カテゴリ:読書
60ページ弱のこの作品は、短編だけど、最後の詰めはドキドキした。 賭け事なんてしたことのないものが、 立った一度の賭けで、すべてを狂わせてしまう。
トランプしていて、 くっくっく、いい調子、と思っていて、 例えば、 「ページワン」で、ラスト一枚になったとき「ページワン!」って叫び忘れて、5枚トランプを取らねばならなかったと気がついた時の、 あっちゃ~~~~!!!とか、
「七並べ」していて、せき止めていたつもりが、「K(13)」まで行っちゃったから逆そうで「A(1)」から並べるルール変更になって まじ~~~?
そんな、ありゃま~~~~!!!は、経験したことあるでしょうが、(ルールは地方で違うかもしれませんが・・・) 「スペードの女王」のような、大失敗は、致命的です。 (この指が引き違いをするはずはないに。 「岩波書店 『スペードの女王』より」) あの時、ゲルマンには何かに憑かれていたたのかもしれないし、 もしかして、ずっと幻覚を見ていたのかもしれないし、 初めての賭けに異常なハイテンションになっていたのかもしれない。 短編だから、ちょっとした時間で読めてしまう。 「バレエ」にも「オペラ」にも「オペラ映画」にもなっているこの作品。 「スペードの女王」の笑みは、どんな笑みだったのだろう? こんな感じ? こう? こうかしら? 演劇でもあるのかしら? 漫画化は、していないのかな? 賭博のシーンは、何だかオペラ「ラ・トラヴィアータ(椿姫)」の映像と重なってきて、タタタタタタタタタタと、心臓が高鳴るリズムが聞こえてきた。
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最終更新日
2008.04.03 08:54:28
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