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幸せな投資家の徒然記

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2005年07月18日
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カテゴリ:フージャース
(5)「同業他社との比較優位性」・「東証一部上場企業中での比較優位性」を示唆

今回の廣岡社長のお話・資料でやはり驚いたのは、「他社に比べての優位性」を非常に強調していたことです。これまでの個人投資家向け説明会では、フージャースは自社の特徴は述べても、他社に遠慮してか「同業者との比較優位性」については余り触れてこなかったような気がします(勘違い・記憶違いだったらスミマセン)。ところが、今回は違いました。用意された資料(詳細は後述)も会社概要・業績・事業計画・経営理念に加えて:

「財務内容から見る当社事業戦略の優位性(別途資料参照)」

が明示されていました。別途資料では(1)「月次営業概況」と:

(2)「マンション供給ランキング上位30社 財務内容(上場企業のみ)」
(3)「3期連続2ケタ増益企業(時価総額300億円以上・東証一部上場)(出所:日経ビジネス)
(4)「平成16年 首都圏分譲マンション供給ランキング」(出所:週刊住宅新聞社)

があり、フージャースの他社に比べた「優位性」が一目瞭然でわかるように資料が用意されていました。同業他社との比較の重要性はフージャース株主友の会のokenzumo会長が従来から述べている通りですが、そこまで調べる投資家はなかなかいません(苦笑)。ただ実際に同業他社と比較してみるとフージャースの優位性が非常に明確になりますよね。今回の他社との比較優位性の資料は、フージャースの優位性・現況を明示することで、個人投資家に対し「首都圏No.1のマンデベを目指す目標」の長期経営方針に説得力を持たせ、説明会に参加した既存株主にはより一層の支援を、そして一般の個人投資家にはフージャース株式への投資を促す姿勢を積極的にしたのではないかと思います。

「財務内容から見る当社事業戦略の優位性I」として:

1. 経常利益率 13.6%(平成17年3月期、マンション上位30社中3位→16%(平成18年3月期)
2. 経常利益伸び率 97.6%(同上、同2位)
3. 株主資本比率 39.3%(同上、同3位)
4. ROE 21.9%(同上、同1位)


を挙げ、更に「財務内容から見る当社事業戦略の優位性II」として同業他社との比較優位性を示唆。フージャース以外、上位10社に全てランクされている企業はありません:

財務内容から見る当社事業戦略の優位性II      
(平成16年3月期ベース)    

経常利益率            経常利益伸び率

ゴールドクレスト    20.5%    ゴールドクレスト  112.6%
エフ・ジェー・ネクスト   14.2%    フージャース 97.6%
フージャース   13.6%   相模鉄道   77.6%
菱和ライフ     12.1%    リクルートコスモス    61.7%
三菱地所      12.1%    ジョイント    54.7%
住友不動産     12.1%    菱和ライフ  39.6%
東京建物      11.1%    東急不動産  37.5%
有楽土地      10.0%    ゼファー   31.6%
三井不動産     8.5%    東京建物   26.3%
ジョイント        7.8%    明和地所   24.1%

株主資本比率          ROE  

日神不動産     46.5%     フージャース   21.9%
エフ・ジェー・ネクスト    39.7%   エフ・ジェー・ネクスト   20.0%
フージャース    39.3%   菱和ライフ   19.5%
ゴールドクレスト      36.1%    ゴールドクレスト   18.1%
明和地所       31.8%    タカラレーベン    17.9%
扶桑レクセル      31.1%    日本総合地所  17.7%
三菱地所       29.5%    ゼファー    16.6%
東京建物       25.3%    有楽土地    15.3%
三井不動産      23.5%    相模鉄道    13.2%
日本総合地所    21.0%    ジョイント     12.4%

参照別途資料(2)「マンション供給ランキング上位30社 財務内容(上場企業のみ)」では、更に供給ランキング上位30社について、売上高、経常利益、(売上高)経常利益率、経常利益伸び率、総資産、株主資本、株主資本比率、ROEの各数字が表にまとめられ、供給戸数ではフージャースは17位(平成16年度)ですが、収益性・財務安定性で優れていること(つまりNo.1を目指すことが可能なこと?)が示されています。(スミマセン、この表は作成するのが大変なので省略します)

更に、フージャースが不動産・マンションデベロッパーという同業他社においてだけではなく、別途資料(3)「3期連続2ケタ増益企業(時価総額300億円以上・東証一部上場)(出所:日経ビジネス)を用いて他の上場企業に比べても成長性が高い企業であることも示唆。さすがに18年3月期については自社の数字しか示していませんでしたが、私の方で勝手に18年3月期の他社の数字(経常増益率、予想PER、ROE、自己資本比率)を補足してみました(笑)。:

