ちっちゃなお部屋

気づいていながら、気づかないふりをすることがある。

知っていながら、知らないふりをすることがある。

でも、これ以上気づかないふり、知らないふりをしていると、命を落としかねないので、

ここで、死ぬ気で臨まねばならいと思った。

それは、したくない掃除の1つです。

「お風呂の排水口の掃除」です。

お風呂の排水口の中は、恐ろしい。

ゲロが出そうになる。

食事中の人は、もう読んじゃだめよっ！

昨日の夜、流れがちょっと悪くなった気がする。

そろそろだな・・・と決意を固めた。

去年から、白髪が急に目立って生えてきて、「ヘナ」をするようになった。

「ヘナ」は、粉末を溶かして、それを髪にべたべた塗る。

このべたべたをお風呂に入る時に洗い流すわけであるからして、

排水口にべたべたが流れていくわけである。

髪の毛止めも付けているけど、流れている髪もある。

（短い髪はするりと流れるし）

べたべたと、髪の毛やその他もろもろがどうなっているのか見たくもないし嗅ぎたくもない。

でも、ここは、掃除しないと、大変なことになる。

決意を固めて、風呂場入る。

マスクは二重にしておいた。

やらなかったら死ぬわけじゃないけど

やらないと大変だ。

お風呂場の鍵をかけて、使い捨てのビニール手袋・古歯ブラシ・古割り箸・ぼろ布・ビニール袋、準備はオッケイ。

やりたくない掃除をしている自分。

やれば絶対にすっきりするし、気持ちもいいはず。

やりたくない掃除。

死ぬ気で臨めば、何でもできる。

（役員になる時も「何も死ぬわけじゃないし」と、毎年思っている。）

結構凄かった。

今日やっておいてよかった。

これから、ヘナをした翌日は、排水の掃除をしようかな？

そうしたら、「死ぬ気で臨む」必要もなくなるかも・・・。

密室の向こうで、娘が発狂していた。

折り紙で輪っかを作って、それを長いネックレスにして?おしゃれするつもりらしいが、どこかで失敗したらしい。（つまり糊が乾く前に振り回して壊れたらしい。）

ぎゃあぎゃあ叫んでいたけど、

そんなこと知ったこっちゃない。

（ちなみに主人は出かけていて、お兄ちゃんはクラブに行っている。）

今中断したら、中途半端すぎる。

そんなことでいちいち騒ぐなよ！

今日は、これをしなくちゃいけない。

今日こそこれをしなくちゃいけない。

やりたくない仕事を今日はした。

やりたくない仕事をしたから、今日は、やりたいこともした。

やりたくない仕事をした手が、ピアノの鍵盤を弾く。

懐かしい曲を弾く。

習っていた頃の楽譜を取り出す。

先生の注意書きが楽譜に書きこまれている。

それに気をつけながら弾いて行く。

あの頃分からなかったことが、今ならわかったりする。

「鍵盤をつかむように」

「指先にストーンと力を入れる」

「楽譜をよく見る」

「音を抑える」

やりたくない仕事をした自分はどっかにいっちゃった。

あんな仕事大したことないや。

でも、苦手。