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カテゴリ:アーバン(不動産流動化)
(本報告には間違った点も多々あると思いますので、ご指摘頂きましたら幸いです♪)
さて・・11月4日(金)に、東証での立会外取引(ToSNet)で売買された100万株の大口取引の他に行われていた大口取引とは・・・ 売り手と買い手・当事者同士による市場外取引(相対取引)での50万1600株の大口取引です: 日本証券業協会HPより「取引所市場外取引 日次相場表」 取引所外取引_日次_株券_銘柄別_相場表_速報(20051102-01) 始値 高値 安値 終値 平均価格 売買数量 売買代金 URBAN 7,600 7,615 7,540 7,615 7,599.8712 501,600 3,812,095,400 東証の立会外取引(ToSNet)は時間外取引で、取引所内で行われる取引ですが、「取引所市場外取引」とは、文字通り取引所以外で行なわれます。具体的には、相対取引=オーダーメイド(契約当事者間の合意により、個別のニーズに応じた取引形態・内容を自由に設定できる)の取引で、取引所を通さず(取引所外で)売買の当事者が相対で行い、大口取引では直近時価の上下数%以内という考え方がとられることが多いようです。 11月23日の「人生を謳歌する会」での勉強会発表資料を作成するために色々調べていて・・偶然発見したのですが(笑)、これって・・もし立会外取引と同じ誰かが買っているのだとすると・・・: 購入株数 購入単価 購入代金 東証ToSNetによる立会外取引 100万株 6,706 67億600万円 相対取引による市場外取引 50万1600株 7,599.8712(平均) 38億1200万円 ------------------------------------------------------------------ 合計 150万1,600株 7,004.59(加重平均) 105.28億円 現時点のアーバンの発行済株式総数は40,981,421株なので、今回の大口取引は発行済み株式数の3.66%に相当、購入代金合計額は105.28億円に達します。 嬉しかったことは、取引所外取引の購入単価が平均7,599と比較的高く、当面の下値は東証の立会外取引を足した7,004.59(加重平均)~7,599.8712と言えるかもしれません(笑←希望的シナリオ!!)。 市場外取引や立会外取引は、機関投資家などが大量に売買するのに利用するものですが、いずれにしても一般投資家に情報が伝わりにくい点では同じです(苦笑)。 さて、では誰が売って誰が買ったのでしょうか??? 今回は、経営権の移動が生じるような株式購入ではないようですが、かなり以前からアーバンに投資しているhiro110-8さんのコメントは大変参考になりました。hiro110-8さんのYahoo Financeでのコメントを引用させて頂くと(hiro110-8さん、勝手に引用してすみません)(太字は筆者による): 「100万株では5%には達しないので、5% ルールで開示されるとは限りませんね。房園さんが売ったんなら、房園さんの分としては出るでしょうけど。私の推測としては、売却したのはCSKだと思っています。以前大川さん(元CSK会長)が、個人的に房園さんを支援していて、アーバンの大株主でした。その持ち株は、大川さんが亡くなる前に、当時業績不振だったセガを救うために、セガに譲られました。セガはCSKの子会社でしたが、その後アーバンの株はCSKに移ったと記憶しています。2002年から2003年前半頃、アーバンの業績は好調なのに、株価は低迷していました。株価低迷の原因のひとつに、CSKがアーバン株を放出するのではないかという危惧がありました。アーバンはCSKの本業とは関係ありませんので、売却するという噂には信憑性があり、需給が悪化することを恐れていたことを思い出します。最近はそのような話題は出ていませんが、今回CSKが売却したのであれば、需給悪化要因がなくなったことになり、好材料です。買ったのがAIGなら、二重に好材料です。」 ん~!? CSKが売ってAIGが買ったのでしょうか???私も遅まきながら(大汗)、アーバンの株主構成について調べてみました(直近の有価証券報告書より2005年3月31日現在の大株主を抜粋、注は筆者による): 【株主】(05.3)単元3,700名 特定63.5% 小口5.3% 浮動58% 〈金融 39.1%(36.5%) 投信 18.8%(―%) 法人 5.1%(6.1%) 外国 19.9%(15.5%)〉 〈個人 34.1%(37.5%)〉 平成17年3月31日現在 所有株式数(発行済株式総数に対する所有株式数の割合) 大株主 房園博行(アーバン社長) 7,476,000(18.37%) 日本マスタートラスト信託銀行 7,243,000(17.80%) 日本トラスティ・サービス信託銀行 3,724,000(9.15%) CSKファイナンス株式会社 