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日常のニュースからひも解く自らの視点

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村松克哉

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2024年11月
2006年06月24日
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カテゴリ:スポーツ
強国といわれるチームは1次リーグでは半分ぐらいの力しか出さない。決勝トーナメントからがワールドカップ本番だと思っている。ブラジルに日本が負けたといっても50%くらいの本気度(すでに決勝トーナメント進出決定していたし、主力選手のうちカフーやロベカルなどベテラン選手は温存していた)のブラジルに大差で負けたのだから力の差は得失点の数字以上にある。優勝を狙うチームは準決勝あたりがコンディションのピークに持っていくのが、いつものワールドカップでの戦い方だ。優勝以外は失敗という使命を背負っているチームはそれまでの敗退はとりこぼしにしか過ぎない。1次リーグは2軍選手でも突破できる力を持っているのが優勝を狙う国のチーム力だ。日本とブラジルの間にそびえたつ壁はサッカー人口の量と質、たかがサッカーに賭ける気迫(魂)、支える国民の力、選手を育てるシステム、すべての面で日本は及ばないということを思い知らされた。日本はまだ、一次リーグ突破できるほどの力がない。前回大会はあまりにもグループのくじ運がよすぎた。フランス大会、そして今回のドイツ大会のような1次リーグのグループ組み合わせのなかで突破できる力をつけなければ世界との差は開いたままだ。アジアのなかで王者を維持するのも大変だが、そのアジアと欧州、南米、アフリカとの差も大きいのも事実だ。やはり、個として世界のなかでもまれる選手が多く出なければ駄目だ。Jリーグのレベルは低い。外人監督、外人コーチが日本のJリーグのレベルを引き上げることに貢献はしてきたが、やはり世界のトップリーグとの力の差はまだずいぶんある。野球同様、日本の国内リーグは世界で見ればB級である。サッカーはアジアのなかでさえ、リーグチャンピオンになれないのが実態だし、野球も韓国との差は紙一重で非常に危うい。世界のA級の選手が集うスペインやイタリア、イングランドのリーグチーム同士の戦いのなかでもまれなければワールドカップでは通用しない。日本の中だけでどうにかしようというのは浅はかである。特にDF選手が世界のトップリーグにもまれる必要がある。競争の中で数少ないゴールチャンスをものにできる精度の高いFWも必要だ。Jリーグの外国人枠を撤廃して世界から優秀な選手をいっぱい集めてきて、日本人選手をそのなかで育てることも考えなければならない。10代の次代を担う若者を世界のトップチームに送り込んで修行を積ませる、そのようなシステムが必要である。世界のトップレベルの激しい競争の中で強い個は生まれる。個々のレベルをあげて、その上で組織的なサッカーのレベルをあげてチームとしての完成度、強国と戦うしたたかな強さをもたせなければならない。内にこもる日本の悪い性格を直し、脱皮しなければならない。日本社会の特質でもあるが、日本という狭い世界のなかで競っても世界には通用しない。フラットな世界で勝つには、個人が世界に出て行って、もまれて強くなるしかない。サッカー関係者のみならず、国民全体で考えなければならない問題だ。1次リーグ敗戦の分析を尽くした上で今後どうするか議論すべき重要な問題である。川淵会長の口から次期監督候補の名前が早々に挙がっているが、このワールドカップでなぜ日本は1次リーグで敗退したのか、オーストラリア戦の最後の10分間で何が起こったのか、原因と対策をよく分析したうえで、すぐにやってくる4年後のワールドカップに備えることをここで時間をかけてでもよく考えた上で行動しなければおそらく次回ワールドカップのアジアの出場枠は減らされるだろうから、日本は次回はワールドカップ出場さえ困難な状況に陥るだろう。





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最終更新日  2006年06月30日 21時02分42秒
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