神武天皇が植えたとされる八ツ房杉、
八方に幹を延ばし、雄大!
今年の春、奈良のテレビ・ローカルニュースで、<奈良カエデの郷「ひらら」>が何回か紹介されました。
(奈良カエデの郷「ひらら」プロモーションビデオ)
https://www.youtube.com/watch?v=LQ9r8jnKC-Q
これらのニュースによりますと、
★「ひらら」は奈良県宇陀市菟田野(うたの)にある旧・宇太小学校の敷地と木造校舎を利用して、2013年にオープンした。
★「ひらら」には、16000平方メートルの敷地に、1200種3000本のカエデが植えられている。これはカエデの種類としては世界一の収集である。
★「ひらら」の膨大なカエデは、写真家でありカエデ研究家である矢野正善氏が寄贈したものである。
(矢野氏を紹介した「まほなび」のサイト)
http://mahonavi.narakko.jp/nature/ids/001836.html
1200種3000本のカエデ(紅葉)!
これは凄そうだ。
よし、今年の紅葉狩り事始めは「ひらら」に行こう!
例によりまして奥方お手製のおにぎり弁当とリュウちゃんお手製(?)の缶ビール(2缶)をリュックに詰め、朝8時に法隆寺出発、
法隆寺から「ひらら」までの行程は以下です。
JR法隆寺~JR大和郡山~(乗り換え)~近鉄郡山~近鉄八木~(乗り換え)~近鉄榛原(はいばら)~乗り換え)~奈良交通バス榛原~奈良交通バス古市場水分(みくまり)神社下車、徒歩3分。
午前10時、「ひらら」の入り口に到着、
「ひらら」の正式名称は「ワールドメイプルパーク・奈良カエデの郷・ひらら」なのです。
「ひらら」に変身した旧・宇太小学校は明治7年開校、平成18年、小学校の統廃合により132年の長い歴史を閉じ、平成25年に「ひらら」として生まれ変わりました。今も昔と同じように3棟の古い木造校舎が現存していて、2本の大きなイチョウの木がシンボルのように天に向かって伸びています。
校舎の中では、地元のNPO法人によってさまざまなイベントが開催されています。リュウちゃんが行った時には「木造校舎現代アート展 WSMA」というイベントが開催されていました。
さて、カエデ(紅葉)です。
園内の1200種類のカエデは、まだ開園して間もないせいか、殆どが苗木に近い幼木です。全てのカエデの木の下に、カエデの名称が書かれたプレートが掲げられています。
以下、幾つかのカエデの写真をUPしてみます。
(1) イロハモミジ:;通常、私たちが「紅葉狩り」で、一番よくお目にかかる紅葉です。名所の紅葉の大半はこの紅葉です。よく人間の小さな手のことを「モミジのような手」と形容しますが、人間の手は5本指であるのに対して、イロハモミジの葉の指は5本(5裂)~9本(9裂)あるのだそうです。このモミジの名称は葉裂(指の数)を、「イロハ二ホヘト、、、」と数えたところに由来するそうです。
イロハモミジの指は5本から9本もあるのだ、
ちっとも知らなかった!
(2) 紅色宮様
(3) 柳生の里
(4) 青雲閣
(カエデの蘊蓄その1:カエデの語源)
カエデの名称の由来は、葉が蛙の手に似ていることから古来「カエルデ」と呼ばれていて、それが転化して「カエデ」と呼ばれるようになったようです。でも、カエルの手(前肢)の指は4本!、昔の人は観察が甘かったのかな?
(5) 雅錦
(6) 貴宝錦
(カエデの蘊蓄その2:カエデの種類)
カエデは「バラ類ムクロジ目ムクロジ科カエデ属」の樹木の総称なのだそうです。英語ではメイプル、カナダを代表する木である「サトウ(砂糖)カエデ」の葉は「メイプルリーフ」と呼ばれ、カナダの国旗や「メイプルリーフ金貨」にデザインされていることで有名ですね。世界には150種位のカエデの原種があるようで、その内、日本産のカエデは29種と云われています。
(日本のカエデ29種を紹介した「ムクロジの仲間たち」のサイト)
http://mten.ifdef.jp/kaede.html
しかし、「ひらら」のカエデは1200種、
原種の数より遥かに多い! 何でやねん?
