書名
森の端っこのちび魔女さん [ 夜凪 ]
感想
2023年168冊目
★★
表紙の絵が可愛くて好みだったのと、装丁が『本好きの下剋上』と同じ感じだったので読んでみた。
うーむ。
2023年冬に続刊発売、コミカライズ企画も進行中…ということだけど、もういいかな…。
森の奥に母とふたりで暮らす少女・ミーシャ。
母の教えを受け、ようやく薬師の見習いとして認められた頃だ。
ある日、貴族の父が危篤であるという知らせを受け、母とふたりで屋敷へ向うがーー。
最初はあんまりで(お母さん二回も突き落とされるの可哀想過ぎん…)、旅に出てからのパートのほうが面白かった。
特殊能力に幻の民…金髪碧眼。
努力もあるけれど、「血筋」が大きい主人公チートな感じ。
しかしどうして異世界モノってこう、世界観がテンプレなんだろうか。
中世ヨーロッパ(似非)みたいな。
妹に言うと、「ゲームの世界観なんじゃない?」と言っていた。
FFなのか。
そして根底にあるのは「名誉白人」的な人種意識じゃないのか、と思う。
でもそういう「前提」のもとに描かれたファンタジーみの異世界モノ、好きなんだよね。
自分の中に嫌な部分を見る。
異世界モノやトリップモノが大好きで、子供の頃からよく読んでいた。
中でもお気に入りは、中山星香の漫画『花冠の竜の国』!
羽が生えた猫にムカデ(?)に乗り、大きな花の上にある町。
この世界観が好きで、ずっとこういう作品を読みたいと思ってる。
これもまた、イギリスの少女が銀髪の王子様と恋に落ちる物語。
想像上の、架空の西洋からの脱却。
そうでないものを描こうとすると、徹底したリサーチと世界構築が必要になる。
半端な知識量じゃ書けない。上橋菜穂子さんがその典型だ。
みんな現代社会に疲れているのか、異世界トリップものが花盛りだ。
もう主人公じゃなくて脇役になったりスライムになったり剣になったり自販機になったり〇〇になったり…と暇がない。
あとは職業。元サラリーマンではなく元〇〇が異世界で活躍もの。
設定捻るのそっちなんかーい!、と私は読み手として思う。
いや、それはそれでおもろいねんで?おもろいねんけどな。
中世ヨーロッパっぽい世界観のほうは揺らがないんだよなあ。ここが不思議で。
オリジナリティ出したいながらそっち変えたほうが早くないか?と思うんだけど…。
「え、まじで?そう来る?」みたいな異世界モノ、読みたいなあ。
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