3期連続2ケタ増益企業(時価総額300億円以上・東証一部上場)
   
順位    経常増益率                7月15日終値ベース
     平成15/3期 16/3期 17/3期 18/3期  予想PER ROE 株主資本比率

1 キッツ      44.0% 44.1% 163.3% -4.9%     10.4 11.1% 33.9%
2 日本バルカー   33.4% 32.1% 147.6% 9.0%     17.0 4.9% 46.8%
3 ダイフク     89.2% 32.1% 147.6% 33.8%     18.3 7.1% 36.2%
4 京都銀行    34.2% 67.4% 124.0% -3.0%     17.7 7.6%  5.7%
5 大同特殊鋼   20.3% 132.7% 122.6% 40.0%    13.1 4.8% 33.1%
6 ローランド    10.2% 51.9% 118.9% 11.8%     17.4 4.4% 65.7%
7 住友金属工業 5422.6% 66.3% 118.3% 9.7%     7.7 16.0% 25.1%
8 JUKI      886.8% 75.7% 114.9% -7.5%     11.7 16.0% 11.7%
9 マキタ       173.1% 74.0% 99.8% 13.0%     11.0 4.7% 75.8%
10 ローランドディーシー  41.6% 76.5% 98.3% 5.8%     15.8 17.3% 78.9%
11 フージャース  69.1% 78.5% 97.6% 75.0%  17.6 30.9% 39.3%
12 新日本製鉄   311.3% 150.9% 96.7% 21.1%    6.8 15.6% 30.7%
13 トプコン     186.8% 166.2% 94.7% 26.1%    18.7 4.9% 42.3%
14 東ソー      92.6%   18.8% 89.2% -15.7%   11.5 17.8% 21.2%
15 日本ケミコン  420.8% 54.5% 83.3% 2.0%     27.7 2.0% 50.5%

17年3月期の経常増益率では17位ですが、18年3月期では+75.0%、ROEでも39.3%とダントツ1位と収益性の高さが際立ちます。全体としてフージャースが業績・財務共にバランスのとれた高成長を安定的に続けていることがよくわかります。尚、自己資本比率ですが、日本の旦那投資家・竹田和平氏が「自己資本比率が50%以上あると望ましいのはメーカー(製造業)で、商業は30%程度、不動産だったら5%~10%以上で構わない」(http://plaza.rakuten.co.jp/15happy24/diary/200506300000/)と述べている通り、他業種との比較は余り意味がないのですが、フージャースの33.9%は他業種を含む上記15社のうち7位でした。

別途資料の最期には、マンション供給規模における他社との比較が示されますが、廣岡社長曰く「埼玉・千葉に集中しているのは、戦略を持って展開しているため」ですが、私にはこの表は「首都圏No.1のマンデベ」への道筋を具体的に数字で示唆しているような気がしました:

別途資料(4)「平成16年首都圏分譲マンション供給ランキング」

順位 会社名       供給戸数  東京  埼玉  千葉  神奈川

1  大京           6,136   3,470  820  256  1,590
2  三井不動産       3,647   1,959  202  529   957
3  野村不動産       3,386   2,097   31  655  603
4  三菱地所        2,798   1,750  431  161  456
5  日本総合地所      2,707    503   21  -  2,183
6  住友不動産       2,487   1,968   66   42  411
7  東京建物        2,443   2,159   50   52  182
8  藤和不動産       2,437   1,425  228  107  677
9  リクルートコスモス        2,437   1,420  493  81  443
10 扶桑レクセル         2,130    980  309  708  133
11 有楽土地         2,079   1,183  235   97  564
12 日神不動産        1,969   1,150  429  -   390
13 東急不動産        1,766   1,019   32   38  677
14 タカラレーベン         1,568    675   565  -  328
15 リックス・リアルエステート      1,565    1,058  -   -  507
16 菱和ライフ        1,557   1,557   -   -   -
17 フージャース     1,439   -    832   607  -
                        (1位)(3位)

18 ジョイント         1,420   1,055  -   90   275
19 相模鉄道        1,389    551   122  -   716
20 スカイコート         1,371   1,371  -   -   -
21 ゴールドクレスト       1,319    618   -   45  656
22 明和地所        1,109    595   -   -  514
23 エフ・ジェー・ネクスト     1,096   1,096   -   -   -
24 モリモト         1,072    769   -   -  303
25 伊藤忠都市開発     1,048    365   -   127  556
26 ニチモ          1,044    884   14   122   24
27 青山メインランド       1,012   1,012   -   -   -
28 ゼファー         1,007   320   48  482  157
29 総合地所         936    296   -  391  249
30 日商岩井不動産      928    364   73  456   35

以下、「フージャース:会社説明会(四)」に続きます♪





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最終更新日  2005年07月18日 04時45分58秒
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