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日常のニュースからひも解く自らの視点

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村松克哉

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2024年06月07日
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 日本は歴史的に島国でうちに閉じていた歴史が長く日本人特有の文化やコミュニケーションを育んできました。そのため日本と海外のコミュニケーション文化にはいくつか違いがあります。
 日本では非言語コミュニケーションが非常に大切です。相手の表情や身振りから意図を読み取ることが一般的です。LINEスタンプ・絵文字など言葉を使わない非言語コミュニケーションを普段からしています。言葉だけでは伝えきれない感情やニュアンスを表現するためです。空気を読むことや相手の気持ちを察することが大切とされるため非言語コミュニケーションが強調されることが多いのです。一方、欧米などの国では直接的な言葉で意思を伝えることが一般的で非言語コミュニケーションはあまり重視されません。
 日本では謙虚さが重要視されます。自分の意見を述べる際にも遠慮や謙遜の言葉を使うことが一般的です。一方、欧米では自分の意見やアイデアを積極的に主張することが期待されます。日本人のコミュニケーションの特徴としての「謙虚さ」は自分を過大評価せず他人に対して敬意を払い相手をたてる態度を示すことを意味します。謙虚さは日本の文化や価値観に根差しています。
 日本では相手の肩書や役職に基づいて敬称を使うことが一般的です。例えば「部長」「課長」などの敬称が使われます。敬称を用いることで相手の地位や役割を尊重し適切な敬意を示すことができます。「社長さん」「部長さん」「お医者さん」「弁護士さん」など役職名や職業名に「さん」を使います。専門家や尊敬する人物に対して「先生」と呼んだりします。日本では敬称を省略したり誤った敬称を使用すると失礼とされることがあります。相手との距離感や関係性に応じて適切な敬称を選ぶことがスムーズなコミュニケーションにつながります。ただし、海外のコミュニケーションではこのような肩書に基づく敬称は一般的でなくファーストネームで呼び合うことが多いです。したがって、国際的なビジネスシーンでは相手の文化や慣習にあわせて敬称を使い分けることが重要です。
 日本では会話の中で無言の時間(間)を大切にします。相手が話し終わるのを待ってから自分の意見を述べることがマナーとされています。一方、欧米では会話の中で瞬間的な沈黙は避けられがちで自然な流れで意見を述べることが一般的です。日本の文化では人間関係やコミュニケーションにおいて相手の感情や立場を尊重し調和を重んじることが大切にされています。間(ま)とは言葉だけではなく沈黙や空気を読むことで相手の気持ちや状況を察知するスキルです。このような間を通じて相手とのコミュニケーションが円滑に進み調和が保たれると考えられています。日本人は相手の感情を傷つけないように直接的な表現を避けることが多いです。このため間を通じて相手に伝えたいことを遠回しに伝えることが一般的です。このようなコミュニケーション・スタイルは相手との調和を保ちながら自分の意見や感情を伝える方法として重要視されています。
 コミュニケーションは企業と顧客との間に築かれる顧客との継続的・長期的な取引関係の構築と維持を目指して展開される施策として重要な役割を担っています。コミュニケーション戦略として国や地域にあったコミュニケーション方法を考慮しなければなりません。ITツールは事実上標準とされた海外製を使うことになりますが、本質的なコミュニケーション設計は欧米でのコミュニケーション・スタイルをもとにつくられているのでそのままでは日本で使えない代物となります。コミュニケーション設計には日本で大切にされている価値観や思想をベースにしたものを考える必要があります。





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最終更新日  2024年06月07日 07時51分22秒
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