リュウちゃんの懐メロ人生

森陰に秘かに咲く黒椿（ブラックジャック）

黒バラに似て神秘的、

前回のブログで「奈良三名椿」を紹介しましたが、実は三名椿行脚をした同じ日に、もう３か所、椿行脚を致しました。その３か所とは、（１）春日大社神苑萬葉植物園の「椿園」、（２）春日若宮神社の若宮椿、（３）護国神社の椿、です。

以下に３月25日の行脚の全工程を書いてみます。

JR奈良駅～（徒歩10分）～伝香寺(散り椿)～（徒歩20分）～開山堂（糊こぼし椿）～（徒歩20分）～萬葉植物園～（徒歩５分）～若宮神社～（徒歩30分）～百毫寺（五色椿）～（徒歩20分）～奈良・護国神社～（徒歩１時間）～JR奈良駅。

（１） 春日大社神苑萬葉植物園の「椿園」

萬葉植物園は昭和７年開園、万葉集に詠まれた「万葉植物」を栽培している全国でも珍しい植物園です。万葉集全4500首の歌の内、約1500首に植物が詠まれていて、その植物を「万葉植物」と言いますが、それは160種くらいあるのだそうです。
「椿」を詠んだ万葉集の歌は僅か９首しかありませんが、その内の１首を下記に挙げます。

あしひきの山椿咲く八峯（やつを）越え
鹿待つ君が斎(いは)ひ妻かも（作者不詳）

（現代語訳：:山椿が咲いている山々を越えて、あなたが鹿を捕らえて帰って来るのを、私は慎んで待っていますよ）

これは素敵な歌だ！

萬葉植物園の「椿園」には、50種300本の椿が栽培されていて、標本木の下には名称が書かれた札があるのですが、花音痴のリュウちゃん、この日咲いていた椿をひたすら撮影しただけで、例によりまして、花の名称には無頓着だったのです。

以下ここで撮った写真をランダムにUPします。

萬葉植物園の椿の中で唯一、名称に気が留まったのが、冒頭の大輪の黒椿、

「ブラックジャック」です。１輪しか咲いていなかったのですが、角度を変えた写真を以下にUPします。

ブラックジャック、
この椿を知ったことが本日の一番の収穫だ！

萬葉植物園のHPに、気になる記述を発見、
「幻の黄色い椿：金花茶椿（きんかちゃつばき＝別名「クリサンタ」）」がこの椿園に植えられているらしいのです。

黄色い椿、見たことないな、
一度ぜひ見たいものだ！

でも、ここのクリサンタの開花期は４月末のようです。

よし、藤の季節に来園して、「クリサンタ」を見よう！

「黄色い椿」に関しましては、以下のサイトに詳しく書かれていますので、興味のある方はこのサイトをご覧くださいね。
http://www.geocities.jp/jpnkcs/YellowC/YellowCamellias.html

（２）春日若宮神社の若宮椿

春日大社の右横に、冬の「おん祭」で有名な「春日若宮神社」があります。
この神社には奈良市随一のクスノキの巨木「若宮の大楠」がありますが、その巨木と対をなすように真紅の花を付けるヤブツバキの巨樹「若宮椿」があります。

樹齢は不明ですが、椿としてはかなりの巨樹です。花付きが良く、３月下旬から５月初旬まで、比較的長期に渡り花が楽しめるようなので、４月に春日大社に行かれる機会がありましたら、是非、「若宮椿」も見に行って下さいね。

（３） 護国神社の椿

下記のサイトは「全国の椿の名所」一覧です。
http://hananomeisyo.sakura.ne.jp/zenkolunotubaki.html

このサイトは、本数の多い椿の名所の一覧なのですが、椿の種類のみに注目しますと、

奈良・護国神社の椿は1800種23000本、
品種の多さでは全国一なのだ！

奈良・護国神社は別名「高円の杜」、「五色椿」で有名な高円山の麓にある百毫寺の西南約１キロの所にあります。
昭和17年創建、奈良出身の英霊約３万柱が祭られています。
椿の植樹は昭和55年から始まったようですが、今では全国一の品種が見られる椿の名所として「知る人ぞ知る椿の神社」となっているのです。

以下、ここで撮った写真を何枚かUPします。

ここの椿は、萬葉植物園のそれと違い、椿の名称は表示されていません。目の悪いリュウちゃんにとりましては、とても1800種もあるとは思えず、せいぜい100種位しか無いように見受けられたのですが、シーズン中に何度も足を運べば、思いがけない珍しい椿に出逢えたのかも知れませんね。

椿の道も奥が深いのだ！

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