樹齢170年の「川路桜」
今年も華麗に満開!
窓ちゃんの住む群馬県沼田市から帰って来てから、バタバタと「桜行脚」をしました。これまで週1回と決めていたリュウちゃんのブログ更新ペースですと、桜紀行ブログが終わるのは6月まで掛かることになります。
う~ん、これはまずい、
よし、これから週2回更新して、5月上旬までに桜紀行を終えよう。
という訳で、更新のテンポを上げることにしました。
4月11日、数年ぶりに奈良の佐保川土手の桜を「端から端まで」巡ってみることにしました。
以前のブログでは、佐保川土手の桜は、「両岸2千本、距離10キロ」と推定しましたが、
本当に2000本もあるのだろうか?
本当に桜並木は10キロもあるのだろうか?
という疑問がムクムクと沸いてきました。
よし、今回は佐保川土手の桜の本数を数えてみよう!
今回は佐保川の下流から遡上し、左側の土手にある桜の本数を数えることにしたのです、対岸の土手もだいたい同じように桜並木がありますので、左側の土手の本数が分かれば、それを2倍した数字が、ほぼ佐保川土手の桜の本数になるという推定です。
午後1時、家を出発、午後1時30分、起点の駅であるJR大和路線「郡山」駅に下車。佐保川の桜並木の終点(今回の散策では起点)のあるJR大和路線と佐保川の交差する地点に向かいました。
この辺りは平城京の正門、「羅城門」があった所だ。
下の写真は「ハローワーク大和郡山」の近くにある「羅城門跡」の説明版です。
(この写真はネットからお借りしました)
かって「平城京」は、「朱雀門」から「羅城門」(「羅生門」とも言います)まで、約4キロに渡って幅75メートルもある広大な「朱雀大路」が整備されていたそうです。再建された「朱雀門」から「大極殿」までは約1キロ、ということは「羅城門」から「大極殿」までは直線距離で約5キロ、佐保川の桜並木は「羅城門」=「大極殿」の東側をほぼ並行に走っていますので、、、
ということは、
佐保川の桜並木の距離は5キロくらいか?
九条公園の下の道を東に向かった所に、佐保川の桜並木が見えて来ました。
下の写真は、JR大和路線の踏切の近くにある佐保川桜並木の最初(1本目)の桜です。ここから100本目毎に立ち止まり、持参した「本数チェックリスト」でチェックしながら佐保川を遡上しました。
下流の桜並木の下には、延々と「菜の花」の黄色い帯が続いています。
「桜」と「菜の花」のコラボ、素晴らしい光景だ!
佐保川の川辺には、4か所の水遊びや桜見物の出来る「休憩場」
が設けられています。
下の写真は「第1休憩場」です。ここまでの桜の本数は225本でした。
「第2休憩場」です。桜の本数は296本目です。
「おおみや橋」から撮った桜並木です。桜は324本目、
ここは四条大宮?
近鉄奈良線の線路に突き当たりました(371本目)、ここは唯一、川沿いを直進出来ない箇所です。少し迂回してイトーヨーカ堂(旧:奈良そごう)の近くの踏切を渡りました。イトーヨーカ堂の西側には平城宮跡の「朱雀門」があります。
ということいは、1本目の桜の木(「羅城門」の東)から371本目の桜の木(「朱雀門の東」までの直線距離は約4キロということになりますね。
「第3休憩場」です。桜は456本目。
この辺りから、桜以外の木も多く見られるようになって来ました。
今回は桜の木だけのカウントなので、桜以外の木は本数から除外しています。
「奈良市役所」の前を通る「三条通り」を越え、JR京都線の踏切(485本目)を越えますと、いよいよゴールが近づいて来ました。
<「川路桜」~日本一のソメイヨシノの古木!?>
踏切を越えてすぐの所に、見事な桜の古木が3本、満開の花を咲かせていました。この3本の桜の古木は、幕末の奈良奉行であった川路聖謨(としあきら)が植えたとされている、いわゆる「川路桜」と呼ばれる桜です。
川路聖謨が奈良奉行を務めたのは1846年~1850年の5年間です。ということは、仮に1847年に植えたと致しますと、現在の川路桜の樹齢は「170年」ということになりますね。
「川路桜」の品種は「ソメイヨシノ」と云われています。
しかし、ソメイヨシノの寿命は約60年と云われ、最近、各地の桜の名所で「ソメイヨシノの衰弱が問題になって来ています。
「ソメイヨシノのウィキペディア」によれば、日本最古とされるソメイヨシノの例として、(1)青森県・弘前公園のソメイヨシノ(1882年植樹、樹齢:135年)、(2)東京都・小石川植物園のソメイヨシノ(1877年頃植樹、樹齢:約140年)の2例が挙げられています。
「川路桜」の樹齢は170年、
ソメイヨシノだとすれば、ダントツで日本一の古木だ!
尚、<財団法人「日本花の会」>の主任研究員の和田博幸氏が、ソメイヨシノ寿命60年説につきまして、興味深い話をネットで書かれています。興味のあるかたは是非、下記の論文を読んでみて下さいね。
<和田博幸「ソメイヨシノの寿命60年説は本当か?」>
https://sakura.hibiyakadan.com/page.jsp?id=4808545
<最初の川路桜~487本目>
<2番目の川路桜~498本目>
<3番目・一番大きな川路桜~499番目>
<第4、そして最後の休憩場~510本目>
ここは「奈良県立大学」の裏手にあり「佐保せせらぎの里」と命名された一番ポピュラーな休憩場です。この辺りにはソメイヨシノの他に、早咲き桜、ピンクのしだれ桜などが植えられていて、近隣の市民・学生などの恰好の「憩いの場」になっています。
<佐保川右岸最後の桜~518本目>
とうとう佐保川右岸最後の桜に辿り着きました。518本目、
<リュウちゃんの結論>
佐保川左岸の土手の桜の本数は518本、
右岸はJR大和路線の近くで分岐している場所を含めると、左岸より100~200本程多い筈だ。
ということは、佐保川両岸の土手の桜の本数は1100~1200本、
桜並木の距離は5~6キロメートルということになりそうだ。
やっぱり「右岸の桜の本数」も数えなければいけないな、
よし、来年は右岸の桜の本数も数えてみよう!
下の写真は、518本目の桜のある小公園で撮りました、
芽吹いた柳と椿のコラボが美しい!
<大仏鉄道記念公園のしだれ桜>
518本目の桜のある小公園から3分程歩いた所にある「大仏鉄道記念公園」のしだれ桜です。
「大仏鉄道」とは、明治31年に、京都府の「加茂」駅から奈良のこの公園の近くにあった「大仏」駅まで、全長8,8キロの鉄道です(明治32年には「大仏」駅~「奈良」駅の1,1キロが開通し、全長9,9キロの鉄道になりました)
しかし、大仏鉄道は僅か9,9キロの路線にも拘わらす、標高差が60mもあり、当時の蒸気機関車では牽引能力がギリギリだったという理由もあり、開通してから僅か9年で姿を消してしまった「幻の鉄道」なのです。
以下は、京都府木津川市のHPの中にある「大仏鉄道」の紹介サイトです。
http://www.city.kizugawa.lg.jp/index.cfm/8,398,36,172,html
リュウちゃんも一度、「大仏鉄道遺跡巡り」をやってみたい!