優しさにつつまれて

雪国に春を知らせる、桜開花宣言。

この時期になると、「あんたさんは、桜が満開の時期に花見に行ったら花粉症が悪化するからね。気をつけなさいね。」と、主治医に念を押される。

・・・・にもかかわらず、なぜか・・・今日・・・・。

天気が良いので、ぶらりと近所の桜の名所まで歩いた。

満開でしょ？

いえいえ、数え切れない桜の木の中で、咲いていたのはこの木だけ。

ほとんどの木が、つぼみばかりでしたわ。

桜並木を歩いていたら、「なんか・・・もっと歩きたいなあ。」なんて思って。

つくし・・・何年ぶりに見た？触れたかな？

つくしを見て、感動しましたよ。

童心にかえって、夢中で摘んじゃった。

えびな姉さん(あっ！ことりさんだったね。)に編んでもらったストールをお守りにして。

長男(心配で付き合ってくれたのです。)に、時間をたずねたら、

ここに３０分もいました。

その間、通った電車は１本だけ・・・・田舎ですわ。

ここって鉄柵もないから、実に簡単に線路に行ける。(恐ろしいよね。)

そろそろ、帰ろうかと長男の方をみたら、スミレの花を掘っていた。(いいのか？)

今日の記念・・とか言って、帰宅後、さっさとプランターに植えてくれた。(いいのか？)

そうそう、つくしとスミレを一旦家に置いた後、近所の八百屋さんに行きましたよ。

久しぶりに、自分でキヌサヤと人参を買いました。

頑張って、お肉屋さんの前まで行ったけれど、ガラス戸を見たら、

動悸がして・・・・素通りしちゃいましたが。情けないですね。

閉め切った建物の中に入る勇気が、ありません。

桜を見に出かけたのが、午後２時、なんだかんだで家に戻ったのは４時。

２時間のお散歩。

私にしては、驚くべき快挙です。

こんなに歩いたのは、いつ以来だろう？

一緒に歩いてくれた長男と、えびな姉さんに守られていたおかげだと感謝です！

ただ・・・・今は、くしゃみと鼻水が・・・・。

家に戻ったら、出かける準備をしていた夫がいた。

「なんで？こんなに早いの？」と、聞いたら、

「あんたこそ、どこに行っていたの？」と、聞き返された。

「ふ～～～ん、すごいじゃん！そっか、それで化粧をしているんだね。」だと。

「風が気持ちよかったけれど、疲れたわ。」と、言うと、

「俺も疲れた。普通の人も２時間も歩けば疲れるよ。」と、長男が言う。

話を聞いていた次男が、「進歩！お母さん、やったねぇ。」と、褒めつつ、

　「桜が満開になるまで、毎日歩いたら、リハビリになるよ。」・・・・・ごもっともですが。

社会福祉士志望の言葉は重みがありますなあ。

でもね、次男君・・・この次があるかどうかは・・・わかりませんよ。

今日の行動はね・・・

たぶん、奇跡が起こっただけだと、母は思うのであります。