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カテゴリ:ピアノ♪音楽
「中古のオルガンを買うてもろたな。
私も初めはオルガンやったけど、中学校に入ったらピアノ買うてもろた。 町内ではうちともう一軒しかピアノはなかったんやで。」 ただいま母のライバルは朝ドラの直ちゃん。(リアルではコシノジュンコさん) オルガンに勝った!とばかりに思いっきりドヤ顔で言われた。 ドラマの直ちゃんは小学校3年生やけど・・ もしかしたら中学校ではピアノ買ってもらるかもしれないし、 それに、 現コシノジュンコ女史はご自分の名前を貼っつければそれがブランドになるデザイナーさんですわよ。オルガンで勝った負けたという次元ではないと思うが。 あまりにドヤ顔だったので、自慢話を聞いてやることにした。 「で、いくらしたん? そのピアノ。」 「20万円よ。昭和28か29年頃で、KAWAIのアップライトやったわ。おかあちゃんの実家からちょっと借りて買ってもらったんよ。ピアノって音がでるやん、すぐご近所にバレたんやけど、買ったというのがイヤだったらしく、親戚から借りてきたもんですー とウソついてたん。今とは比べられないほど高級なイメージやから、音大入ったら周りはお嬢さんばかり、、、芦屋のお嬢さんとか神戸の華僑の娘さんとか、、、私なんか最下層よ。」 でしょうねぇ~ 共働き両親とはいえ、郵便局と小学校勤務の公務員家庭だから。 20万円、いったいどの程度のものなのか、大卒初任給から調べてみると、 昭和28年ごろの大卒初任給は6000円くらい。 そうすると20万円は年収2年7ヶ月分、今でいったら540万円! 安めのベンツが買えてしまうくらいの値段ということね グランドじゃなくアップライトで。 そりゃ三姉妹が「ピアノ買うてー ピアノ買うてー」と大合唱しても、ガッポリ稼いでいる糸ちゃんでもすんなりとは買ってやらんわな。 かくして20万のピアノでスタートした母は、両親の破格の初期投資をムダにすることなく、今現在もピアノで生活している。 生まれた時からずーっとピアノがある生活。 母のレッスン中にも私が練習できるようにと、家の端っこと端っこにそれぞれレッスン室があり、学校から帰ったら晩ご飯まで弾かなくていけないので、友達と遊んだことなんか幼稚園から高校までほとんどなし。 「ピアノがなければいいのに」と思ったこともある。 そう思うだけでなく、意地でも音大なんか行くもんか!と進路を決めた天邪鬼。 三姉妹の「ピアノ買うてー」のシーンを見るたび、「練習させられるのに、やめときや」と 思ってた お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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