|
カテゴリ:アーバン(不動産流動化)
2月9日(金)は日本市場全面安の展開でしたが、My PFも一部の優待株系、好業績を発表した機械株系(森精機製作所、セガサミーなど)を除き、下げました(涙)。
☆ アーバン:モルガン・スタンレー一部利益確定売り 主力株の一つであるアーバンコーポレイション(東証一部8868)では、大株主モルガン・スタンレー(以下、MS)が保有割合を7.52%から4.26%に減らしました: 5%ルール報告-財務省 2月10日受付 ★発行会社:URBAN ◇モルガン・スタンレー・ジャパン・リミテッドなど 1,859,400株 4.26%( ←報告前7.52%) 2月6日付けで発表されたMSの米国本社の世界株式ポートフォーリオ投資判断-資産配分構成比で日本株の比率を15%から10%に引下げる(新興国市場も10%から5%に引下げ-ブルーンバーグニュース)一方、米国株の判断を「オーバーウエート」とし組み入れ比率を10ポイント引き上げ45%から55%とする-に従ったものなのでしょうか。 このMSの世界株式投資戦略については「外人による日本株売り」と受け止める報道が多いですが(外国人投資家はMSだけではないのですけどネ)、昨年の世界市場のパフォーマンス(日本TOPIX+43.5%、インド+42.3%、ロシア+86.1%など vs 米国S&P500+3.0%・NYダウ▲0.6%)を考えると、「米国の証券会社」であるMSが「米国市場が出遅れている・割安感あり」と判断しても改めて驚くことでは無く、一定期間に利益を出す必要がある機関投資家に一部利益確定する動きが出ても不思議ではないと思います。 但し、アーバンの大株主報告におけるMSの持株数の推移を検証してみると、2月初めにかけてMSがアーバンの株式を一部売却したものの、MSの保有株数自体(持株比率も)は昨年3月末時点より増えています: 平成17年3月31日 1,623,000株(3.99%)(発行済株式総数40,698,392株) 9月30日 2,233,000株(5.44%)*(同総数40,981,421株) 平成18年1月 推定3,299,000株(7.52%)**(17日付同総数43,871,026株) 2月10日 1,859,400株(4.26%) (注) * 平成17年10月7日付で提出されたモルガン・スタンレー・ジャパン・リミテッドから大量保有報告書の変更報告書の写しに基づく平成17年9月30日現在における株式保有数。 ** 平成18年2月10日受付5%ルール報告に基づき、1月17日時点のアーバンの発行済株式総数(43,871,026株)から推定した報告前の保有株数。 尚、蛇足ですが、2月10日に出されたもう一つの5%ルール: 5%ルール報告10日 URBAN(8868)――保有割合の減 財務省 2月10日受付 (提供者、保有株券等の数・保有割合、カッコ内は報告前の保有割合) ★発行会社:URBAN ◇房園博行 7,476,400株 16.92%(18.37%) で、アーバンの社長である房園博行氏の保有割合が減少していますが、これは今年1月17日に繰上償還が発表されていた平成17 年2 月14 日発行2010 年3 月31 日満期円貨建転換社債型新株予約権付社債が平成18 年2 月 10 日普通株式への転換を完了(2月10日付ニュースリリース「2010 年3 月31 日満期円貨建転換社債型新株予約権付社債の株式転換完了のお知らせ」参照:累計転換額130 億6500 万円、累計転換株式数3,447,213 株、資本金13,245,500,400 円・資本準備金 14,028,433,100 円)したことで、アーバンの発行済株式総数が2月10日現在で44,176,305 株となったことによる保有割合の変更です(分母が変われば比率も変わりますよね)。現時点では房園社長の持株数は変わっておらず、売っている訳ではありません。念のため(笑)。 ☆ MS:アーバン投資は高パフォーマンス ごくごく単純および勝手に昨年3月からのMSのアーバン株買い増し価格と確定利益を推定してみると(細かい保有株数変更、手数料等は考慮していません): 平成17年9月30日に610,000株(2,233,000株-1,623,000株)買い増しの場合: 買付総額 9月30日アーバン終値5,610 x 610,000株=34億2210万円 平成18年1月4日に1,660,000株買い増しの場合(3,299,000株-2,233,000株): 買付総額 1月4日アーバン終値11,450 x 1,660,000株=190億7百万円 → 平均推定買付単価 約6800円(224億2910万円÷3,299,000株) 平成18年2月3日に1,439,600株売却の場合(3,299,000株-1,859,400株) 売却総額 2月3日アーバン終値11,580 x 1,439,600株=166億7056万円 推定買付総額 平均推定買付単価6800x1,439,600株=97億8928万円 推定概算利益 166億7056万円-97億8928万円=68億8128万円 勿論、現実には、MSがアーバン株を買い付けた時期はもっと前で、実際の買付単価は相当に低いでしょうし、昨年3月以来、MSは機動的な売買を繰り返しており(詳しくは5%ルール報告もしくはアーバンのHPのIR情報を参照下さい)、実際の売却利益額も上記の推定概算利益とは大きく違っているでしょう(恐らくもっと多いと思います)。