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テーマ:読書(8489)
カテゴリ:【読書】英語・語学・言語学
書名 吾輩は英語がペラペラである ニッポンの偉人に学ぶ英語学習法 [ 大澤 法子 ] 目次 1 みんな知ってるこの人も英語を学んでいた! (オランダ語を学び西洋に負けない国をめざした武士 勝海舟 勉強嫌いを克服し学問の啓蒙書を出版!福沢諭吉 イギリス公使にも一目置かれた国民的政治家 大隈重信 英語はしゃべれなくてもアメリカ人に愛された実業家 渋沢栄一 「英語ができる」という理由で初代内閣総理大臣にまで出世した男 伊藤博文 ほか) 2 実はスゴイ!知られざる英語マスター (パッションを武器に幕末外交に貢献した通訳 森山栄之助 黒船に向かって「I can speak Dutch!」と叫んだ男 堀達之助 日米の架け橋となった土佐の漁師 ジョン万次郎 渋沢栄一とともに海を渡りパリ万博に参加した商人 清水卯三郎 近代日本語の成立にも寄与した「日本郵便の父」 前島密 ほか) 感想 おひさしぶりです、生きてます! 先月、ちょっと体調を崩してしまい、1日9〜10時間くらい寝るという日々を送っていました。 それだけ寝ていると、もう仕事と家事育児で余暇時間0という毎日。 ブログ書く時間もなく、更新が止まる。 そうするとふと思う。 「なんで私、毎日ブログ書いてたんだろ…」 その自問にハマってからは、寒くもなってきたし日も短くなり毎日よく寝て(つまり英語の勉強も捗らず)、マンガ読んでアニメ見てドラマ見てゲームやり込んでpixiv読み漁ってそれでも飽き足らず二次創作してなろう小説読んで、とにかく寝ていました。今もですが。 よく、ひきこもりの子が朝に起きてこないっていう話がありますが、それって「起きてまでやりたいことがない」からなんだろうなとしみじみ思いました。 睡眠という安寧に微睡む幸福が、現実に勝るのだと。 朝起きて取り掛かるのが待ち切れないもの、楽しみで仕方がないこと、一番に頭に浮かぶことが「あなたが好きなこと」なのだと、何かで言っていた。 今の私にはそれがなく、そして同時に「英語を学ぶこと」や「書くこと」がそれでもあったのだと。 ブログやめたからって英語の勉強時間増えるわけでも、創作時間が増えるわけでもなかった。 それで一月ほどひたすら惰眠を貪って、「そろそろ生存していることだけでもお伝えしておくか」と筆を執った次第です。 いや別に誰が読んでるわけでも誰に待たれているわけでもなくても、ふとした時に読んでいたブログが更新止まってしまって、「あの人どうしてるかな」「大丈夫かな、元気でいるかな」と思ったりするときが私にあるからというだけの理由なのですが。 (お休みしている間も、来てくださった方、ランキングボタン押してくださった方、ありがとうございます。) というわけで、久々の更新です。 そして、このブログは本日、開設から2000日目を迎えました。 今日は、娘の8歳の誕生日でもあります。 私が母になってからも、8年ですーーーいまだに母と呼ばれることに慣れずとも。 ◯ 2023.05.20「英語と日本人 挫折と希望の二〇〇年 [ 江利川春雄 ]」を読んで、昔の、インターネットもCDもカセットテープもレコードもない、何なら鎖国していて教えてくれる教師もいない、そういう人たちが如何にして外国語を習得し得たのか、に非常に興味が湧いて(朝ドラ「らんまん」のモデルになった牧野富太郎も英語めっちゃ出来るし…)読んでみた。 だっておかしいやん?こんな恵まれた状況の、学ぼうと思えばすぐにネイティブと交流も出来ていくらでも学べる環境の私が、英語いつまでも出来ないのに、昔の人が英語できたのん…。 鎖国時代、オランダ語を学んでいた日本人。 しかし黒船が来て世界は一変。 これからは英語だ!
から、始まった艱難辛苦。 読んでいると思う。まさにStay Hungry. 何が何でもこの言葉を学んで、ものにしてやるんだという心意気がすごい。 世界を知りたいという渇望。 知らなければならないという焦燥。 遠い憧れを手元に引きつけて、自分のものにするための武器としての「英語」。 この人たちのヒリヒリするような熱意は、きっと今持ち得ない。 新渡戸稲造は、毎日3語を継続して覚えたという。 1年で約1,000語、2年で約2,000語(英字新聞を読むに問題ない語彙量)。 4年続ければ、4,000語(NYで働く紳士でも知っていれば偉い方by新渡戸稲造) 芥川龍之介は、1日1,000頁以上の洋書を読破。 誰かを喋りながらも本を読んでいたという。 彼は「may」の日本語訳「〜かもしれない」を普及させたらしい。 『赤毛のアン』を訳した村岡花子は、東洋英和女学校に10歳で入学。 日本学を除く全ての授業は英語。 さらに「The Sixty Sentences」という寄宿舎の60の日課を英文の暗唱方法は、「主語の人称・時制・否定文・疑問文」と変化させて唱えさせるというもの。 これ、ちょっと前に流行った「英語のハノン」を彷彿とさせる。 結局、いつだって学問に王道なしということなのか。 英語ができたらいいな。 かっこいいし、役に立つし。 そんなふんわりしたイメージさえ、IT技術の進歩とともに、打ち砕かれつつあるように思う。 若い子にとって、英語を学ぶ(どのような言語でも)って、すごくタイパ(タイムパフォーマンス)もコスパも悪いんだろうな。 ボタン一つで自然な母語に変換されるなら、何千時間もかけて誰が外国語を学ぶのか? 日常でも仕事でもまったく使わず、まったく英語が必要ない環境で、だらだら惰性で学ぶ私。 日本の人口が減少していくなか、日本語で出版される本も、日本語に翻訳される本も減っていく。 読みたい本を読みたいだけ読むためには、世界の共通語、触媒としての「英語」が必要。 なんて学習のモチベーションも、自動翻訳機能を前にすると、萎れてしまう。 コピーシテペッタン、それで万事解決でしょ? それでも学ぶわけは何? と、考えていたところに、毎日これまた惰性で聞き流しているだけの英国国営放送BBCのニュースに、耳を奪われる。 "It could be me." 2分前まで、私はそこにいたの。 ガザ地区、爆弾が落ちたそこで、彼女は言う。 仮定法。私は分かる。その言葉がわかる。 それが彼女の母語でなくても、彼女が世界に伝えるために選んだ言葉がわかる。 それは、私だったかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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