カテゴリ:本
<貧困に喘ぐタイの山岳地帯で育ったセンラーは、もはや生きているだけの屍と化していた。実父にわずか八歳で売春宿へ売り渡され、世界中の富裕層の性的玩具となり、涙すら涸れ果てていた…。アジアの最底辺で今、何が起こっているのか。幼児売春。臓器売買。モラルや憐憫を破壊する冷徹な資本主義の現実と人間の飽くなき欲望の恐怖を描く衝撃作。>
最近映画が公開されたことで、初めて知ったこの本。 内容の悲惨さは予想以上でした。 たぶん現実にもこれに近いものがあるのかと思うと、本当に胸がつぶれる思いです。 実の子を「家族を救うため」と称して売り渡し、そのお金で村で唯一のテレビを購入し満足するなんて、想像もつかないことだけど、その幼い少年少女を買いあさり、道具のように使い捨てにする人々。 戦争も人間性をかなぐり捨てた世界ですが、それ以上の地獄です。 救おうとするNGO職員の力も空回りするばかり・・・ 淡々とした筆致で書き記されているだけに、残酷さが際立って感じられました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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