カテゴリ:本
<北関東新聞の古参記者、悠木和雅は、同僚の元クライマー、安西に誘われ、谷川岳に屹立する衝立岩に挑む予定だったが、出発日の夜、御巣鷹山で墜落事故が発生し、約束を果たせなくなる。一人で出発したはずの安西もまた、山とは無関係の歓楽街で倒れ、意識が戻らない。「下りるために登るんさ」という謎の言葉を残したまま。未曾有の巨大事故。社内の確執。親子関係の苦悩…。事故の全権デスクを命じられた悠木は、二つの「魔の山」の狭間でじりじりと追い詰められていく。>
あの日航機墜落事故は、もう23年も前のことになるのか? あまりに強烈な出来事だったので、そんな月日が経ったとは思えない。 自分の周りには、その被害の関係者がいなかったにもかかわらず、毎日新聞記事を目を皿にして読んでいた記憶はある。 その事故現場である群馬の地元新聞社の、熱く凝縮された数週間が描かれた作品。 作者自身が、かつて記者として現場に身を置いていたというだけあって、その迫力は正に本物。 仕事上の様々な確執や、家族とのわだかまりを抱えながら、不器用に真摯に生きていく悠木の姿勢には、ジーンとくるものがありました。 23年前の今日8月12日、黙祷。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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