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March 8, 2006
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カテゴリ:PQ
おお、日記の書き込みに絵文字が使えるようになっている晴れ

…そんなことはさておき。

今日の帰りの電車で、
「この人を私の視界の中に入れたくない!」
「この人を私の意識下から外したい!!」
と思う出来事があったぜよ。
(全くの他人に対して)

こんな激しい感情を持つのはひさしぶりのことだったので、
ある意味新鮮でした。
(きのうも別件で新鮮という言葉を使った気がするが)

ちなみに、上記の欲求に対してわたしはどのような行動をとったかというと、
・・・なにげなく隣の車両に移りました。




---------
【ついしん】
何がそんなにイヤだったのかというと、
いい年した(学生は越えている年齢)お兄ちゃんが
電車の座席に座ってものをばくばく食べていた。

食べるだけなら事情があるのだろうと思って許せるが、

さらに!

膝に落ちたたくさんの食べこぼしを払って床に落とした!!

平然と。さもあたりまえのように。

誰が掃除すんねん!

…ここで、その人の三つあけた隣に座っていた私は、
隣の車両に移動しました。

自分の中に沸き起こった憤りに対して
何かしらの処置をしたかったので。


---------
【そのできごとに対しての分析】

朔夜はもともと義憤を生じやすい性質の子供だった。

それは正義感の強い父の影響なのか、
学校の先生が教えてくれた道徳の授業の影響なのか、
それはわからないけど。


小学生の時の自分なら、
上の「おじちゃん」に遭遇したなら
心の中で(あるいは実際に)思いっきりにらみつけただろう。
あるいは、無表情で食べこぼしの片づけをはじめたかもしれない。


小学生~大学生の時まで、
「普段はおとなしくしていても
突発的に憤りを心の中に生じる
(その対象は公共マナーに限らずだが)
(そして私が憤る理由はみんなの迷惑だからというよりは全て自分が生理的に嫌だから」という理由)
(すなわち自分がイヤだと思うことに対しては全て憤っていた)
(憤ることの理由は全て自分がイヤだと思うから、だった)」

そういう気質は綿々と続いていた。




しかし、社会人になってから
少しずつそういう傾向は薄まっていった。
むしろ、自ら望んで意図的に薄めていたと言えるかもしれない。
そうして「自分の感情の波」を人工的に浅くしていたのだろうな。

小学生~大学生時代は、
信じるものがあったから
当然のように怒ることができた。
(そしてこの時代は私が「こども」として家族や先生やの庇護、愛情を受けて過ごしていた時代。家族や先生やを信じていればそれで十分に安心して過ごしていくことができた時代だった)

大学で哲学に触れて、
「よのなかこうともいえるしああともいえる」
「絶対に正しいこと」なんてない、見方や立場を変えればものごとは善にも悪にもなりうる」
ということを感じ、

社会に出て「よのなか理屈だけれはとおらない、
そっとしておいたほうがなにかとよいこともある」

ということを学び、

そして私はなまなかなことでは「価値判断」を下さなくなった。

(そういえば私の大学の卒業論文のタイトルは『価値判断の構造』だった)

「あのひとにもなんらかの事情があるのだろう」
と、
“自分の利害にさしさわりがない限りでは、そっと無視しておく人”になってきていたはずなのに。






ふりこがゆれるように、
ぶらんこをたくさん漕ぐように、

自分の心の中に大きなふり幅で感情を沸き立たせることができるようになってきた兆しかもしれない。今日のことは。

そしてそれは、
このごろ私が望んでいたことだ。

「自分のエネルギー浪費」になるのが嫌で、
怒ってもしようがないこと
怒ったってくだらないこと
に対して憤ることを止めていた私。

自分の望みで止めたことを、
自分の望みで再び はじめる。

憤ることが、「自分のエネルギー浪費」にはならなくなってきたわけか。

「自分用に確保しておくべきエネルギー」が
少なくてすむようになったのかも。

あるいは、「自分用エネルギー」+「他者用エネルギー」の総計が、
以前より大きくなったのかも。

「海」に一歩近づいたのか。

そういうことなのか。

そういうことにしておこうw



てなわけで、
きっかけをくれた
電車のジャンクフードあんちゃん、ありがとう。

だけど食べこぼしカコワルイ





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Last updated  March 8, 2006 09:40:12 PM
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