気ままに趣味生活

2007ザスパ草津の新入団選手会見が15日、前橋市内のホテルで行われた。

新卒組
DF小林亮太(18)高経大附属高
MF佐藤大基(18)市立船橋高
MF金生谷仁(18)浦和レッズユース
FW岩田正太(18)東京学館高

おそらく補強に関して最も力を入れたと思われるのがこの新卒組。
大卒補強はないが、いずれも即戦力となり得る高卒選手ばかり。
特に超名門の「イチフナ」と浦和ユースで活躍した中心選手を獲れた事は今後にとっても非常に大きい。
過去に地元前橋育英出身選手（最近は敬遠気味か？）の入団はあったものの、
県外の名門高・ユースからの獲得は去年まではとても考えられなかった事である。
また、大学生相手でも負けたことの無い、競り合いの強さを持つDF小林、
植木監督が一目見て獲得を決めたFW岩田という隠れた逸材の獲得に関しても同様である。
4人とも開幕スタベン、あるいはスタメンも有り得る素晴らしい逸材である。

レンタル移籍組
DF山本拓弥(20)鹿島
DF藤井大輔(20)新潟
MF吉岡聡(19)横浜FC

山本、藤井に関してはまだ若い上に所属クラブの選手層の厚さもあって、
なかなか出場機会の得られなかった選手。
だが、それぞれ鹿島ユース、広島ユース出身と素材は一級品であり、
すぐにでもザスパのレギュラーを奪える力を持っている。
吉岡に関しては、昨年高経附から横浜FCに入団した選手であり、
チームがJ1に上がった事から武者修行の意味でレンタルされたものと思われる。
試合出場は天皇杯のみだが、
高経附時代は国体群馬選抜の一員として準優勝に貢献し、
選手権予選では精度の高い左足で育英を苦しめるなど、
かなり能力の高い選手である。
他の2人同様、すぐにでもレギュラーになれる力を持っている。
いずれも楽しみな逸材である。

完全移籍組
GK本田誠治(30)神戸
GK常澤聡(21)東京V
MF桑原剛(21)水戸
MF松浦宏治(26)東京V
FW氏原良治（25）山形

新卒組、レンタル移籍組とは対照的に、
崖っぷちなのがこの完全移籍組である。
ザスパの現在の相対的な地位を考えると、
他のクラブで通用するような選手はまず完全移籍では獲得出来ない。
去年の高田保則は例外中の例外である。
正直、いずれも他クラブで通用しなかった選手。
ザスパで活躍できなければ、事実上Jでの選手生命は終わりと言っても過言ではない。
J昇格以降、ザスパに完全移籍して活躍できた選手は僅かに2人。
FW高田とMF佐田だけである。
高田の場合はまだまだ他のクラブでやれる力を持っていたが、
たまたま前年2得点という結果に終わってしまった事もあり、
ベルマーレ時代から指導を受けていた植木監督を慕って完全移籍したという事情がある。
佐田の場合は前橋育英時代に活躍し、
卒業後は広島に入団したものの全く出番は無し。
心機一転、地元前橋に戻ってからは高校時代の様にのびのびプレーできる事が功を奏し、
現在ではJ2でも屈指の右SBに成長した。
遠い広島の地ではなかなか潜在能力を発揮する事は出来なかったが、
地元に戻って安心できる環境、彼を支える家族、友人のバックアップ等が、
彼の潜在能力を目覚めさせるのに非常に大きく作用したのではないかと思われる。
そういった意味では同じく地元前橋育英出身のGK常澤にも期待が持てる。
目玉補強はないが、他の選手に関しても彼ら同様是非ともブレイクを期待したい。

昨年度は大宮からレンタルのGK高木、MF島田がチームを支える大活躍。
高木は並外れた反射神経で次から次と放たれるシュートを防ぎまくり、
島田は魔法の左足でJ2アシストキングに輝いた。
金銭面の問題もあり、チームを支えた2人の獲得を断念したザスパ。
最大の補強ポイントであったGK、2列目（トップ下）の選手は彼らの穴を埋める事は出来るのか？
実際問題、GKに関してはかなり厳しいと言わざるを得ない。
島田の穴もそう簡単には埋まらないだろう。
だが、昨年の開幕前は彼ら2人がまさかあそこまでやるとは誰も思っていなかったはず。
そう考えると、今季のメンバーも未知数ながらいきなり化ける可能性もある。
いずれにせよ、誰かが彼らの穴を埋める活躍を出来なければ最下位は必至であるため、
既存の選手も含めて大いなる活躍を期待したい。