これ、多分、「ひらら」のカエデは殆ど原種から生み出された園芸品種だろうとリュウちゃんは勝手に解釈しています。。
(7) 紅司枝垂
(8) 新珠
(カエデの蘊蓄その3:カエデ、モミジ、紅葉(モミジ)、紅葉(こうよう))
大半のカエデは秋に紅葉(こうよう)しますが、中には常緑樹のカエデもあります。また、ドウダンツツジのように見事に紅葉(こうよう)するカエデではない紅葉(モミジ)もあります(秋の桜の葉の紅葉(こうよう)もそうですね)、
つまり紅葉(こうよう)イコール紅葉(モミジ)ではない!?!?
何だか話がややこしくなって来ましたので、俄か蘊蓄はこの辺で止めにします(苦笑)
(9) HUBB‘S RED WILLOW
(10)赤葉実生
実はリュウちゃん、「ひらら」で20種類以上のカエデの写真を撮ったのですが、余りに煩雑になり、カエデ素人にリュウちゃんにとりましても区別がつきませんので、ブログの写真のUPはこの辺で打ち止めと致します。
「ひらら」のテレビニュースによりますと、ここのカエデの一番の見頃は大方の予想に反して「春」なのだそうです。
よし!
来年の春には、「ひらら」に一番の見頃のカエデを観に行くぞ!
★桜実神社の八房杉
「ひらら」を出たのが午前11時半、国道の傍に「宇陀市観光地図」を見つけました、
その地図で、リュウちゃんが予てから観たいと思っていた奈良県屈指の巨樹、「八ツ房杉」のある桜実(さくらみ)神社が近くにあることが判りました。
念願の八ツ房杉、
こんな所にあったのだ!
よし、これから歩いて八ツ房杉を観に行こう!
「宇陀市観光地図」には距離が書かれていませんでしたが、目分量で大体30分位歩けば桜実神社に着くだろうと勝手に判断し、国道166号線を南下しました。
しかし、歩いても歩いても桜実神社に着かない、
何処まで歩けば桜実神社に着くのだ???
結局、桜実神社に着いたのは午後1時少し前でした。「ひらら」から1時間20分近く掛かってしまいました(やれやれ!)
(桜実神社のHP)
http://www.geocities.jp/engisiki/yamato/html/031013-01.html
おお、ここの紅葉、素晴らしい!
お目当ての「八ツ房杉」は、社殿横の石垣の上にありました。
社殿横に「八ツ房杉」の由来が書かれたボードが設置されていました。ボードには、以下のような記述がありました。
八ツ房杉(天然記念物)
その昔、神武天皇が大和平定の際、菟田の高城(うだのたかぎ)に陣営を張られた時、植えられたものと伝えられる杉の巨木です。八ツ房杉とは八幹からなる意味で大小八つの幹が巨大な株状を成しています。樹形は極めて奇態、ひとつの株から伸びた八本の幹が互いにからみ合い、ある幹は途中で一本になり、再び分かれるといった極めて珍しく目をひきます。樹皮は普通の杉とは異なり、美しい赤色をしており、枝は大きく天を覆っています。
昭和7年4月25日に国の天然記念物に指定されています。
★最大樹高:14メートル
★樹幹周囲:9メートル
う~ん、聞きしに勝る凄い巨樹だ!
幹の後ろ側はどうなっているのだろう?
リュウちゃん、興趣に駆られて石垣の上に上り、幹の周囲を一周しました。
後ろ側は深い谷、落ちたらイチコロです。幹の周囲に張り巡らされた鉄柵に掴まりながら、おっかなびっくりの一周でした。
えっ?
昼食はどこで摂ったかですって?
昼食は桜実神社の近くの山の中にある、神武天皇の城跡(日本最古の城跡)とされる「菟田の高城(うだのたかぎ)」で摂ったのです。
プファ~、ビールが旨い!
古代ロマンが身に迫る!