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テーマ:ねこといっしょ(8895)
カテゴリ:☆私の物語り
私のウェブホームページはこちらからね。 私のブログをお訪ねくださいましてありがとうございます。 ネコにカツオブシといいますが(それも好き!) 皆さんに、このページを 開いてもらうのも、うれしいです。『このページはリンクフリーでお願いします』 ☆あすみ猫神様の由来☆・・ このお話は前回のつづきです。・・・・ 女性は「あまんどうの古木(マメガキで主に柿渋を取る)」に 鳴いて追ってくる黒猫を結わえ夜伽に向かった。 陣屋に着き、ご寝所に導かれたが 晩秋の夜空に向かって鳴く悲しい黒猫の声は寝所まで届く。 侍は家来に鳴き声の届かない所へ猫を連れて行くよう命じた。 家来は結わえた紐をほどき、黒猫を曳こうとした時 夜目にも赤く開いた猫の白く鋭い牙で手の甲を咬まれた。 咄嗟、家来は腰の物に手をかけ思わず、その刃で斬った。 異様な断末魔の声と同時に宙を舞う黒猫の首。 そして、浴びる黒猫の血・・・・ 暫しの静寂の後、我に返った家来は 転がる黒猫の離された遺骸を集め、思案の末 明見の海の尻から桂の川に投げ入れた。 返り血を洗い流し、陣屋に帰ろうと「あまんどうの木」の下を 通ろうとした時、ハラハラと何か降り注ぐ・・・ 寝所では、猫の断末魔の声が聞こえた時より、女性の 悲しみが深く、侍も困り果てていた。 そこへ、家来が事の次第を告げに参上した。 灯明の明かりの中、頭を上げた家来の顔や衣からは 濡れ光る赤い血色が滴り落ちていた。 つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.05.25 05:45:58
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