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カテゴリ:Music/Movie/Play/Art
今日は新シリーズ「比べてみよう、オペラ歌手」です。オペラと言っても歌手が違うと当然歌い方も表現も演技も違います。名歌手と呼ばれる人たちのパフォーマンスを見てその差を見てみましょう。・・・というシリーズ企画。と言っても今回で終わったりして。いい映像が見つからなければシリーズ化できないね、よく考えたら。
今回はレオンカヴァッロの「道化師」より、名アリアの「衣装をつけろ」。まあ・・・話の筋は嫉妬からくる殺人劇でして・・・最後が凄まじいのですが・・・。今回のアリアは、旅芝居の座長カニオは妻のネッダに愛人がいると知って怒り狂うのですが、芝居の上演時間が近づいて仕方なしに道化師の衣装を着るシーンです。 こちらはプラシド・ドミンゴ。大ファンね。この華麗な甘いテナー!ラスト、嘆きの泣きで終わりますね。 こちらはマリオ・デル・モナコ。大ファンね。まさに「鋼の声」!メタリックです。ラスト、怒りのオジー顔で終わりますね。 ドミンゴもデル・モナコもどちらも公演された年は違いますが東京公演です。実はこのアリアのラストは「泣き」で終わるのが普通なのですが、どうしてデル・モナコはオジー顔で怒って鏡を地面に叩きつけるのか。お気づきになられたと思いますが、どちらも歌い終わると同時に観客が「ブラボー!!パチパチパチ・・・」と拍手喝采します。デル・モナコはこんなに早く拍手喝采が来るとは思ってもいなかったのです(どうもこんなに早くから拍手するのは日本だけらしい)。本来ならじっくりと「泣き」を演技したいのですが、お客さんの拍手喝采が大きすぎてじっくり演技できなかったそうです。それで急遽演技を変えたというエピソードが残っています。正統派からすると「異端」な演技かもしれませんが、この解釈も十分「アリ」じゃないかな?僕はどちらも好きなんです。ドミンゴの、嫉妬に狂った嘆きの泣き。デル・モナコの嫉妬から来る狂乱の怒り。さすがプロ!どっちも素晴らしい! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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