優しさにつつまれて

二週間ほど前から、楽天さんの花屋を巡っていた。

先日、両親に墓参りに連れて行ってもらい、伯母に会いに行ったのだが留守。

勝手知ったる母の実家。留守宅の鍵を開け、仏壇も拝ませてもらった。

その時、伯父の葬儀に贈った『ブリザーブドフラワー』が仏壇の前に、

今も大切に飾られているのを見て嬉しくなった。

「花の無い時期も、これがあると、花が好きだったとうちゃんも喜ぶてぇ～。」と、

伯母や従姉妹に言われたっけ。

《ブリザーブドフラワーを探しに・・・。》

楽天内の花屋さんでの候補はこの二つかな？

竹や籠が好きだった伯父。和風のアレンジ、素敵です。

「自分の目で見て、手で触れて、店員さんに聞いて買えたらいいなあ～。」

・・・・で、

昨日は天気もよく風も心地良かったので、自転車でお買い物へ。

駅ビルの中に『私の休日』という、アロマ、ハーブ、アレンジのお店があります。

「あのお店なら、品物も確かだしお薦めよ。」と、知人も言っていたっけ。

店頭に飾られているアレンジを見て「綺麗！高い・・・・」

二つの言葉が同時に頭に浮かぶ。「別のお店にしようかな？ネットにしようかな？」

・・・・が、

竹の器に、地味でもなく派手でもなく、品の良いアレンジの前で足が止まり・・・即買い。

地場産の酒やお菓子等の名店街で、一押しのお菓子も買って。

午後１時半、「これを直に伯母に届けたい！」と、

またまた自分発信で「連れて行って～。」と、休日の夫に頼んだ。

「薬は飲んだのか？」・・・夫が聞く。

普段、私のリハビリ？に付き合わされる長男も必ず聞く。

・・・・「はい、大丈夫です。お願いします。」

自家用車で３０分(当たり前だが、自転車よりラクだぁ～。)後、

花好きの伯父夫妻が育てていた花を、今は伯母が一人で育てている。

「跡取り娘が帰って来るまでは、わたしが守っていかなきゃなあ～。」と、笑う。

広大な畑や花を一人で育てている８３歳の伯母は、

バイクでどこへでも出掛ける。

ちなみに、娘たちには内緒。安定感の無いバイクは、危険ですからね。

ゲートボール、パッチワーク教室、婦人部の催し等々。

昨日も、アポを入れずに突然行ったので、伯母は留守。・・・また、やってしまった～。

３０分ほど、広い畑や花畑を散策して帰ろうかと思ったら、

ブォオ～～ン！という音とともに、颯爽とバイクで帰宅した伯母。

玄関先に、置いた品物を見せたら、大層喜んでくれた。

伯母の指導で、じゃが芋掘りの手伝いをする長男。

しばらくして、「のどが渇いただろ？これ、食べなさいよ。」と、

伯母は畑から引っこ抜いた野菜を手渡した。

「かぶ」です。

普段ならば、小さな泥を気にする長男と夫は、さっと土を落としただけの

かぶを「うめぇ～！」と、食べていた。

「ＹＯＵ(英語じゃなくて、呼び名。)ちゃんや～、あんたのお母さんも小さい時は、

そうやって畑のキュウリやトマトをかじっていたんだよ～。」懐かしそうに話す伯母。

　自分で大切な人たちの事を思いながら、実際に贈り物を選べたこと。

急に「行きたい」と、言うわがままな妻を、連れて行ってくれた夫。

手渡して喜ぶ伯母の笑顔を見れたこと。

普通のことなのに、嬉しくて泣きそうだった。

・・・実は、もう一つ・・・。大好きな友人にも、贈り物を選ぶことが出来たのです。

ただ・・・。手渡しは無理です。

行きたいけれど(今の勢いなら、来るかも？と、彼女は笑っておりましたが。)

宅配便で送ります。

個展の成功を心よりお祈り申し上げます。・・・ながきょうさん！

(お店で「これだ！」と、足が止まったアレンジ。・・・・まだ、見せませんよ。)