1,800,000(4.42%) モルガン・スタンレー&Co.int. 1,623,000(3.99%) 資産管理サービス信託銀行 886,000(2.18%) 井澤光徳(アーバン専務取締役) 839,000(2.06%) 西村祐司(アーバン取締役副社長) 539,000(1.32%) ニューヨーク銀行GCMクライアントアカウンツ 508,000(1.25%) ゴールドマン・サックス・インターナショナル 502,000(1.22%) アーバン関係者(房園社長、井澤専務取締役、西村副社長)の保有株式数(保有比率)は: 合計 8,854,000株(21.60%) 更に自社株520000株(約1.3%相当)を足すと、9,374,000株(22.87%)となります。ただ過去のデータですから、変動があると思います。 アーバン関係者以外では、「純粋な投資」(外国人、投信)だと思われますので、上昇過程である程度利食い売りは行っているでしょうが、今回のように150万株の大量の株を売った当事者は、やはりCSK(今年3月末時点で180万株保有)なのでしょうか?? あくまでも仮にですが・・・CSKのアーバン株売却利益を考えてみます。CSKの買い価格は不明ですが、2003年10月末の終値で計算してみました: 2003年 11月4日 売買数量 取引価格 売買代金 10月末株価 差引利益 東証立会外取引 1,000,000 \6,706 \6,706,000,000 \629 \6,077,000,000 市場外取引 501,600 \7,600 \3,812,095,394 \629 \3,496,588,994 ------------------------------------------------------------- 合計 1,501,600 \10,518,095,395 \9,573,588,994 2003年10月末の株価629円(2005年2月18日1:2分割考慮後の調整価格)で買っていたとしたら、売却利益は約95億7358万円!! 一方、CSK(CSKホールディングス(9737)11月4日終値\ 4550)の業績は・・: 連結決算業績[()は前年同期比]単位(百万円) 売上高 経常利益 純利益 EPS 05年3月 319993(▲15.5%) 27626(▲9.6%) 33343(+55.6%) 437.31 06年3月予 250000(▲21.9%) 28000(+1.5%) 35000(+62.7%) 454.96 今期予想売上高・純利益(2500億円・350億円)は、現時点で各々アーバン(725億円・105億円)の3.45倍・3.33倍。今回アーバンの株式を大量(約150万株)に売った当事者がCSKだとすると・・凄い特別利益ですね(笑)。CSKについては全く知らないのですが、今回の株式売却益が計上されていないとして・・PER10倍・ROE25%ですか・・・フーン~・・・(笑)。 あくまでも仮にですが(笑)CSKが11月4日にアーバン株を売却していたとすると・・: CSK保有株数(平成17年3月31日)[A] 1,800,000 今回の合計売買数量 [B] 1,501,600*= 3月末保有株数の83.4% ------------------------------------------------------------- CSK残アーバン株数 [A]-[B] 298,400 = 3月末保有株数の16.6% * 東証立会外取引1,000,000株 + 市場外取引501,600株 ただこの上昇相場です。残っていると試算した298,400株も既に通常取引で売却している可能性もあると思います。 これから書くこともあくまで推測に過ぎないのですが・・では、誰が買ったのでしょうか? hiro110-8さんが推測しているように、今年6月28日に不動産投資事業で業務提携が明らかになった世界最大の保険持株会社AIG だとしたら、嬉しいですね。 「CSKが売って業務提携したAIGが買った」=需給悪化要因がなくなって好材料=買ったのがAIGなら二重に好材料・・こんな楽観的シナリオで良いのでしょうか!???(笑) さて・・・仮にですが(笑)・・・アーバンと業務提携し、株式を購入したAIGとはどのような企業なのでしょうか??(この項、更に続く・・) *************** AKIさんがコメント欄で指摘したように、東証の立会外取引(100万株)と市場外(50万株)は取引価格も異なりますし、取引当事者が各々違うのかもしれません。でも現時点では個人投資家には実態が全く分からないのが現実です(苦笑)。上記はあくまでも推測にすぎません。ただアーバンの株主構成を知ることは今後の方向性を探る意味でも良い勉強になりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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