カテゴリ:映画
本木雅弘さんの出身地の桶川の映画館で観て来ました。
重く暗い作品ではと思っていましたが、いきなりオープニングのシーンで「あるんです」(観た方はわかりますが)にクスッと笑い気持ちは軽くなり、後は引き込まれるようにあっという間の2時間でした。 チェロ奏者の主人公は、東京で楽団を解雇され故郷の酒田に戻り職探し。 求人広告の「旅のお手伝い」の文字に旅行会社かと勘違いし面接に行くくだりも可笑しく笑えました。 断わりきれず半ば強引に納棺師になり、苦悩しながらも人生最後の旅のお手伝いをする事の喜びを感じるようになっていきます。 亡くなった方と家族の生きざまが浮き彫りになり、最後のお別れに解りあうシーンは感動的でした。 本木さんの研ぎ澄まされた所作の美しさは見事です。 月山?を背景に弾くチェロの演奏が、映画を品良く仕立ててます。 2005年に亡くなった父も、まさに映画のように納棺師の方に旅の支度をして頂きました。 父の時は女性でしたが、硬くなった父の手を温めほぐしてからの一連の見事な所作に、身内一同驚きと感動で、身動きもせず見守ったことを思い出します。 父は晩年痴呆がひどくなり、娘の顔も判らない状態になり、変わってしまった姿に切なく何度涙したことでしょう… しかし納棺師の方により、父らしい穏やかな顔に戻り、安らかに旅立ちました。 この映画によって、いずれは誰しもが訪れる最後の時の不安が和らいだように思います。 出身地の桶川市は市栄誉賞を決め近いうちに贈呈式を行うようです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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