題名
ポンコツOLでも成果を出せた!世界一やさしい仕事術図鑑 [ へいうさぎ ]
作者
へいうさぎ(ヘイウサギ)
ITエンジニア、インフルエンサー。現在、社会人7年目。チームリーダーとして活躍。仕事とキャリアをテーマに、ポンコツが身につけた外資で生き抜く術を、Twitterでシェアするインフルエンサー。2021年より自身の経験をもとに、「すぐに使えるお仕事知識」をテーマに情報発信を開始。「敬語の使い方」や「タスク管理の仕方」などの図解ツイートがバズり、数万いいねを獲得する。「等身大、なのに使える」と評判になり10カ月で2万フォロワー、月間1000万インプレッション超えを記録。「仕事ができない人の気持ちがわかる、デキる人」だからこそ、できない人に寄り添った優しさに定評がある
目次・あらすじ
プロローグ 月曜日が憂鬱な人たちへ
1 仕事で自信を取り戻す「心得7カ条」
2 意外と教えてもらえない「仕事の基本」
3 頭を整理する「ToDoリスト」のつくり方
4 計画倒れしない「ダンドリ術」
5 組織で得する「コミュニケーション」
6 「ミス」をして評価が上がる人、下がる人
7 ポンコツなリーダーが、「良いチーム」をつくる!
エピローグ 「しんどさ」から解放され「生きやすくなった」
感想
2023年070冊目
★★★★
この本は、結構よかった。
新入社員にも、はじめて部下を持つ人にもおすすめの内容。
仕事ができなかった「チームのお荷物」が、工夫して真似して仕事術を身につけ、なんとか仕事ができるようになり、そして部下を持ちチーム運営をするようになったその方法。
必ず成長する「3つの戦略」として
1 弱さを受け入れ、「不完全なりに」ひたむきに仕事する
2 デキる人の助けを借りまくって「教えてもらう」
3 デキる人の方を「完コピ(完全コピー)」と言えるくらい真似する
を挙げている。
私は自分が上司になって、部下を持つようになって、はじめて「その人ごとの仕事ぶり」がこんなにも違うのか、と気付いた。
横並びの同僚だと見えなかったものが、上司になり他の人と比較する中で見えてくる。
それで「デキる人」と「デキない人」の違いってなんだろう?と(自分もデキないので)考えていると、やっぱりこの上記引用部だと思う。
自分が「出来ること」「出来ないこと」(得手不得手)について、気づきを持っているか。
自分が「出来ない」と言えるか。そして「何が・どう」出来ないかを伝えて助けを周囲に求められるか。
教えてもらったことを理解し、なおかつ自分仕様にカスタマイズ出来るまで自分の中に落とし込んで、他の人に提供できるまでになっているか。
その意識を持って仕事をしているか。
それがない人は、永遠に同じところにいる。
ただ出来ないを繰り返し、同じ間違いを繰り返している。
そこにどう気付きを与えて、苦手をカバーし、得意を伸ばせるよう、褒めて成長させていくか…が、難しかった。
著者は、3つの戦略を軸に、7つの心構えを述べる。
1 今の自分を「受け入れよう」
2 今の自分を「さらけ出そう」
3 能力の高さより学ぶ姿勢
4 失敗しないより、失敗から学ぼう
5 高い目標は捨てる!
6 仕事はひとりで抱え込まない
7 「仕事の型」を身につけよう
最近は、職場の「心理的安全性」が大切だと言われるけど、それは「弱くあることをゆるすこと(ゆるされること)」だと思う。
未熟で、不完全で、間違える存在であること。
でもいいんですよね。みんなそうなんだから。
その人ごとの能力って凸凹があるんだから、自分の特性を知って、お互いに補い合って、フォロー&リカバリできれば良い。
じゃないと、チームで働いている意味ないじゃん。
でもそれは、「自分の弱さに甘んじること」ではない。
そこを履き違えているやつ、いるぞ!!!笑
著者が「こまつな・ちんげんさい」というタイトルで言っていた、
「こまったら、つかえるやつに、なげる」(自分で解決しきれない問題は、実力者に解決してもらう)。
その逆の「沈黙して、限界まで言わず、最後まで我慢する」のは最悪。
以前、若手の子が進捗確認で「やってます、できます、〇〇までにやります」と言っていて。
直前に「出来てません、間に合いません」と言われ、チーム総出でやった…ということがあった。
折りに触れ声掛けしていたけど、それじゃ駄目だったんだな、とわかった。
この本で、「正しい助けの求め方」について書かれている。
1 自分の状況を説明できること
2 「どう助けてほしいのか」を説明できること
これ!これだよ!!
私は「助けが必要か?」を訊いていたんだけど、「助けが必要かどうかすら本人がわかっていない」「助けがいるかもしれないけど、言えない」ということもあるんだな…。
「他の人にはわからないから・出来ないから」、と手助けを断ってひとりで残業するみたいな人もいるけど、それもどうかと思うんだよね。
その業務が属人化してしまって、それはチームとして良くないし、チェック機能も働かない。
他の人の成長の機会を奪うことにもなる。
そして「自分でやるから・他の人も助けない」という状況に陥りがち。
ほんまにそれ、お前しか出来へんのか?
と傍から見ていると、思う。
作業を分解して、「ここは出来る」というところだけでも複数人に割り振れば、本人も、仕事を振られる周りも楽なのになあ。
なんでみんな私が提案しても断るんだ…。
私なら嬉々として任せるのに…。
タスク管理についても書かれていて、
(今やるべきこと)
業務中に必要なタスク
―すぐに着手できるもの
ーすぐに着手できないもの ー何をするのか明らかに(5W1H)
―手順を明らかに(ステップ分解)
(今はやらなくてもいい)
その他
ひたすらこれを繰り返すのだ、というのはスッキリして良い。
TODO管理本にもよく言われているけれど、永遠に消えないTODOは、「何から手をつけていいかわからない」くらい大きすぎるタスク。タスクは分解せよ。
その中で、「自分ではわからない」「自分には出来ない」に気付いたら、それを「何が・どう」わからないのか、出来ないのかを周囲に助けを求める。
いろんな人を見ていると、「仕事が出来ない」人は、やっぱりそこが弱いのかなと思う。
自分が出来ることと、出来ないことの区別がついていない。あるいは認識や見込みが甘い。
「仕事が出来ない」を自覚する私は、それをカバーする仕組みを考える。
だから無防備に「出来ない」のままでいる人に、「大丈夫か?!」と思う。
(メモをとらない、手帳をつけない、手順書を作らない、書類の整理ができない…など)
うまくいっていないなら、「うまく言っている人」を真似する。
それでもうまくいかないなら、違うやり方をしている人を真似する。
その繰り返しだ。
これが私、なんだから。
弱さを弱さとして抱えたまま、生きていくしかないのだから。
しんどくないようにしよう。
こんな私、でもできるようにしよう。
そのための方法を考えよう。
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