ちょっと涼しい
さて…。この国の少子化の原因をつらつら考えるに、ムカシから「この国は面白くないからだ」と言ってきたが、それだとあまりに漠然としすぎている。結論は結局そうなるのだろうと確信しているが、もちょっとかみ砕かないとね。要するに、政治、社会、会社、家族、個人の有り様がどんどん変わっているのに、制度・法律が全く追いついていないということだろう。ムカシは普通に何も考えずになるようになってきたものが、今一個人がムカシの「枠組み」とちょっとでも違うことをしようとした途端、何の援助も得られなくなる。今望み通りの結婚をし、子供を持ち、金銭的な余裕を持って暮らせる人がどれくらいいるのか。ムカシは、それが「普通」であり、社会制度はそれを維持するための仕組みだった。要するに、「個人」が「個人」として生きるための仕組みがないどころか、それを邪魔をする仕組みだらけなのだ。世の中がそうならば、子どもだって、いや子どもの頃から既に人生をあきらめる子が多く出ても当然だろう。それが少子化の伏線ではないか。個人がどんな生き方もできる国、生き方を選べる国でなければ、子供どころの話ではないだろう。そして、それはやっぱりカネをバラまくだけでは解決できないのだ。