ただ上記の単純推定の如く例え「割高に」MSがアーバン株を売買していたとしても、相当な利益(推定68億円以上)を得ていたことになり、MSは十分な投資リターンを享受できていることになりますね。 また、今後、MSが更に利益確定のためにアーバン株売却を行うとしても(恐らくいずれかの時点で実施するでしょう)、現時点で昨年3月より推定保有株数が増えているということは、MSは「アーバン株は引き続き満足できるリターンをもたらす投資」と判断していると推定できるのではないでしょうか。 ☆ 外人は「売り抜け」を狙っている!?? 遅くとも2004年にはアーバン株を買っていたと推定される同じ米国の大手証券会社ゴールドマン・サックス(以下、GS)が先日(1月24日)、目標株価15000円で『アウトパフォーム』でカバー開始しましたが、「売り抜けを画策している」と見る向きもあります。「今更・・何だ!?」と思う古くからのアーバン株主さんもいるかもしれません(笑)。 今更といえば・・・自分の持株で2003年に買った新日鉱ホールディングス(東証一部5016)についても、既に上昇に転じて久しいのですが、GSは、先週から新規にカバーを開始しています: <2006年2月8日株式新聞ニュースからの引用> ◇<レーティング情報>ゴールドマン証が新日鉱HDを新規「アウトパフォーム」でカバレッジ開始 ゴールドマン・サックス証券は8日付モーニングサマリーで、新日鉱ホールディングス<5016.T>を新規「アウトパフォーム」でカバレッジ開始した。カバレッジ・ビューはアトラクティブ。投資採用銘柄に採用。今後12カ月の目標株価は1170円。 銅価高値長期化で業績が上ブレる可能性が大と。06年3月期にかけ、電子材料事業は世界シェア40~70%の製品群を武器に年率25%の利益成長が見込まれ、ポスト資源期の利益水準をかさ上げするとしている。 これも・・「商品市況高騰の終焉を睨んだ売り抜け格付けだ!」と裏読みしようと思えば幾らでも出来ますが(苦笑)、本当のところは分かりません。 日本株が上昇に転じた早期から投資し、既にかなりの含み益を得ている外人が今後も利益確定売りを行うことは、投資行動の一つの選択肢として有り得ますし、今更驚くことでも無いでしょう。ただ、パフォーマンスを上げる必要からは、魅力的な投資先と思えば一定株数の保有は続けると思います。 ***** 上記の推定は楽観的過ぎるかもしれませんが、5%ルール報告でMSのアーバン株売却を確認できたからといって、「外人の日本株売りだ!」と下手に慌てることは無いと思っています。アーバン(不動産流動化銘柄)が何時まで成長軌道を続けるのかは判りません。自分に出来ることは冷静にアーバン自体の業績・経営動向を検証しつつ、1月28日のIR説明会での経営方針通り進捗しているのか見守って行くことだと考えています♪(明日2月13日は第3四半期決算発表です) ☆ フージャースについて♪ 1月の波乱相場、2月&3月の分割銘柄(ダヴィンチ、アーバン、アセットM、伊藤園、ファンケル)の調整に追われ(ホント、やり繰りに苦慮しています(苦笑))、またひらまつの株主懇親会参加など、主力銘柄のフージャース(東証一部8907)に関する情勢把握が遅れておりますが(大汗)、フージャースは不動産流動化に比べて値動きが穏やかですし、フージャース個人株主の大御所okenzumoさんが述べている通り、完売情報(「ウィズ柏光が丘」「リバージュガーデン ウィズ八千代」「ウィズ南柏 コンフォートテラス」「ウィズ三郷」)・月次情報(「平成18 年1 月度 営業概況のお知らせ」)など、幸い経営・業績動向にほとんど不安が無いことが確認できているため「放置」(現物永久保有)の状況が続いているだけです(笑)。ただ自分の情報整理のためにも、現状把握と今後の方針について後ほどまとめてみたいと思います♪ (パフィシックMの株主総会・経営近況報告会の話に続く) ☆ 五天王動向(+アセットI)[終値は2月10日] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[アーバン(不動産流動化)] カテゴリの最新記事
|