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カテゴリ:電子申請
行政書士の仕事をしていてよく思うのだが、電子申請は予想していたほど普及のスピードが進んでいない。本来2005年、つまり今年にはかなりの申請がインターネット上でできるというのが、当初の政府の考えであったはずだ。
ところが実際は、HPすら備えていない地方自治体があったり、HPがあっても単なるカタログをWEB上に出したに過ぎないようなお粗末なものに案外出くわす。 本来政府が電子申請社会を進めようとする最大の理由は、それが「便利だから」であるはずだ。逆に言えば、電子申請の普及が進んでいないというのは、電子申請が「便利じゃない」という現状を表していると言える。 となると、電子申請社会への移行のスピードを上げるには、強引に上からやっていくしかないのだが、肝心の行政側の電子申請体制への移行がお粗末なのでは、国民側としては「何をやっているの!」ということになる。 昨日書いた指名願いの電子申請にしても、紙で行う申請より面倒だったり、インターネットの特性である「いつでも・どこでも」というのが出来ないのであれば、「便利にする」ための電子申請ではなく、単なる行政側の都合だけによる電子申請、としか言いようがないことになる。 普及しない一因として、会社経営者や責任者の方が年配であり、パソコンを扱うのに慣れていないから、と言う声も聞くが、町中を歩いてみたり電車に乗ってみれば分かるが、若い人はもちろんのこと、最近は年配の方だって携帯電話を通話以外のことに使っている。 それがなぜかというと、間違いなく「便利だから」だ。コンテンツを提供する側が、使う人の嗜好に沿った内容を提供するようあれこれ工夫している。使う側にとって見れば、その内容がエンタテイメントであれ、ビジネス的な物であれ、その情報を入手した方が何かと便利だから使っているのだ。そういった場面においては、慣れるまでのある程度の面倒くささは問題になっていないはずだ。 であるなら、電子申請を進めようとする行政側も、当然「便利だから」という視点でシステムと内容を構築していかないと、普及のスピードは一向に進まないと思う。 あまりに進まないと、例えば会社設立時の電子定款認証なんてのは、4万円印紙代を払わなくて済み節税になるのだが、税収が減ることを危惧してわざと進ませないのか、と勘ぐってしまう(笑 なんせ昨年全国で約2000件、8000万円だから。今年は間違いなく1億を超すだろうし。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年07月11日 00時00分05秒
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