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関西学院大学の2024年度後期オープンセミナーを受講した。 全三回。共通テーマは「アメリカ大統領選挙の政治経済学」。本日(24年10月12日)のテーマは「アメリカ大統領選挙 2大政党制の歴史」。担当は、国際学部・宮田由紀夫教授。 元々は400人程度と見積もられていたのが、申し込みが450人あり、かなり広い教室はぎっしりいっぱい。講義は2時間であったが、1時間経過して10分ほどの休憩時間にはトイレに長蛇の列ができたところから、受講者の年齢層を推察願いたい。
配布されたレジメから目次の部分を紹介する。 1 2 3 4 5 6
民主党、共和党二つの政党の政策はその発足時点から大きく変化している。ただ、大きなテーマとしては、政治的には強力な中央政府を指向するか、州ごとの自治を優先するか、経済的には、自由放任主義を優先するか、各種の規制を重視するかの違いははっきりしている。 ただ、その中途にあって、南北戦争での対立、1929年の大恐慌に対処するためのニューディール政策をどのように評価するかなどによって、政権交代が起き、上院で多数派となった政党と、大統領の属する政党が異なる「ねじれ」の状態となっている。
以下、いくつかの「私の気づき」をメモしておく。 ◎イギリスが国教会のみを尊重することに反発した宗派がアメリカに渡る。アメリカは政教分離、言論の自由。保守派は「キリスト教を公立学校で教えるべきだと主張」。イギリスでは、現在もイギリス国教会の最高権威者として認知されている。 ◎連邦政府の支出が少なかったので、20世紀になるまで所得税は不要で、関税だけで賄うことが出来た。 ◎鉄道建設は、ゲージ(軌間)は、日本の新幹線のゲージと同様の幅から出発している。 ◎奴隷制農園は、労働集約的であったが、生産性は低くなかった。奴隷の健康状態も悪くなく、身長も白人と同じように高くなっていった。不適切な表現であるかもしれないが、地主は、牛や馬を大切にするように奴隷を扱っており、奴隷制プランテーション農場は経済的に淘汰されるものではなく、廃止には南北戦争が必要だった。 ◎宣戦布告は議会が行い、大統領は3軍の長として戦争を遂行する。 ◎第二次大戦まで連邦政府の科学技術政策は無かった。マサチューセッツ工科大学のブッシュ元教授が、ルーズベルトに大学の技術者による軍事技術開発を提案。 ◎ドイツの潜水艦(Uボート)発見のためのレーダー開発(マサチューセッツ工科大学)、近接信管(敵機が最も接近した時にそれを感知して爆発する砲弾に使用された信管)これはジョンズ・ホプキンス大学が担当。 原子爆弾(機密保持と実験場所が必要になってきたので、ニューメキシコ州のロスアラモスに科学者が集められた)
アメリカ大統領選挙は、11月5日。
オープンセミナー2回目は11月16日 「新大統領の下でのアメリカの行方」
3回目は12月7日 「新大統領の外交政策。 日本への影響」
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Last updated
2024.10.12 17:05:28
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