街は舞台だ!日本は変わる!
前回の日記で、「YOSAKOIソーラン祭り 街づくりNPOの経営学」という本を著者の長谷川岳さんからいただいたこと書きましたが、非常に読みやすい本で一気に最後まで熟読しました。先日講演を聴いた際には、ただただすごいな!という気持ちでいっぱいだったのですが、本にはもっと詳しく光の部分だけじゃなく影の部分にも触れられていました。僕は単に学生時代、長谷川さんが旅行が好きで、それで高知のよさこい鳴子祭りに出会ったのだと思っていたのですが、全然違っていました。お母様が転移性のがんにかかってしまい、お兄様が在籍されていた高知の医大ががん治療の免疫療法においては有名だったため、それで名古屋の病院から高知の病院へ転院することになりました。だんだん死に向かって衰えていく母親の姿に直面し、20歳の自分にはどうすることもできないくすぶった感情を抱いていた長谷川さんは、ある日お母様に「今「よさこい祭り」をやっているから、見に出かけなさい」と言われたそうです。そこで見た躍動感あふれるお祭りの衝撃と感動といったら、きっとものすごかったでしょう。「よさこい祭り」を見たとき、これがある限り人間は信用できる、気持ちが洗われて自身をきれいにしてくれるような思いになったそうです。そして、こういうすがすがしい気持ちにしてくれるものを北海道にもつくりたい、という思いが強く湧き上がってきたのです。どん底の状態だったからこそ、おそらく感情は激しく揺り動かされ、パワーを生み出す原動力になったのでしょう。僕も末期がんの母親がおり、所在なさを感じることがあります。ただ一方で、感謝の気持ちを誰に対しても強く持つようになり、自分や他者の感情に非常に敏感になりました。長谷川さんもよさこいに出会うべくして出会ったのでしょうね。心底打ち込めるものを見つけた人は最高にステキです。その輝きがまわりを巻き込み、さらに輝きを増していく。様々な困難にぶつかりながら、一つ一つクリアしていって第一回を成功させた。お母様は成功を心から喜び、この祭りの成功を見届けるように、亡くなられたそうです。親は最後の最後まで親であり、子は最後の最後まで子なんですね。人はいつかさよならする、だからこそ精一杯生きること、大切なことを学ばせていただきました。まわりを巻き込んで何かどでかいことをやってみたい方、自分が住んでいる街を大切にしたい方、あつい気持ちになりたい方、、、いろんな人にこの「YOSAKOIソーラン祭り 街づくりNPOの経営学」はオススメです。