回想 りふれくしょん
1991年 4月 私は東京にいた。 なんと、もう20年も前の話である。 東京にいた・・と言っても住んでいたわけではない。 仕事の研修で半月くらい滞在していただけである。 今となっては東京への出張など珍しくもなんともない。 ただ、この 1991年の時ほど長期間の滞在はしたことないが。 当時の私にとっては初めての東京と言ってもよかった。 かろうじて大学は仙台だったので、地元を出たことがない・・ というわけではなかったが、東京の衝撃は大きかった(笑 今でも鮮明に当時の記憶の断片が頭に残っている。 TVでは我々の世代なら誰でも知ってるドラマ、 『 東京ラブストーリー 』 が放映されていた。 ( ちなみに私はドラマ自体は観ていない ) 街では多くの人が紺のブレザー、いわゆる 『 紺ブレ 』 を 着こみ、路駐してる車はベンツ、BMWなど高級車が並び バブル末期へ突入しようとしていたあの頃だ。 ここまで書くと同世代の人なら、「 あぁ、あの頃ね 」 と 自分の過去と照らし合わせることができるでしょう。 そんな時代に行った、初東京。 衝撃を受けないはずないよねっ(笑 そんな私の初東京の思い出をより色濃くしてくれたのが その研修期間に宿泊していたホテルだった。 品川・御殿山ヒルズにそびえる、ホテル・ラフォーレ東京。 一泊素泊まり 30,000円の高級ホテルです。 ま、当時の勤め先の関係上、このホテルへの宿泊に なったわけですが、新入社員が研修のために 泊まるホテルではない。 むろん、新入社員じゃなくてもビジネスマンが仕事で 利用するホテルではない。 この室内を見ても、うかがえるであろう。 十分、ビジネスホテルではないことが! ベッドサイドボードのボタンひとつでカーテンが開閉し、 そこの夜景からは羽田に下りていく飛行機が見え、 浴槽は大理石かつバスルームに電話付き、 荷物は当然ボーイが部屋まで運ぶ。 ホテル1階のロビーは広く、軽食できるとこもあり、 そこの真ん中にはグランドピアノがあって、生演奏。 しかも、ドレスを着たお姉さんの生バイオリン演奏付き!!! ↑ こんな所に2週間も泊まったのである!! 何度も言いますが、 これが初出張であり 初東京でもある センセーショナルな記憶として残るのは必然だ。 こうして、私の社会人人生は幕を開けるのである。