終活日記

臓器移植に関連する移植法Ａ案が
衆議院を通過した。
脳死をどうみるかの論議が分かれ先延ばしに
されてきたものと思うが、実質的には
脳死も人の死とみなす方向に傾いたのかと思う。

考えは人それぞれ、なんて言ってしまうと、論議も
そこで終ってしまうわけだが、観念的なものと
実際、家族がそういう状況にあるのとでは
異なってくるのではないか。

この、死、以前に延命措置の判断というのがある。
医者が病状を説明し、家族に延命措置をとるかどうか
確認するわけだが、オヤジの場合に悩んだ。
しばらく回答を逃げていたと言ったほうがいい。
延命措置といっても病状が回復するわけでもなく
単に機械をつけて心臓を動かし続けるということだ。
肺が真っ黒になり、体中に心臓が肥大したレントゲン写真
を思うと、苦痛を伴わせて生存を維持させるに偲びず
延命措置をとらない事にした。

オフクロや妹は、踏ん切りがつかなかったようだが
静かにスーッと亡くなったオヤジをみると
それでよかったのではないかと思っている。
ただ、自分が死を早めたのではないかという
贖罪の念も、今でも残る。

自分自身に関しては、悪性リンパ腫で入院の折
骨髄移植を勧められたが、他人の骨髄を入れてまで
生きていたくないと、拒絶したわけだが
運がいいのか、移植しないで生きながらえている。
再発したら移植しかないと脅かされているが
今度はその時にならないと分からないな。

結論めいたものがなかなか出ないが
そういうものではないのか。