このクスノキは神功皇后が植樹されたとのことです。伝説が本当であれば、この大クスは樹齢約2000年ということになりますね。

「伊勢神宮・大水神社の大クス」以上の巨樹だと思われますが、石灯籠の裏手は立ち入り禁止なので、リュウちゃんの下手な写真ではその巨大さを十分に伝えることが出来ないことが残念です。

暫し大クスを堪能し春日大社の境内に入りました。下の写真は奈良公園で一番有名な巨樹、 「社頭の大杉」です。

樹高25m、幹周8,7m、樹齢800～1000年、約800年前に完成した絵巻物「春日権現験記」には、この巨樹の「幼木」が描かれています。
「社頭の大杉」は本殿の手前にあるのですが、午前中は本殿に入場出来ませんでしたので、手前の「舞殿」から根本だけを撮影出来たという次第です。

伊勢神宮の「神路の鉾杉」も素晴らしいが、

「春日野原始林のイチイガシの巨樹」も同じように素晴らしい！

今度は「春日野原始林ハイキングコース」を一周し、

巨樹探訪をして見よう、

と、固く誓ったリュウちゃんなのでした。

下の写真は境内散策で唯一見かけた「蝋梅」です。

周りに花の無い春日山原始林の中でひっそりと咲いている「蝋梅」は、リュウちゃんの目には、　「砂漠の中のオアシス」のような感じが致しました。

よし、今度は「蝋梅の里」に行ってみよう！