カテゴリ:Guitar
昨日のコメント欄に書こうと思ったのですが、長くなるのでこちらに書きましょう。で、何を書くかというと「80年代のジューダス・サウンド」です。しかしいざ書こうとすると困りました!80年代から90年代にかけてジューダスのサウンドはかなり変わっているんです。具体的に言うと・・・
「ブリティッシュ・スティール」では浅めのリバーブにまるでアンプ直のような生々しいラウドなサウンド。70年代のサウンドの特徴であるウエット感は削ぎ落とされ、ブライトな印象です。どの曲もカミソリのような鋭い音。「Grinder」を思い出してみてください。 「復讐の叫び」では深めのリバーブに浅いコーラス。より「メタリック」な高音域が加わることで楽曲の持つアグレッシブさが強調されています。「Hellion~Electric Eye」を聴くと判ります。「You've got another thing comin'」はバッキングに独特のコーラス感があります。 この二枚のアルバムではグレン、ケンともにメインはギブソン(たま~にフェンダー)です。しかし! 「背徳の掟」では深めのリバーブに強いコーラス。さらに歪みが強調されています。「Freewheel burning」や「Rock hard, ride free」を思い出してください。しかし、前作と違和感が無いように工夫されていますね。また、少々ウエット感が蘇っています。この辺になるとジューダスの面々もリッチになってきたので機材は全てといっていいほどアップグレードされています。このアルバムからヘイマーが使われます。ピックアップはヘイマー「スレイマー」ピックアップですが、これはディマジオ製。 「ターボ」は・・・基本的には「背徳~」と同じ機材ですが、シンセサイザーを使っているのでモダンな、というか・・・デジタルな・・・というか・・・リバーブ深めのコマーシャルでキャッチーなサウンドです。EMGはこの辺からかな?「Rock you all around the world」「Parental guidance」なんかを思い出してください。 「ラム・イット・ダウン」は少々違います。機材はほぼ同じですが、「背徳~」よりもジャジャ馬風の暴れサウンド。この時ジューダスは破れかぶれでした・・・。セールスも落ちていましたね。でも「Blood red skies」はいい音ですよ。 ここまでが80年代。90年に入ると復活の一撃「ペインキラー」でリスナーの脳天直撃の激烈メタルを披露します。これ以降はEMG+マーシャルJMP-1を中心に据えた「ブライトなのにブリティッシュ独特のウエット感」サウンドになります。ただ、70年代のような哀愁は漂いません。リッパー・オウエンズ時代のサウンドはブルータル、今風です。近年ではグレンはプリアンプがロックトロンのピラニアかメサ・ブギーのトライ・アクシス、パワーアンプはマーシャルEL34・50/50です。強力な歪みを感じますが、あくまでも昔のブリティッシュ路線上のサウンドメイキングです。「Nostradamus」のリフを聴くと僕が言ってる事がわかると思います。 80年代のジューダス・サウンドを家で再現するとなるとギブソン系ハムバッカーギターとマーシャルになりますが、先述のようにかなりサウンドが異なるのでどうしたものか。 ちなみに僕はギブソンSG→MXR6バンドEQ→マーシャル4203で、たまにボスのデジタルディレイ&リバーブをかまします。 EQのセッティングはこんな感じ。マーシャルはブーストチャンネルでゲイン8~9、トーン10で、アンプのEQはオール12時にしています。これにリバーブをかけると「復讐の~」風です。基本的にはマーシャルの歪みを使っています。ODやDISTは使っていません。本当はもう少し歪ませた方が「らしい」音になると思いますが・・・。800を下げるとブリティッシュ・スティール風になります。その時はリバーブは浅めです。ショートディレイでもいいかも。「グラインダー」を弾く時とかね。カミソリスチールの音ね。 こちらは70年代の「運命の翼」のセッティング。アンプ側のセッティングはさっきと同じか、ゲインを気持ち下げます。全然サウンドは変わります。先ほどのセッティングだと「ギャー」という感じですが、こっちは「ゴー」という感じ。なんだそれは・・・。高音域をもっとカットすると雰囲気はでますが、スカスカになります。ブラック・サバスはこれで低音域を持ち上げるとそれっぽくなると思うのですが・・・。 面白いことに、マーシャル「リード12」を使うと何もしなくてもゲインを上げれば勝手にメタルサウンドになります。アブラゼミが鳴くようなギャーンとした音です。昔はバカだからこれにMXR・ディストーション+を繋いでました。ハウるハウる! ひょっとしたらこんなバカなことを「ああでもない、こうでもない」しているよりもマルチイフェクターを使って「80ブリティッシュ」かなんかのプリセットパッチを元にいじったほうがそれっぽい音が出るかもしれません。マルチは全くの無知なのですみません。マルチ難しいんだもん。 色々書いていますが、あくまでもウチにあるギターと機材での話であることと、僕の中にある「ジューダスサウンドのイメージ」が主観なのであまり参考にならないかもしれません。「全然違う!」とか「そんな幼稚なセッティング」とか「論理的にそれではジューダスサウンドになりえない」とか「ちょっと、情報が間違ってるね」とか言われてもどうしようもないことをご了承下さい。でも僕は大変気持ちよくプレイしています。そうだ、あとアンプの前での立ち位置やスピーカーの向きでサウンドはかなり異なりますのでちょっと工夫してみてください。 ちなみに僕が持っているジューダスと同じ機材はMXRディストーション+とMXR6バンドイコライザーのみです。あと68年製ギブソンSGと。でもよく弾くのは68よりも64です。マーシャルはパワー菅にEL34を搭載したコンボアンプのマーシャル4203です。 ちなみに、このページはケンとグレンの機材について詳しく書いてありますよ。英語ですけどね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.08.04 22:19:58
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