優しさにつつまれて

７月の中旬に喫茶店のママから、「お願いがあるの。」と、神妙な顔で手渡された物。

触っただけで、とても品質の良い『ファー』とわかる代物。

「ママ、これ、既製のファーじゃないでしょ？」と、聞けば、

「わかるぅ！そうなのよ、数年前にショートコートが欲しくて、オーダーして作ってもらったファーなの。今更、コートも要らないし・・・。

ねぇ、体調の良い時でいいから・・・。涼しくなってからでいいから・・・・。

シンプルなバッグと軽めのマフラーを作ってほしいの。」・・・と、頼まれた。

「いつになるか、返事できないわよ。」と、言いつつ、持ち帰ったファー。

確かあの日は、暑い日だったよなぁ。

直ぐに他のファー類を入れてある収納ケースに片付けたもの。

そうそう、私も・・・ファーを持ってます。

ケースの防虫剤を取り替えるたびに、その種類と量の多さにため息が出るくらい。

シンプルなトートバッグです。

内布は同系色のスエードを使用し、、３０cmの大きなファスナーポケット１個と

反対側にはバッグ幅いっぱいのポケット。(ポケット口にはゴム入れ)

内側の３ｃｍ下にマジックボタンをつけて、

外側にはスエードテープのループと、牛角素材のバックル。

持ち手は、「肩にもかけたい」という要望で、

　本皮・ショルダータイプ

の、持ち手を本返し縫で縫い付けた。(このファーに、合皮はありえないし。)

ファーを目立たせたいことと、見た目よりも軽いので、細めの持ち手を探したの。

写真は嫌だ！と言う、ママに代わってわたくしが・・・・。

質の良いファーなので、こんなシンプルなデザインでも、ママは大喜び。

居合わせた十数人のお客様からも拍手を頂戴しましたわ。(汗)

顔見知りのご婦人たちの「私も欲しい！」の、声は聞き流して・・・・。

「残ったファーは、好きなように使ってよ。」と、ママの有り難い？お言葉。

某アパレルの社長さんが、「今冬はファーや皮が人気だよ。」と、教えて下さった。

このファーを見せたら、

「こりゃまた、高価なオーダーメードだね。今、国内で作ったらｍ数万円はするね。」

やっぱり！・・・・・手元に置くのはおそろしい。

 返そうと思い、自転車で行きましたよ。

「いいのよ、いいのよ。あのバッグ素敵だわ～、嬉しいのよ。

マフラーも丁度良いし。どちらもイメージ通りだもの。お願いして良かったわ。」

コーヒー代も受け取らず、お店のケーキを６個と茶封筒を持たされてしまった。

大体、雪国にファーは・・・ねぇ。

それに、庶民のわたくしには、悲しいことに似合わないのでございます。

素材が良いものは仕上がりが違いますね。

それと、ミシン！

いろいろ悩んだけれど、思い切って買って良かったとつくづく感じましたわ。

ジャノメコンピュータミシンＪＰ５００
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このミシンは、押さえ圧力調節機能があり、「ふつう」「弱い」をレバーで簡単に変えられるのが魅力ですわ～。

昨日の金襴の帯も、今回のファーも「弱い」に設定したら、スムーズに縫えたのです。

お手ごろ価格なのに、送り歯の威力も良好。

素材や機器類が良いと、手芸も楽しくなりますね。

何より、縫い目が美しいので、気持ちよいですよ。

キルト生地やナイロンコーティングも、イライラせずに縫えて嬉しい！

ちなみに、ニット素材は勿論のこと、ローンやジョーゼットも「縫い目がつらず」に快適です。

ミシン選びに悩まれている方、お薦めです。(・・・お店に要相談！願います。)