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終活日記

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2006年12月14日
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カテゴリ:映画

以前「美しい夏キリシマ」を紹介したとき、「父と暮らせば」
もいいよとのコメントをいただいた。
レンタル屋にあったので借りてきた。
黒木和雄の戦争3部作のひとつ。
原作は井上ひさし。
生涯、空襲で友人を見捨てたという思いが
心を痛めていた黒木だが、この作品にも色濃く影響がでている。

被爆した娘(宮沢りえ)も同じような思いに取り付かれていて
一生ひとりで暮らすつもりでいたが、心を寄せる男ができる。
娘の幸せを願う、被爆で死んだ父(原田芳雄)が
その恋を実らせようと、守護霊のように現われる。

ほとんどが娘と父、ふたりの会話劇。
おかしくて噴出すような父のセリフもあるが
娘を思う父の思いに、ジンとくる。
被爆の際に、見捨てて逃げろというのに去ろうとしない娘に
ジャンケンで決めようという父。
わざと負けようとするのに、負ける娘。
涙なしには見れないシーンだ。

当事者でないと理解できないのかも知れないが
生き残ったものが、生かされているという感情。
戦争のむごさも伝わってくる。

戦争を繰り返さない為にも、忘れてはいけないのだが
広島をはじめ、元ひめゆり部隊の語り部たちが
悲惨さを伝えようとするが、長年話しているうちに
話し方がうまくなり、かえって感情に訴えるものが
薄くなってきているという話を聞いた。
映画も有効な手段で、こういう良質の作品は
もっと多くの人に見てもらいたい。
おいらも遅まきながら見たんだが。

評価 ☆☆☆☆☆








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最終更新日  2006年12月14日 17時48分04秒
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